ザ・ガスライト・アンセム、期待値高き傑作アルバム完成
アメリカ・ニュージャージーが産んだワーキング・クラス・ヒーロー、ザ・ガスライト・アンセムが新作『アメリカン・スラング』を作り上げた。2010年最高傑作となる1枚であるとの前評判、その期待値は非常に高い。
◆ザ・ガスライト・アンセム画像
前作『'59 Sound』でアメリカを代表するバンドまで上り詰めたザ・ガスライト・アンセムだが、「今作『アメリカン・スラング』を俺達にとっての『ロンドン・コーリング』にしたいんだ」とブライアンが語るように、これから先のバンドにとっても非常に重要な1枚として登場することになる。
さらなる飛躍を示すべく彼らが問いかけたのは「自身に向けて」であったという。2009年夏から書き上げた楽曲は自分達の人生を振り返り、より人間性が深まっている。
「金を稼ぐためのロックじゃない、ロックがあるからこそ俺達は生き続けるんだ。」
いつの間にかロック・スターらしく振る舞う事が当たり前になっている今のシーンにおいて、彼らほど人間臭く素直なバンドも珍しいかもしれない。ライブ中に愛用している無地の白Tシャツは、まるでそういう彼らの心を表しているようだ。地元ニュージャージーを愛し家族や友達を大切にする彼らの奏でる音は、ブルース・スプリングスティーンの心にも響き、お互いのステージに飛び入りしあうような、まさに師弟関係のようなリスペクトを核にしたつながりも生まれている。
現時点で新作の音が聞けるのはマイスペースに公開されたアルバム1曲目であり表題曲の「American Slang」のみだが、アメリカが育む骨太のご機嫌なトーンが存分に堪能できる。そしてこの1曲から、アルバムへの期待感が強く揺さぶられるのだ。ぜひチェックを。
『アメリカン・スラング』
2010年6月16日(水)
BLLN-131 2,100円(税込)
1.American Slang
2.Stay Lucky
3.Bring It On
4.The Diamond Church Street Choir
5.The Queen Of Lower Chelsea
6.Orphans
7.Boxer
8.Old Haunts
9.The Spirit Of Jazz
10.We Did It When We Were Young
◆ザ・ガスライト・アンセム・マイスペース