いろんな絡み合いで完成した2nd『BRAIDED』

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いろんな絡み合いで完成した2nd『BRAIDED』

おおらかでありながらぐいぐいとリードする存在感に、抜群なメロディセンスを持つYOSHIKAと、
鋭いラップとスキルをみせつけるTSUGUMI
この姉妹の歌声が絡み合わさったとき、それはSOULHEADの極上なハーモニーとなる。

30万枚以上のヒットを飛ばした前作『Oh My Sister』から約一年、
SOULHEADは2ndアルバム『BRAIDED』を完成させた。
トラック・メイカーOCTOPUSSYの独特な響きのサウンドに乗せて、2人の姉妹の歌声は、
それぞれが主張しながらも絡み合い、前作よりも一段とステップアップした
ひとつのアルバムを届けてくれた。
ブラックミュージックと日本のポップスの大きな壁を越えた今作は、
日本のシーンにさらなる新しい風を送り込むだろう。
そんなオンリー・ワン街道をひたすら突き進むSOULHEADの素の魅力に迫る!

制作意欲は? 「喜怒哀楽が激しいところからかな(笑)」

SOULHEAD スポット映像公開!
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最新アルバム

『BRAIDED』

Sony Music Associated Records
2004年4月28日発売
AICL-1520 \3,059(tax in)

1 Intro
2 YOU CAN DO THAT
3 AT THE PARTY
4 Jiggy Uhh... pt.1ーinterludeー
5 告白
6 いつでも君のことを
7 NO WAY
8 A pritence of love
9 Slowーinterludeー
10 Forgive me
11 words of love
12 Jiggy Uhh... pt.2ーinterludeー
13 D.O.G.ーalbum ver.ー
14 STAY THERE
15 FOR ALL MY LADIES
16 このまま
17 Jiggy Uhh... pt.3ーinterludeー
ボーナストラック:GET UP!


アルバム・サウンド編

――今作の全体的なスキルアップはもちろんですが、TSUGUMIさんのラップはフロウにしても、バリエーション、おもしろさ共にステップ・アップしましたね。

TSUGUMI: そうですかね……。日本語遊びの楽しさを気づかせてくれたのはライムスターさんなんです。ライムスター最高かっこいいですよ! 私、実は日本語ラップ嫌いだったんですよ。でもいざ、聴いてみたら、一言一言分かるなぁ~って。

YOSHIKA: ここまで日本語でかっこよく、キャッチーに、すごくエンターテインメントとしてできるんだな~って。日本でやってる中で、本当にかっこいい存在だなって思って。なによりもかっこいい(笑)! 

TSUGUMI: 変なこだわりっていうか、凝り固まってないみたいな。まだ私のラップも英語は多いけど、そういうことも考えるようになった。「STAY THERE」の一番初めなんかは"頓知"が効いたものを書きたいって。

YOSHIKA: でもラップが、すごい伝えようって言う感じになったんだと思った。スキルとかは、上手い男の人もたくさんいると思うんだけど、TSUGUMIのは飽きないんだよ。最初から最後まで聴けるし、飽きないし、心地いいんだよ。ごめ~ん。言っちゃった~。

TSUGUMI: がんばるわ!

――歌の面でもハーモニーとか、バリエーションが増えたというか…。

YOSHIKA: 自分達もスキルアップしたのもあると思うし、あとは変に"こういうのを出したら、みんなは聴いてくれないんじゃないか"っていうのが、無くなったっていうのもあると思うんですよ。

TSUGUMI: それがフェイクとかにも繋がってるんだと思う。

YOSHIKA: たぶん前は分かりやすく~とかもあったと思うんだよね。そういうのも関係なく、感情のままに。歌録りの時も、歌詞に入り込んでできたので、すごい自由な感じに歌えたと思いますね。

――サウンド的にはどうですか? 

YOSHIKA: 今回はやっぱ歌モノが多いってことで、歌のメロディとか、歌詞を消してしまわないようなトラックをOCTOPUSSYが作ってくれたと思うんです。あと1stと違ったSOULHEADのサウンドを作ろうっていってくれて。すごい歌詞が聴こえやすくなったし、かなりイイ感じになったと思いました。

TSUGUMI: 余談いっていい?

YOSHIKA: 「STAY THERE」のトラックは、ななな~んと、TSUGUMIさんが……。

TSUGUMI: 私が、打ち込みで元を作ったんです。それを派手にしてもらったんです。かなりがんばっちゃいました。

――いろんなことにチャレンジして、それを本当に自分達のモノにしてますよね。

YOSHIKA: お互いに追求していろいろ勉強していきたいところなんですけど、SOULHEADらしさは並行して残しつつ、いかに自分達のサウンドにいいものを吸収して、取り入れていけるかっていうのが目標で。とりあえず、この『BRAIDED』もいいものができたと思うんですけど、どんどんいいものを勉強して出していきたいなって。もっと共感と普遍性がある"GOOD MUSIC"に近づけるように、深みを増したいと思います!

その他、セルフ・ライナー・ノーツなどはオフィシャル・ページで。
www.soulhead.net/

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※全ての画像と文章の無断転用を禁止します。
――遂に2枚目のアルバムが完成しましたね! 今の気分は?

YOSHIKA(写真、左): ん~、2月にはできてたから、今はあえて聴かないように(笑)、……新鮮味がなくなっちゃうから。でも今回は、本当に深い部分を追求できたのがよかったです。

TSUGUMI(写真、右): 歌詞の内容を重視して、それが伝わりやすいメロディを選んで。1stよりも、より肌に近いというか、いろんな意味で"いいな"って思える2ndができてよかったかな。

――確かに、今作は日本語が目立つし、詞の内容がよく伝わってきますね。

YOSHIKA: 「YOU CAN DO THAT」と同じようにメッセージを伝えたいって思って(前回のインタヴューはこちら)。昔からアイデンティティ……とかよく言ってたんですけど、じゃあ、"アイデンティティって何?"って思ったとき、本当に使いたい歌詞を日本語にするとか、日本人が聴いて心に響くものでなければいけないな~っと思って。まあ、まだ英語も多いんですけど、歌詞を伝える大切さっていうのがちょっと見えた気がして。

TSUGUMI: わりとシンプルな考え方に、柔軟になったよね(笑)。

YOSHIKA: そう、武装してたのがとれたっていうか……、1stはすごい完全防備っていうか。

――完全防備してたのはどうして?

YOSHIKA: まあ、いろんなことがあるんだけど……。今だから言うけど、デビューしたての頃は、「私達のファンなんて絶対にいないんだ」って思ってて、私達が歌手っていうこと自体が信じられなかったんですよ。

TSUGUMI: ファンみたいな人はいるけど、そんな本気じゃないよみたいな。

――自分自身にバリアをはっていた?

YOSHIKA: 今も自信はないけど、もっと究極に自信がなかったから、リスナーの人に歌詞を伝えるとか、もっと距離を縮めようと思ってもできなかったんです。でも、作品を出したり、ライヴで出会ったり、BBSの書き込みとかを見るうちに、みんなの姿がすごく形に見えて、励みになって。だから、今も自信はないけど、もっと自信を持たなきゃって思ってるんです。そこが一歩成長したところだと思うんですけど、そういったところで、想いを伝えるとか、自分達の姿が出てる2ndだと思うんですよね。

――なるほど。それにしても1stをリリースした後も、ツアーや、そのライヴDVD、映画『ゲロッパ!』のエンディング・テーマ曲など、短い期間にいろんな活動してますよね。

TSUGUMI: やることやってるんだな~って。それは本当にいろんな人のおかげなんですけど。まあ、そこが今回のタイトル『BRAIDED』〔" 編んだ、組みひもで飾った"の意〕だよね。人と人との絡み合い、そのおかげで私達は生きられている……みたいな。

YOSHIKA: ほんといろいろなところで、絡みあうっていうか、私自身の感情も、一本じゃないっていうか。私達のハーモニーも、私達自体も絡みあってるし、恋愛や仕事も、人間関係が絡み合ってできるものだし。アルバムのタイトルはこれしかないなくらい、いいタイトルかな。

――さらに今作は、アルバムとしてのひとつのまとまりがありますね。

YOSHIKA: 1stもそうだったんですけど、ストーリー仕立てになっていて。私達が曲順を並べると全然違う順番になっちゃうので、いちリスナーとしてスタッフが考えてくれた並びなんですけど。

TSUGUMI: 曲は全然バラバラだよね。アルバムに向けて作ったっていう感覚でもないし。

YOSHIKA: そうだね。40曲くらいある中から選んだんですけど。恋愛ものがすごく多かったのは確かかもね。


――毎回、たくさんの楽曲を作り出しますが、その制作意欲、創造力はどこからわいてくるのですか?

YOSHIKA: 自分の喜怒哀楽が激しいところからかな(笑)

TSUGUMI: おそらく普通の人の精神状態よりアップダウンが激しいと思うんですよ、私達。特にYOSIHKAがね。

――怒りのパワーは曲になりやすい?

YOSHIKA: なりやすいですね。別に怒るまでいかなくてもなにか腑に落ちないなって思うときが、続いていると書きやすいですね。だから毎日書けてるのかな。言っちゃった…(笑)。

TSUGUMI: “すご~い幸せ”って思うときは、ホント何もしたくないもんね(笑)。

YOSHIKA: 落ちるのもあがるのも激しいんですよ。一日に何度もそうなる日があるし、白・黒はっきり…みたいな。

TSUGUMI: でも、人間なんてみんなそんなもんなんだよ。表に出さないだけで、みんな落ちてるときと上がってるときがあるから。クソ~って思ってるときもあるけど、ニコニコしてて分からないとか。

YOSHIKA: ……それって怖いじゃん!

TSUGUMI: それが大人ってもんなんでしょ! 人からきいた話によると……。

YOSHIKA: 大人になりたくないね(笑)。でも、勉強したいと思います(笑)。もちろん、私達2人のけんかはなくなったけど、アップダウンが激しいのは自分がつらいから……。

取材・文●イトウトモコ

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