ロックミュージカル『トミー』の日本公演迫る

ポスト
2004年に待望の初来日を果たし、30年以上も待ったロックファンを大いに喜ばせたザ・フー。彼らが1969年にリリースした名作『トミー』は1970年代に映画化され、1972年に舞台化、そして1990年代ミュージカル版として甦って大ヒットとなった。この『トミー』のブロードウェイ・ミュージカル日本公演がついに3月2日(木)~19日(日)の全24公演、新宿・東京厚生年金会館で開催される。

1969年にリリースされたロック史上に残る名作『トミー』は、耳も目も不自由な少年・トミーがピンボールの天才となり、新興宗教の教祖にまでなるというストーリー性を持つ楽曲で構成されたアルバム。ロック・バンドによる初のオペラとして絶賛され、全英2位/全米4位の大ヒットを記録した。1975年の映画版では、ザ・フーのメンバーのほかにエリック・クラプトンやエルトン・ジョン、ティナ・ターナーなどロック界のスーパースターが出演し、日本でも話題になったことを覚えている人も多いだろう。

そのミュージカルの日本公演と呼応するように、歴代のメンバーが残したソロ・アルバムが、“British Rock Masterpiece Part 9 THE WHO CONNECTION~ザ・フー・コネクション~”として日本国内で初CD化され、ストレンジ・デイズ・レコードから相次いで発売される。残念ながら彼らはいずれももうこの世にはいないのだが…。

一人は、ザ・フーの暴力性や狂気を体現し、1978年にドラッグの過剰摂取により他界したドラマー、キース・ムーンで、彼が1975年に残した唯一のソロアルバム『トゥ・サイズ・オブ・ザ・ムーン』。ジョン・レノンが楽曲を提供し、リンゴ・スターやジョー・ウォルッシュが参加しているポップ・ミュージックの傑作だ。

そしてもう一人は、ザ・フーの精神的な支柱とも言われ、2002年に他界した寡黙なるベーシスト、ジョン・エントウィッスル。彼が1971年に他のメンバーに先駆けてリリースした『衝撃!!』、ポップな面を前面に出した『風の詩』、自己のバンド“ライゴー・モーティス”を率いた『死後硬直』、バンド“オックス”を擁しての『マッド・ドッグ』、そしてトリオによる『最後のヒーロー』など、ロック史上に残る名作の数々がラインアップされている。

●ストレンジ・デイズ・レコード
http://www.strange-ds.com/
この記事をポスト

この記事の関連情報