【座談会】Psycho le CémuのDAISHIとseek × Plastic Treeの長谷川正 × 0.1gの誤算の河村友雪 × ENVii GABRIELLAのHIDEKiSMが語る、<姫路シラサギROCK FES>DAY2を10倍楽しむ方法「熱を伝えることが一番大事」

Psycho le Cémuが2025年5月、結成25周年を記念して郷里・兵庫県姫路市で立ち上げた<姫路シラサギROCK FES>。昨年の成功を受け、桜が美しく城や街を彩っているであろう3月28日(土)と29日(日)の2日間、兵庫・アクリエひめじで、その第二回目が開催される。これを祝し、BARKSでDAY2の出演者による座談会が実現した。
音楽性も世代も一括りにできない多種多様さで、それぞれに我が道を行く強烈な個性の持ち主であることだけを共通項としたような異色のラインナップ。Plastic Treeから長谷川正(B)、 0.1gの誤算から河村友雪(G)、 ENVii GABRIELLAからHIDEKiSM(VOCAL / MARKETING/MOOD)、そして主催のPsycho le CémuからDAISHI(Vo)とseek(B)が参加して、フェスの見どころやお互いの関係性などについてじっくりと語り合ってもらった。
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■迷惑が掛からないといいんですけど…
■土下座の準備して姫路に行きます(笑)
──<姫路シラサギROCK FES>第二回目の開催がいよいよ近付いています。改めて昨年の初回を振り返って、どんな手応えがありますか?
seek:去年は何もかもが初めてだったので、僕ら自身も“ホストとして皆さんをきちんとお招きできたのかな?”と、この1年の間でいろいろ考えたところもありました。そもそもの主旨としては、僕たちがバンド結成25周年というタイミングだったので、地元・姫路に対して何か活動の場所をつくれたらいいな、というのがきっかけだったんです。これまでに出会ってきたバンドさんに姫路に来ていただけたのは25年間活動してきたからこそ、というのが気持ちの部分で一番大きくありました。先日、地元・姫路に帰ったんですけど、第一回の反響が少しずつではあるんですが、地元の方々に伝わっていっていることをこの1年間で感じていて。大きなイベントのスタートを切ることができたのかな、というのが僕の印象です。
DAISHI:フェス的には大成功だったと思うんですけど、フェスのファイナルを僕らの結成記念日の5月3日に開催することにこだわっていたんですね。で、5月2日が金曜日だったので、金曜日と土曜日の2日間にわたって開催したんですよ。だけど今回はそこにこだわらず、多くの皆さんが来やすいであろう土日に実施することにしました。あと季節的には、桜が綺麗な春の姫路に皆さんに来ていただけるのもうれしい。本当にすごく綺麗なので、ファンの方々にもライヴ前に桜と姫路城をぜひ見てもらいたくて。そこも僕らのフェスの醍醐味なのかなと思ったので、この時期に移転しました。

──昨年の終演後すぐ、seekさんがSNSで「明日からもうブッキングが始まります」と投稿されていましたよね。本日お揃いの皆さんには、具体的にどのように出演オファーをされていったのでしょうか?
seek:去年出演していただいた皆さんには、「もしよろしければ、来年も開催しようと思っているので」とお声掛けはさせていただいたんです。その時点ではまだ会場が決定していなかったので、「この日」というところまではお伝えできていなかったんですけど、その日からオファーが始まっていたと言えばそう。去年のフェス当日は、アーティストの皆さんの舞台袖で送り出しとお迎えをさせていただいたんですけど、みんなフェスをすごく楽しんでくださっている空気を感じて。それが僕らの“来年もまたやりたい”という気持ちに繋がったし、そこで良いお返事をいただけた方もたくさんいたので、うれしかったですね。ただ、皆さんやっぱりお忙しいですし、スケジュール的に難しくて、けっこうギリギリまで……去年11月ぐらいまでは調整に時間が掛かりました。こういうフェスの大変さは、そこも大きいですね。
──ENVii GABRIELLAの皆さんは初回に続いて、二度目のご出演となります。
DAISHI:エンガブ(ENVii GABRIELLA)さんは異色なので、前回出演してもらった時、ステージ前はビビッてましたよね。
HIDEKiSM:いやぁ、よくぞ誘ってくださいましたよね。私たちはオネエ3人組でピンヒールを履いて歌って踊るというユニットなので。生バンドでもないですし。いろいろなジャンルを歌ってはいるんですけど、もうアウェイであること山の如し(笑)。
seek:わざわざ前日から会場に来てくださったんですよ。イベントの空気感も見ておきたいというのもあったと思うんですけど、来られたことによって、よりプレッシャーを感じて、ハードルも高くなったんじゃないかと(笑)。

HIDEKiSM:それこそ大御所の方々祭りでした。Psycho le Cémuの皆さんの25周年という記念すべきイベントでもあるし、“この中に私たちが出て大丈夫か!?”と不安でいっぱいだったですけども、“呼んでいただいたからにはやりきりますよ”って。とにかく一発目でドーンと盛り上げてやる!という気持ちで臨ませてもらいました。
DAISHI:いきなりMCから入りましたもんね。“SEを流してすぐにMC”ってなかなか見ないですよ。
HIDEKiSM:そうそう。めちゃめちゃカッコいいSEを流してから3人でステージにガッと立って、「ど~も~!」っていうのをやらせてもらったんですけど(笑)。とにかくバンギャの皆さんに私たちみたいなものを少しでも受け入れてもらえるように、“皆さんよろしくお願いします”の姿勢で。そうしたらすごく温かく迎え入れてくださいましたし、褒めてくださって。
DAISHI:めちゃくちゃ盛り上がってましたよ。
HIDEKiSM:これはPsycho le Cémuの皆さん、ファンの皆さんのお力だなと感じました。
──SEの後、すぐにMCという始まり方は、エンガブとしても珍しいことだったんですか?
HIDEKiSM:珍しいですね。でも“とにかく掴むぞ!”という気持ちで、その演出にしようと決めて。スベるかウケるかは賭けでしたけどね。
DAISHI:今回はいきなり曲でもいいんじゃないですか? 今のヴィジュアルシーンはみんなエンガブさんを認知してますから、絶対に大丈夫。
HIDEKiSM:じゃあ今回はバキッ!と行かせていただこうかしら?

──Plastic Treeは今回が初出演となります。長谷川さんに伺いますが、Psycho le Cémuとは長いお付き合いですよね?
長谷川:Psycho le Cémuとは一時期、所属マネージメントも同じでしたし。いつも彼らから聞くのが「Psycho le Cémuを始めるにあたって、きっかけになったバンドのひとつがPlastic Treeだった」という話で。
seek:僕はもともとPlastic Treeのファンだったんです。Plastic Treeのメジャーデビューアルバム『Hide&Seek』(1997年7月発表)というタイトルから頂戴して、seekと名前を付けたくらいですから。というのも、兵庫に姫路ベータというライヴハウスがあって、当時、Plastic Treeがそこに初めて来られたのが1995年12月のこと。そのライヴを観せていただいてからのファンなんです。
長谷川:すごいですよね。我々が結成してすぐ、初めて自分たちでしっかりつくった音源のリリースツアーで姫路ベータに行ったんですけど、そのライヴを観てくれていたという。
seek:姫路ベータは1995年11月のオープンですから、その翌月にはもうツアーに来られていたことになります。
長谷川:僕らはその時、姫路という土地に行ったのも初めてだったんですよ。たしかライヴの前日に姫路に到着したのかな。ちょっと時間があったので「せっかくだから観光しよう」って姫路城に行ったりして。メンバー全員が「すごくいい街だね」「綺麗だよね」と言ってたことを覚えています。
DAISHI:僕も、“Plastic Treeはいつもちゃんと姫路に来てくれてる!”ってずっと思ってましたもん。姫路には、MASCHERAさんとかILLUMINAさん、TRANSTIC NERVEさんというバンドがいたから、よく来てくれてたんですか?
長谷川:そうそう。そういう繋がりのあるバンドがいたというのも大きいですね。
DAISHI:ヴィジュアル系には当時、姫路シーンってありましたもんね。
長谷川:それに、実際に姫路ベータでライヴをしてみたら、お客さんの感触もすごく良かったんですよ。僕らとしても音源をつくって初めての本格的なツアーで訪れた街なので、今でも印象に残っています。
seek:デビューのタイミングまで、ツアーでずっと姫路に来られていたので、ライヴにはいつも行かせていただいていたんです。姫路ベータのキャパ的に、今のPlastic Treeに「また来てください」とお願いするのはなかなか厳しいんですけど、今回はこういうフェスで、しっかりと人数を入れられるホール会場にご招待できたことがすごくうれしいですね。夢が叶いました。
長谷川:僕らもこういう形で参加させていただいて、本当にうれしく思ってます。

──0.1gの誤算も今回が初出演となります。Psycho le Cémuとの馴れ初めを伺えますか?
河村:僕らは2年前、Psycho le Cémuとツーマン(Psycho le Cému主催の東名阪ツーマンツアー<ライバルズ>)を回らせていただきまして。そこから紆余曲折あり、今では普通にseekさんと飲み友達になってしまっています。
seek:前回フェスは緑川(裕宇 / Vo)さんを窓口として、DAISHIとYURAサマ(Dr / Psycho le Cému)からオファーさせてもらったんですよね。
河村:そうですね。
seek:もともとはツーマンツアーのプロモーションで顔を合わせる機会がありつつも、バンド同士、全員が初めて集まったのがツアー初日の大阪で。その楽屋で本番直前に「昨日は前乗りしたんですね」「0.1gの誤算チームってお酒飲むんですか?」みたいな話から、「今度飲み行きましょうよ」となったんですね。しかも、その東名阪ツアーの内容が濃かったんですよ。世代も全然違うし、僕らからしたら“一緒にやらせてもらえたらな”というオファーではあったんですけど、そのツーマンツアーがどの場所もすごく盛り上がって。その縁が今も続いているし、この1年だと一番一緒に飲んでるバンドマンかもなという感じです。
河村:僕もたぶんそうです。Psycho le Cémuは先輩ですし、最初は僕たちも気を遣いながらツーマンツアーしていたんです。だけど、最終日の東京公演が終わった後、メンバー全員で打ち上げに行かせていただいて……そういうことって僕たちはそれまであまりしたことがなかったんですね。その時にみんなでワイワイしゃべって、“すごく仲良くなれるバンドマンだ”みたいな。最初は俺ら怖がっていたから「怒られたらどうしよう?」と言っていたのに……(笑)。
DAISHI:その前の顔合わせで、僕は緑川くんとご飯を食べに行っていたんですけど、緑川くんはお酒を飲まへんよね。だから、どちらかと言ったら他のメンバーのほうが飲んでワーッ!となるタイプだった。
seek:皆さん、なかなか激しく飲みますよね。
河村:はい、激しく(笑)。

──ヴィジュアルシーンの先輩としてのPsycho le Cémuに対して、もともとどんなイメージがあったんですか?
河村:もう芸能人だと思っていました。もちろんバンドシーンの先輩なんですけど、それ以前に“テレビで観る人”という印象のほうが強くて。まさかこんなふうにツーマンやフェスに誘っていただけるような関係になれるとは全然思ってなかった。今回も誘っていただけて、大切なフェスに出演させていただけることが非常にうれしいです。
DAISHI:実は去年も誘ったんですけど、5月3日は“5と3”なので“誤算の日”なんですよ。今回の開催を5月3日にしなかったのは、“誤算(0.1gの誤算)に出てほしいから”という日程のずらし方でもあったんです、僕の中では。ツーマンツアーの時の感触も含めて、<姫路シラサギROCK FES>には絶対に誤算に出てほしいと思っていたので。緑川くんは超変わってる人ですけど、そこがいい(笑)。
河村:本当に…いろいろすいません(一同笑)。
DAISHI:いやいや(笑)。メンバー内では、緑川くんのほうが年上やのに、他のメンバーのほうがお兄さんみたいな感じなんですよね。みんながお酒を飲んでワーっとなってても、ブッ飛んでるのはお酒を飲んでない緑川くん(笑)。彼はいい意味で感性がブッ飛んでて好きですよ、面白い。
HIDEKiSM:私、SNSで緑川さんを拝見してましたよ、“面白い! こういう方もいらっしゃるんだな”って。TikTokとかで結構ファンの方をイジッてらして。
DAISHI:あれを酒飲んでやってるんじゃなくて、シラフでやってるからヤバいんですよ。たぶんライヴで奴は暴れますよ。
HIDEKiSM:マジですか~? 最高だわ~。
河村:他のアーティストやお客さんに迷惑が掛からないといいんですけど…。
DAISHI:僕らはもう慣れてるし、むしろその辺を踏まえてフェスにお誘いしてるので大丈夫。
河村:ちゃんと土下座する準備して姫路に行きます(笑)。







