[クロスビート編集部員リレー・コラム] 杉山編「2010年注目のUK新人3組」
英BBCによると「2009年はギター・ロックが死んだ年」だったらしい。確かに、パブや喧嘩が似合うストレートなロック・バンドには厳しいこのご時世。だが面白いバンドは沢山いるぜということで、新人を何組か紹介したい。
まずはマンチェスターの4人組、エジプシャン・ヒップホップ。彼らはデルフィックやエヴリシング・エヴリシング、ハーツらと一緒に同地の“新世代”と言われている。
そもそもここ数年のマンチェスターはポスト・オアシス的なロックの聖地だったが、ここに挙げたバンドに共通するのはよりアートっぽい雰囲気。特にエジプシャン・ヒップホップはその傾向が強く、ホラーズの耽美なアート性とヴァンパイア・ウィークエンドの折中感覚を兼ね備えている。また、現在マンチェスターでは「Love & Disaster」という地元の有力バンド達をプッシュするプロジェクトも始まっており、この流れはイギリスで徐々に盛り上がりを見せ始めている。
そしてもう1組、フランキー・アンド・ザ・ハートストリングスも挙げておきたい。サンダーランド出身の彼らは英国トラッドからの影響色濃いギター・ロック/ポップ・バンド。2009年末にはフローレンス&ザ・マシーンの前座を務めているが、リリースから28週目にして初の全英1位を獲得したフローレンスの成功に続くことが出来るか注目だ。
とはいえ、個人的な期待度No.1はザ・ドラムス。この1年、それは変わらない気がする。
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