ジェイソン・デルーロ「ワッチャ・セイ」はタイガーウッズ・ラプソディー?

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デビュー曲「ワッチャ・セイ」で全米No.1を獲得した20歳の新人アーティスト、ジェイソン・デルーロを紹介しよう。タイガーウッズの浮気騒動とシンクロし全米で大流行となったのが「ワッチャ・セイ」、この曲だ。


フロリダ出身のジェイソン・デルーロは、2006年にNYのアポロ・シアターで行なわれていたアマチュア・コンテストで、シーズン・チャンピオンになったシンガーだ。ショーン・キングストンをスターダムに押し上げた大物プロデューサー:ジョナサン・ロテムが設立したベルーガ・ハイツ・レーベル所属となり、2009年総帥ジョナサン・ロテム自ら手掛けたデビュー・シングル「ワッチャ・セイ」が全米リリースされると瞬く間にラジオ・オンエアが急増し、一気にブレイク。全米ではシングル・ダウンロードが200万を突破し11/14付の全米シングル・チャートでは遂に1位を獲得するというシンデレラボーイとなった。

甘くメロウな曲調が幅広い層に受け入れられ大ヒットとなったこの曲は、12月に入ると別の意味で注目を集めるようになった。タイガー・ウッズの浮気騒動だ。「つい出来心で浮気をしてしまった主人公が、誠心誠意彼女に謝り、必死で信頼を回復したいと申し出る」という「ワッチャ・セイ」の歌詞が、タイガーの事件にバッチリはまりまくってしまったのだ。“究極の浮気謝罪ソング”「ワッチャ・セイ」は、一般市民の手によってタイガー・ウッズの声や画像が挿入された動画となってYouTubeに続々アップされ、社会現象となって全米に広がっっていった。

「今回の騒動は、(自分の曲のプロモーションとして)タイガーにお金払ってやってもらったんだよ。全て仕組んでたのさ(笑)」と、ジェイソン・デルーロもジョークを飛ばしているが、遂にはタイガー・ウッズと夫人のそっくりさん2人が出演する本格的な替え歌パロディ・ビデオまでもが制作された。そんな騒ぎの影響を受け、本家「ワッチャ・セイ」もゆるやかに下降していた全米シングルチャートにて再び上昇を始め、1/9付の全米チャートでは6位に再浮上。さらに全米でのシングル売上も、270万ダウンロードを突破するなど、このタイガー効果でスマッシュヒットのみならず、強力なロングヒットの状況に様変わりしてきているのだ。

この予想を超えるヒットを受けて、「ワッチャ・セイ」を収録したジェイソン・デルーロのデビュー・アルバムの全米リリースは、当初予定されていたスケジュールを急遽早め2月に前倒しとなった状況だ。

2009年11月に「ワッチャ・セイ」の着うた(R)配信がスタートした日本においても、Billboard公式11/12付週間ランキングで1位に輝くなど既にヒットの兆しを見せており、アルバムリリースも2月24日に決定となった。

「この曲は、僕の経験談じゃないからね(笑)。実は兄貴の経験談なんだ。その出来事が、かなりインパクト強かったし、こういう話って、皆も経験してるだろ? だから曲を書いてみたら、こんなに大ヒットしてしまったのさ。タイガーのスキャンダルについては本当に残念なことだと思うよ。確かに彼は酷い間違いを犯したし、悪いことをしたと思う。あ、言っとくけど僕自身は浮気なんてしない誠実な男だからね!」──ジェイソン・デルーロ。

日本でもヒットするのは時間の問題…か。なぜなら、この歌詞、タイガー・ウッズに限らず、大いに共感してしまうイケナイお兄さんたちが、びっくりするほどいる…かもしれないから。

『ジェイソン・デルーロ(仮)』
2010年2月24日発売
WPCR-13805 1,980円(税込)

◆ジェイソン・デルーロ・オフィシャルサイト
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