【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>、04 Limited Sazabys「パンクロックが助けてくれた」

「SATANIC、11年目。SATANICを愛し、SATANICに愛された男たち」と自らも語るように、まさしく<SATANIC CARNIVAL>の申し子と言えるのが04 Limited Sazabysだ。初年度にEVIL STAGEのトップバッターとして登場して爪痕を残し、それ以降の活躍はもはや言うまでもだろう。
柔軟に対応できる為、様々なシーンへフィットすることができる彼らだが、根っこはメロディックパンクに魅入られた完全なるパンクキッズ。その姿が観られるのがこの<SATANIC CARNIVAL>のステージでもあるのだ。

万雷の拍手に迎え入れられ、RYU-TA(G/Cho)が気合い漲る咆哮をかましてから、GEN(B/Vo)が「一緒に行けますか?」と投げかけると、艶めかしいメロディーを歌い上げる「magnet」でライヴはスタート。無理に煽らずとも観客を引っ張り上げる力が凄まじい。フルスロットルの安定感。それは数々の現場で鍛え抜いてきたモノに違いない。
ビートに押し潰されない美メロがたまらない「message」、そこから間髪入れずに「My HERO」という流れもサラッとエグい畳み掛けだ。このライヴに限ったことではないが、彼らのライヴは淀みも緩みもない。



「先に進むだけ。遅くでも進めばいい。それがオレのモットー」とGENが口にして放った「mottö」はJUDY AND MARYのカバーであり、流れの中で浮く可能性もあるのだが、彼ららしい遊び心とエッジを効かせたアレンジに加え、ライヴ全体の没頭感が凄まじい為に違和感が一切ないのだ。
そして、言うべきことは言うのも彼らの持ち味。「今年もやかましい人たちが揃ってます。1日中パンクロックを浴びて、精神を正常な状態に一緒に戻していきましょう!」「普段はワイシャツの下に隠した中指を思いっきり立てて、一緒にギンギンに気持ちよくなっていきましょう!」とGENが呼びかける。そんな想いに観客が大きな声援で応えたところ、普段の生活とは一線を画した非日常感に気持ちよく翻弄される「fiction」をドロップするのもまた良い。解放を促すにはもってこいの1曲であり、フロアはより混沌としていく。
そこからひと呼吸を置くような余韻から激しくKOUHEI(Dr/Cho)がリズムを叩き出し、もっと奥へ進むべく「escape」、シームレスに横から縦に揺らす「GATE」「Alien」へ。多彩な角度で降り注ぐ音。感じたことが正解なんだと言わんばかりのセレクトも痛快極まりなかった。


また、ここで「(SATANIC CARNIVALプロデューサーの)ISOさんから留守電が入ってたバイト帰りのことは忘れられない」と初年度への出演オファーをもらった過去をGENが振り返った後、続けた言葉もまた印象的だった。
「10代のころに撃ち抜かれたパンクロックが未だに突き刺さって抜けません。コロナのときとか、結構しんどいこともあったけど、結局いちばん最初に出会ったパンクロックが助けてくれた。オレたちはこれからもいちばん最初に捕まえたポケモンを大事に育てていこうと思います」──GEN

そこから、その変わらないスタンスでずっと磨き抜いてきた「Buster call」をとんでもない破壊力で叩きつけ、さらに「monolith」という強烈な追撃を食らわし、お互いに前へ進み続けようと観客と確かな約束を交わす「Keep going」へ。すべてを振り絞って歌い上げるGEN、衝動のままに引き倒すRYUTAとHIROKAZ、躍動感と安定感を兼ね備えたKOUHEIという4人の頼もしさも素晴らしい。少しの隙間も無駄にしないと最後に繰り出した「Remember」も含め、剥き出しのパンクロックバンドがそこにはいた。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎スズキ コウヘイ
■セットリスト
1. magnet2. message
3. My HERO
4. mottö
5. fiction
6. escape
7. GATE
8. Alien
9. Buster call
10. monolith
11. Keep going
12. Remember
■<SATANIC CARNIVAL 2025>
6月14日(土) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
6月15日(日) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
◯物販 / FOOD AREA
・14日 open9:30 / 15日 open8:45
◯ライブ観覧エリア
・14日 開場10:30 / 開演11:30 / 終演21:10(予定)
・15日 開場09:45 / 開演10:45 / 終演20:30(予定)
▼6月14日(土)出演者
04 Limited Sazabys / 10-FEET / The BONEZ / coldrain / ザ・クロマニヨンズ / ENTH / ハルカミライ / HERO COMPLEX / 花冷え。 / HAWAIIAN6 / Ken Yokoyama / MAN WITH A MISSION / Maki / OVER ARM THROW / サバシスター / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / STOMPIN’ BIRD / TOTALFAT / 四星球 / [O.A.]トップシークレットマン
▼6月15日(日)出演者
Age Factory / バックドロップシンデレラ / Crystal Lake / Dizzy Sunfist / FACT / Fear, and Loathing in Las Vegas / FOMARE / THE FOREVER YOUNG / G-FREAK FACTORY / キュウソネコカミ / HEY-SMITH / HIKAGE / マキシマム ザ ホルモン / NOISEMAKER / RIZE / ROTTENGRAFFTY / See You Smile / Suspended 4th / View From The Soyuz / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん
▶チケット:SOLD OUT
関連サイト
◆BARKS内<SATANIC CARNIVAL 2025>特集
◆<SATANIC CARNIVAL> オフィシャルサイト
◆PIZZA OF DEATH オフィシャルサイト







