Perfume「三角形のように誰かが頂点にいるんじゃなくて、みんなで支え合ってPerfumeを作ってる」
7月8日に4thアルバム『⊿』(トライアングル)をリリースしたPerfume。テレビ朝日系『オンタマ』(7月6日~10日放送分に出演)でも、いつものように名・珍回答を連発して楽しませてくれているが、テレビで見るそうした姿とは一味違う、真剣モードのトークが繰り広げられている公式インタヴューが到着した。
アルバム制作時のエピソード、プロデューサー中田ヤスタカとの関係性、そしてタイトル『⊿』に込められた想いなどが、たっぷりと語られている。
◆ ◆ ◆
■“毎回感動できる”ってことにも気づく。ツンデレなアルバムです
――聴けば聴くほど、魅力が増してくるアルバムだと思います。みなさんの手ごたえはどうですか?
のっち:いま言ってくださったとおりで。最初に聴いたときは、サラッと聴けちゃったんですよ。でも、何回か聴いているうちに“あ、こんな音も入ってる”とか“ココとココがこういう関係になってて”っていう仕掛けが見えてきたりとか。で、さらに聴いていくと自分に馴染んできて、“ものすごく踊れるアルバムなんだ”とか“毎回感動できる”ってことにも気づくっていう。ツンデレなアルバムです。
――すごい、完璧なコメントですね。
かしゆか:ハハハハハ!
あ~ちゃん:じゃあ、いまのコメントを活かしてもらって(笑)。
――でも、ホントにそういうアルバムですよね。
のっち:すごく音楽を聴いてる人にも“すげえな”って思ってもらえるだろうし、ふだん、そんなに音楽を聴かない人にも楽しんでもらえるんじゃないかなって。
――そうですよね。かしゆかさんはどうですか?
かしゆか:えーと、何か言おうとしたんだけど…あ、そう、自分たちの曲ってホントに聴かないんですよ、ふだん。i-podに入れていても、Perfumeの曲が来たら飛ばす、みたいな。でも、このアルバムはぜんぜん飛ばさないですね。自分たちの曲っていうのを忘れるくらいカッコいいです。スタジオで撮影してるときにアルバムをかけてもらってても、“あ、何これ? かっこいい!あ、Perfumeの曲じゃん!”って(笑)。そういうことがホントにあるんですよ。
あ~ちゃん:ホントにかっこいいアルバムだし、私たちの思いもたくさん詰まってるし、中田(ヤスタカ)さんも全力で作ってくれたと思うし。先入観なしで聴いてみてほしいですね。
――3人の声のキャラクターも、さらに強く出てると思いました。歌が前に出ている、というか。レコーディングでいままでと変わったところはないですか?
のっち:今回、デモで中田さんが歌ってることが多かったんですよ。いままでは中田さんの教えで、“あまり感情を入れないで”とか“冷たく歌って”っていうのを貫いてきたんですね。でも、中田さんが歌ってるデモはちょっと歌謡曲っぽいというか、独特のクセみたいなものがあって。その影響が出てると思うんですよね、今回は。
――新曲に顕著ですよね、その傾向は。
のっち:「Zero Gravity」とか、特にそうかもしれないですね。この曲、自分の部屋でデモを聴きながら踊っちゃったくらい、すごく楽しい感じで。その楽しい気持ちをそのままレコーディングで出せたと思います。あと、細かい注文も増えたんですよね。“この単語は、こういう感じで歌って”とか、そういうことがけっこうあって。
かしゆか:私は全体的に“強く”って言われてましたね。裏声で歌ってたら、“そこは地声で強く歌って”とか。無理だよって思ったから、練習のときだけは地声で歌って、レコーディングでは裏声で歌いましたけど(笑)。自分の意思をそこらへんで出してみました。
――それ、どの曲ですか?
かしゆか:えっと、「Zero Gravity」のサビですね。
のっち:超高いよね~。
あ~ちゃん:「Kiss and Music」の“DANCE”って歌うところも、“もっと強く歌って”“もっと”“もっと”って何回もやったり。
かしゆか:でも笑ってたよね、中田さん。
のっち:楽しそうだった(笑)。
■“素材としか思われてない”っていうのが、悲しく感じることもあって。でも、今回は楽しもうと思ったんですよね
――中田さんとの関係も変わってきてるのかも。
あ~ちゃん:それはありますね。中田さんって、言うことがいちいち辛辣なんですよ。レコーディングのときも“怒ってんのかなあ”とか思うことが多くて。でも、そんなふうにバッと言うのも、“これくらい言っても、Perfumeは平気”って思ってくれてるんじゃないかなって。そういう信頼関係を今回は感じましたね。
――歌にも自信が出てきたんじゃないですか?
あ~ちゃん:自信っていうか…私、あまり歌いこんでしまうとクセが出てきちゃうんですね。それが中田さん的にあまり良くないらしく、“もっとフラットに歌ってくれ”って言われてて。それをずっと守ってきたんですけど、ぜんぜん楽しくなかったんですよ、レコーディングって。“言われるまま歌わなくちゃいけない”とか“音程だけが大事なんだな”とか“素材としか思われてない”っていうのが、悲しく感じることもあって。でも、今回は楽しもうと思ったんですよね。せっかくのアルバムだし、私の好きなように歌ってみようと思って。だから、ぜんぜん後悔とかないし、自分で聴いてても楽しいです。
――レコーディングが楽しくなったら、辛いことなんてぜんぜんないですねえ。
かしゆか:そうかも(笑)。
あ~ちゃん:そうですね(笑)。
のっち:まあ、辛いこともあるんですけどね、もちろん。でも、そのぶん、楽しいことがより楽しくなるというか。
■誰かが頂点にいるんじゃなくて、みんなで支え合ってPerfumeを作ってる
――前作『GAME』からの1年3ヶ月のあいだにさらに人気者になって、もう不安なんてないんじゃないですか?
あ~ちゃん:“もう大丈夫”っていう確信みたいなのはぜんぜんないですね。ライヴをやってるときは“まだイケる”って思うし、もっともっとやりたいって思うけど。
のっち:不安を感じている時間より、いまやってることを考えてることのほうが多いと思いますね。ライヴがあれば、ライヴのことを考えるし。いつも目の前に山があるので、それをひとつずつ越えていくイメージで。
かしゆか:たまに休みがもらえると、うれしくてノホホンってなっちゃうんですけどね。ノホホンから戻ってくるタイミングは、けっこう大変です(笑)。でも、仕事だと、朝起きれるんですよ。休みの日は起きれないんですけど。
――アルバムのあとは、ツアーですね。
のっち:楽しみでしょうがないし、待ち遠しいです。代々木のときは、自分のなかで再確認することがたくさんあったんですよ。やっぱりライヴ好きだな、とか、大事だなって。それをツアーに反映できるのも嬉しいし。
――アルバムのタイトルについても教えてもらえますか?
あ~ちゃん:考えるのに時間がかかって、決めるにもすごく時間がかかってるんですけど、“記号ってどう?”っていう話が出てからは、みんなの意見がまとまってきて。オシャレだし、いろいろ想像してもらえるタイトルだと思います。この3人は、三角形のように誰かが頂点にいるんじゃなくて、みんなで支え合ってPerfumeを作ってるから直角二等辺三角形って意味もあるって。いろいろ感じながら聴いてほしいですね。
◆perfumeオフィシャル・サイト
◆徳間ジャパンperfumeサイト
アルバム制作時のエピソード、プロデューサー中田ヤスタカとの関係性、そしてタイトル『⊿』に込められた想いなどが、たっぷりと語られている。
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■“毎回感動できる”ってことにも気づく。ツンデレなアルバムです
――聴けば聴くほど、魅力が増してくるアルバムだと思います。みなさんの手ごたえはどうですか?
のっち:いま言ってくださったとおりで。最初に聴いたときは、サラッと聴けちゃったんですよ。でも、何回か聴いているうちに“あ、こんな音も入ってる”とか“ココとココがこういう関係になってて”っていう仕掛けが見えてきたりとか。で、さらに聴いていくと自分に馴染んできて、“ものすごく踊れるアルバムなんだ”とか“毎回感動できる”ってことにも気づくっていう。ツンデレなアルバムです。
――すごい、完璧なコメントですね。
かしゆか:ハハハハハ!
あ~ちゃん:じゃあ、いまのコメントを活かしてもらって(笑)。
――でも、ホントにそういうアルバムですよね。
のっち:すごく音楽を聴いてる人にも“すげえな”って思ってもらえるだろうし、ふだん、そんなに音楽を聴かない人にも楽しんでもらえるんじゃないかなって。
――そうですよね。かしゆかさんはどうですか?
かしゆか:えーと、何か言おうとしたんだけど…あ、そう、自分たちの曲ってホントに聴かないんですよ、ふだん。i-podに入れていても、Perfumeの曲が来たら飛ばす、みたいな。でも、このアルバムはぜんぜん飛ばさないですね。自分たちの曲っていうのを忘れるくらいカッコいいです。スタジオで撮影してるときにアルバムをかけてもらってても、“あ、何これ? かっこいい!あ、Perfumeの曲じゃん!”って(笑)。そういうことがホントにあるんですよ。
あ~ちゃん:ホントにかっこいいアルバムだし、私たちの思いもたくさん詰まってるし、中田(ヤスタカ)さんも全力で作ってくれたと思うし。先入観なしで聴いてみてほしいですね。
――3人の声のキャラクターも、さらに強く出てると思いました。歌が前に出ている、というか。レコーディングでいままでと変わったところはないですか?
のっち:今回、デモで中田さんが歌ってることが多かったんですよ。いままでは中田さんの教えで、“あまり感情を入れないで”とか“冷たく歌って”っていうのを貫いてきたんですね。でも、中田さんが歌ってるデモはちょっと歌謡曲っぽいというか、独特のクセみたいなものがあって。その影響が出てると思うんですよね、今回は。
――新曲に顕著ですよね、その傾向は。
のっち:「Zero Gravity」とか、特にそうかもしれないですね。この曲、自分の部屋でデモを聴きながら踊っちゃったくらい、すごく楽しい感じで。その楽しい気持ちをそのままレコーディングで出せたと思います。あと、細かい注文も増えたんですよね。“この単語は、こういう感じで歌って”とか、そういうことがけっこうあって。
かしゆか:私は全体的に“強く”って言われてましたね。裏声で歌ってたら、“そこは地声で強く歌って”とか。無理だよって思ったから、練習のときだけは地声で歌って、レコーディングでは裏声で歌いましたけど(笑)。自分の意思をそこらへんで出してみました。
――それ、どの曲ですか?
かしゆか:えっと、「Zero Gravity」のサビですね。
のっち:超高いよね~。
あ~ちゃん:「Kiss and Music」の“DANCE”って歌うところも、“もっと強く歌って”“もっと”“もっと”って何回もやったり。
かしゆか:でも笑ってたよね、中田さん。
のっち:楽しそうだった(笑)。
■“素材としか思われてない”っていうのが、悲しく感じることもあって。でも、今回は楽しもうと思ったんですよね
――中田さんとの関係も変わってきてるのかも。
あ~ちゃん:それはありますね。中田さんって、言うことがいちいち辛辣なんですよ。レコーディングのときも“怒ってんのかなあ”とか思うことが多くて。でも、そんなふうにバッと言うのも、“これくらい言っても、Perfumeは平気”って思ってくれてるんじゃないかなって。そういう信頼関係を今回は感じましたね。
――歌にも自信が出てきたんじゃないですか?
あ~ちゃん:自信っていうか…私、あまり歌いこんでしまうとクセが出てきちゃうんですね。それが中田さん的にあまり良くないらしく、“もっとフラットに歌ってくれ”って言われてて。それをずっと守ってきたんですけど、ぜんぜん楽しくなかったんですよ、レコーディングって。“言われるまま歌わなくちゃいけない”とか“音程だけが大事なんだな”とか“素材としか思われてない”っていうのが、悲しく感じることもあって。でも、今回は楽しもうと思ったんですよね。せっかくのアルバムだし、私の好きなように歌ってみようと思って。だから、ぜんぜん後悔とかないし、自分で聴いてても楽しいです。
――レコーディングが楽しくなったら、辛いことなんてぜんぜんないですねえ。
かしゆか:そうかも(笑)。
あ~ちゃん:そうですね(笑)。
のっち:まあ、辛いこともあるんですけどね、もちろん。でも、そのぶん、楽しいことがより楽しくなるというか。
■誰かが頂点にいるんじゃなくて、みんなで支え合ってPerfumeを作ってる
――前作『GAME』からの1年3ヶ月のあいだにさらに人気者になって、もう不安なんてないんじゃないですか?
あ~ちゃん:“もう大丈夫”っていう確信みたいなのはぜんぜんないですね。ライヴをやってるときは“まだイケる”って思うし、もっともっとやりたいって思うけど。
のっち:不安を感じている時間より、いまやってることを考えてることのほうが多いと思いますね。ライヴがあれば、ライヴのことを考えるし。いつも目の前に山があるので、それをひとつずつ越えていくイメージで。
かしゆか:たまに休みがもらえると、うれしくてノホホンってなっちゃうんですけどね。ノホホンから戻ってくるタイミングは、けっこう大変です(笑)。でも、仕事だと、朝起きれるんですよ。休みの日は起きれないんですけど。
――アルバムのあとは、ツアーですね。
のっち:楽しみでしょうがないし、待ち遠しいです。代々木のときは、自分のなかで再確認することがたくさんあったんですよ。やっぱりライヴ好きだな、とか、大事だなって。それをツアーに反映できるのも嬉しいし。
――アルバムのタイトルについても教えてもらえますか?
あ~ちゃん:考えるのに時間がかかって、決めるにもすごく時間がかかってるんですけど、“記号ってどう?”っていう話が出てからは、みんなの意見がまとまってきて。オシャレだし、いろいろ想像してもらえるタイトルだと思います。この3人は、三角形のように誰かが頂点にいるんじゃなくて、みんなで支え合ってPerfumeを作ってるから直角二等辺三角形って意味もあるって。いろいろ感じながら聴いてほしいですね。
◆perfumeオフィシャル・サイト
◆徳間ジャパンperfumeサイト
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