ウィーザー、脱オタク宣言なのか？ニューアルバムは『ラディテュード』

2009年7月末のフジロックに参戦したばかりのウィーザーが、最新作『ザ・レッド・アルバム』から僅か1年にして、なんと新作を10月にリリースする。

タイトルは『ラディテュード』。Raditudeとは造語で、Rad（＝俗語で“過激”“素晴らしい”という意味）と、Attitude（＝“態度”）の掛け合わせなのだという。RadはNerd（オタク）の対語というから、ロック界最大のNerd野郎：ウィーザーとしては、このタイトルは、ウィーザーの“脱・オタク”宣言ということなのだろうか。きっと無理なんだけど。

ちなみに、この『ラディテュード』を考案をしたのは、無神経な上司に振り回されるオフィスの日常を描いたアメリカの人気コメディ・ドラマ『The Office』でDwight Schrute役（理不尽な上司にイジめられる役）に扮する、人気コメディアン、レイン・ウィルソン（『トランス・フォーマー/リベンジ』等出演）が考えたものなんだとか。レイン・ウィルソンとリヴァースは最近仲が良いらしく、リヴァースが“究極”のアルバムのタイトルのアイデアをレイン氏に尋ねたところ、このタイトルが出てきたそうだ。

リヴァースは、新作について「楽しくて、エネルギー溢れるポップ・ロック満載の作品だよ！」とコメントしており、ウィーザーらしいギター・リフに少しエレクトロの影響を受けた作品になるのだとか。なるほど、泣き虫オタクの異名を持つ彼らにとって、そのサウンドは十分にRad（過激）なAttitude（態度）と言えそうだ。

プロデューサーは前作でもシングル「ポーク・アンド・ビーンズ」「トラブルメイカー」のプロデュースに参加したジャック・ナイフ・リー（U2、R.E.M他）に加え、ブッチ・ウォーカー（アヴリル・ラヴィーン、ピンク他）が参加していることが判明している。

なお、アルバムのジャケット写真は、ナショナル・ジオグラフィック誌に投稿されていた写真を今作のイメージにバッチリだということで起用したもの。このワンちゃんの名前はシドニー。ご覧のようにジャンプが大得意なのだ。この写真を撮ったカメラマンのジェイソン・ニーリィ氏は、偶然にもウィーザーの大ファンだったそうで、この写真を使いたいとバンドから連絡があったときは、ずいぶんと驚いたことだろう。

アルバムからのファースト・シングル「アイ・ウォント・ユー・トゥ」（原題：「If You're Wondering If I Want You To (I Want You To)」）は、爽快なポップチューンで、既にラジオでもオンエアが始まっている。

『ラディテュード』
2009年10月21日 日本先行発売
UICF-1117 2,500 (税込)