new ALBUM | | 『イロハ』 2005年9月28日発売 東芝EMI TOCT-25739 \3,059(税込)
1 カスガイ ♪ 2 はなむけ ♪ 3 タルト 4 苔の生したこんな代は 5 シガー ♪ 6 灰と朗 7 蜻蛉 ♪ 8 ノイロニテイル 9 紫紺ノイズ 10 ヨスガ 11 コノハズキ 12 なずき
●「♪」は試聴できます。
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| ──もちろん、もともとの曲のバエラティもあったろうけど、1曲の中ですらこんなことになっちまってるのは、そのノビノビ楽しいムードなのねって気もしました。
リーダー:ホントに。曲を煮詰めてる時でも、とりあえず1回やって、あそこはこうしよう、いや、こっちがいいんじゃない?とかちょっと話して、じゃあもう1回って始めると全然違うことやりだす人がいたりして、それがすごく良かったりして。なのにその次はまた変わっちゃってたりして、特に阿部さんが(笑)。
──それってきっと正解をそれぞれが持ってるんじゃなくて、みんなで正解を探していってるってことですよね。
リーダー:そうそう。この4人での新しい正解を作り出してる。だからそれは一般的な解釈では正しくないのかも知んないけど、でも正しいんじゃないのかい?っていう……なんかよくわかんないけど。
──いや、そのよくわかんないって感じがチリヌルヲワカのムードですよ。だって『イロハ』は一口でポップとも言えないし、“じゃあシリアスなの?”と言われたらそれも違って。どこにも属せない捻れの位置みたいなね。結局チリヌルヲワカの1stアルバムとしか言いようがない。
ユウ:そうなんですよ! ディティールを語るのはホントに難しくて。自分達でも気付いたらそうなってたから。段階を踏まなくてもいい方向に進んでたから。瞬間瞬間は斬新なものが生まれてるのに、すごくバランス良くできていたりとか。価値観のズレを感じないというか。もちろんあるにはあるんですけど、みんながすり合わせられて、ストレスなくやれてる。ホントに全員がそうやれてるのが伝わるし。そのすごくいい空気がアルバムに反映されてると思うんですよね。
──うんうんうん。だからえっと、マイケル・ジャクソンってお題が出たとして。1人は“「フーッ」って人ね”って思っても、1人はジャクソン5のマイケル、1人はアルバム『スリラー』、残りの1人は裁判沙汰なことだったり。それぞれが自分のマイケルのイメージで音を出して、その結果、チリヌルヲワカのマイケル・ジャクソンができたみたいな感じ。
リーダー:ああ、そのマイケル・ジャクソンが、ユウちゃんの作って来た曲でね。うんうん。まさにそうですね。さすが!
ユウ:すごいうまい例えですね。
──でも咄嗟に出て来たお題が、マイケル・ジャクソンっていうのがね(苦笑)。
ユウ:いや、いい! ウチらっぽい、ハハハハ。世代がホントに違うから、多分それぞれでこのアルバムに対する捉え方も違うと思うし。だからこそ何が生まれるかわからないっていうか。そういういろんな可能性を秘めてると思いますね。
──で、何が生まれるかわかんないことが全員、不安じゃなく楽しみなんだよね。
リーダー:うん。そうですね。
ユウ:聴いてくれる人も、このアルバムで次が楽しみって思ってくれたらいいですよね。ウチらは先に続く感じがするアルバムになったなってすごく思ってるから。
取材・文●山本祥子 ★インタヴューのトップへ戻る |
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