【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>、ハルカミライのステージに貫録「必要としてくれるなら、いつでもどこでも駆けつけます」

「あいかわらず休む暇のないタイムテーブル!」──ウォーペイントでオンステージした橋本学(Vo)がうれしそうに言っていたとおり、このハルカミライとその一つ前の04 LIMITED SAZABYS……SATAN STAGEのトリ経験バンドを午後イチ、午後ニという浅い時間に並べるなんて、タイムテーブル上の起爆剤になってほしいという主催者の思惑も窺えるが、それができるくらいSATANIC CARNIVAL界隈にはライブシーンの猛者が多いという事実を、今回のタイムテーブルから僕らは改めて知るべきなのだろう。
「去年はトリを任せてもらった俺達は今年もやる気しかない。遊びたい奴のために本気で遊びに来ました!」──橋本


観客の歓声に迎えられたハルカミライは、3曲目にやる「ファイト‼」のさわりを間に挟みながら1曲目「君にしか」と2曲目「カントリーロード」を繋げ、3曲目の「ファイト‼」では早速、観客の中に飛び込んだ橋本が観客に支えられながら歌い、その後ろで関大地(Vo, G)がステージを左右に走り回り、転げながらギターをプレイするというアクロバチックなパフォーマンスを繰り広げている。そして、そこから間髪入れずに小松謙太(Dr, Cho)が連打する2ビートとともに「俺達が呼んでいる」「フルアイビール」をたたみかけるように繋げていく。
ここまで読んだら、きっと多くの人がいつも通りのハルカミライと思うかもしれない。しかし、この日、ハルカミライは彼らのライブの見どころの一つでもある傍若無人なパフォーマンスで、ことさらに向こう意気を見せつけるようなことはせず、そのエネルギーを、聴く者の胸を焦がす曲の良さや朗々と歌い上げるボーカルの魅力をストレートに観客に届けることに使おうとしているように感じられた。そこが確実に違った。
その意味では、「さあ歌おうか!」という橋本の呼びかけに応え、観客が拳を掲げながら一緒に歌ったアンセムともバラードとも言える「春のテーマ」や橋本のアカペラパートをふんだんに盛り込みながら、メンバー全員でシンガロングした「YAEN」「PEAK’D YELLOW」「僕らは街を光らせた」を、テンポを落としてじっくりと聴かせた中盤にこそ、この日の見どころはあったんじゃないか。中でも「僕らは街を光らせた」の橋本による語りかけるような歌はまさに絶唱の一言。


「例年どおりバンドマンもお客さんも猛者が集まっている。ナメられないように俺達も気合を入れてがんばります!」──橋本
やる気、本気、気合という言葉を使って、橋本はこの日、ステージに臨む意気込みを語ったが、やる気、本気、気合そのどれもがこれまでとはちょっと種類が違ったというか。前回、トリを務めたからなのか? そこに貫録みたいなものも感じたりも。
「このフェスに毎年出ることで、どんどん必要不可欠なものになってきてます。俺達を必要としてくれるなら、いつでもどこでも駆けつけます。SATANIC!」──橋本
やはり橋本のアカペラから始まった「世界を終わらせて」は、フォーキーな味わいもある楽曲に小松が加えるマーチ風のドラムに合わせ、観客が飛び跳ねる。そこからラストスパートを掛けるように関がパワーコードをかき鳴らす「ウルトラマリン」、さらに須藤俊(B, Cho)がぶーん、ぶーんとベースを唸らせながら、再び2ビートで突っ走る「さらば」に繋げ、「達者でな。ハルカミライでした」(橋本)とエンディング……と思わせ、まだ時間が残っていたようだ。

すかさず須藤がタイトルコールの声を上げ、4人が阿吽の呼吸でなだれこんだのが「エース」。一気に駆け抜けていくような2ビートの演奏に観客がモッシュ&ダイブ! バンドと観客が一つになって、その刹那を精一杯楽しもうとする光景は、まさにSATANIC CARNIVALならでは。橋本が言う通り、確かにバンドマンも観客も猛者が集まっている。
取材・文◎山口智男
撮影◎西槇太一
■セットリスト
1. 君にしか〜ファイト!!〜
2. カントリーロード
3. ファイト!!
4. 俺達が呼んでいる
5. フルアイビール
6. 春のテーマ
7. YAEN
8. PEAK’D YELLOW
9. 僕らは街を光らせた
10. 世界を終わらせて
11. ウルトラマリン
12. さらば
13. エース
■<SATANIC CARNIVAL 2025>
6月14日(土) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
6月15日(日) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
◯物販 / FOOD AREA
・14日 open9:30 / 15日 open8:45
◯ライブ観覧エリア
・14日 開場10:30 / 開演11:30 / 終演21:10(予定)
・15日 開場09:45 / 開演10:45 / 終演20:30(予定)
▼6月14日(土)出演者
04 Limited Sazabys / 10-FEET / The BONEZ / coldrain / ザ・クロマニヨンズ / ENTH / ハルカミライ / HERO COMPLEX / 花冷え。 / HAWAIIAN6 / Ken Yokoyama / MAN WITH A MISSION / Maki / OVER ARM THROW / サバシスター / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / STOMPIN’ BIRD / TOTALFAT / 四星球 / [O.A.]トップシークレットマン
▼6月15日(日)出演者
Age Factory / バックドロップシンデレラ / Crystal Lake / Dizzy Sunfist / FACT / Fear, and Loathing in Las Vegas / FOMARE / THE FOREVER YOUNG / G-FREAK FACTORY / キュウソネコカミ / HEY-SMITH / HIKAGE / マキシマム ザ ホルモン / NOISEMAKER / RIZE / ROTTENGRAFFTY / See You Smile / Suspended 4th / View From The Soyuz / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん
▶チケット:SOLD OUT
関連サイト
◆BARKS内<SATANIC CARNIVAL 2025>特集
◆<SATANIC CARNIVAL> オフィシャルサイト
◆PIZZA OF DEATH オフィシャルサイト







