英文化庁「英国には歌番組が必要」

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日本の文化庁にあたるUKのDepartment For Culture, Media and Sportの閣僚が、新しい才能をプロモートするため、英国には『Top Of The Pops』(1964~2006年までBBCで放送されていた音楽番組)のような番組が必要だと発言した。

マンチェスターで開かれた音楽業界のカンファレンス<In the City>に出席したアンディ・バーナム議員は、いまのアーティストは20年前と同じチャンスを与えられていないと話した。

「我々には『Top Of The Pops』のような番組が必要だ。幅広い世代の多くの人々に新しいミュージックを紹介する絶好の場だった」現在、UKではオーディション番組の人気が高く、そこからも新人アーティストが登場しているが、バーナム議員は自ら曲を作っているアーティストをプロモートするわけではなく「趣向が違う」と話した。

「ゴールデン・タイムのTVとラジオ、それに音楽業界の関係が薄くなってきたのではないかと少し懸念している。安全な様式に頼ってばかりで、ある日突然、国民的スターになるかもしれない新人を十分に露出していない」放送局は「この国の新しい才能をもっとプロモートすべきだ」と話した。

30代後半のバーナム議員は、『Top Of The Pops』を見て育った世代だったのだろう。ファンなのかどうかは不明だが、ザ・スミスを例に挙げ、同番組を復活させるべきだと語った。「昔はそこが良かった。ザ・スミスはお茶の間の顔になった。父親が『Top Of The Pops』を見ながら彼らについて不満をもらしていたのを覚えているが」

UKは現在も地上波にいくつか音楽番組はあるが、深夜放送のみ。夕方、もしくはゴールデン・タイムに放送されるものはない。

<In The City>カンファレンスは、ファクトリー・レコーズの創始者でTVプレゼンターだった故トニー・ウィルソンがスタート。セミナーだけでなく、新人アクトのライヴも行なわれている。

Ako Suzuki, London
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