【インタビュー】LoVendoЯ、田崎あさひと<ミュージックフェスタ>音楽監督・中島卓偉に訊く。「『ザ・ベストテン』みたいなイベントに」

■ わかる人にはやっぱわかる
── ところで卓偉さん、vol.0の開演前のBGM、あれも卓偉セレクションですか? 「中島卓偉っぽいなぁ。」って思ったんですが。
卓偉:そうですよ。そういう演出も全部やらせてもらいました。そういうところもライブの演出のひとつだと思ってるんで。今ってなんかこう、誰かのライブを観に行っても、開演前や終演後のBGMにこだわりを感じないライブが意外とあって。自分がティーン・エイジャーの頃は、そういうかかってる音楽も意味があったし、いい音楽で知らなかったら、PAのところに訊きに行ってましたしね。
── 訊きに行ってたんですか。すごい。
卓偉:うん。そしたらPAの人も嬉しいんですよね。「このアルバムだよ!」って教えてくれたり(笑)。でも、ステージで鳴ってる音だけがライブじゃない。
── わかります。
卓偉:だからね、結構、照明とかもこだわりました。もちろん、自分のソロのライブでも全部やってるから大体わかるんですけど、こういうイベントだと客観的になれるというか。自分がバンマスとはいえ、ステージにいない時もあったりとか。ほぼいるんですけど、客観的に目が行き届くんで、どんなふうにしたら一番美しく見えるかというか。そういうのはこだわりましたね。
── へぇ。
卓偉:だから、リハーサルの時に決めた立ち位置と、本番での立ち位置が少しでも違うと「それ違う!」って。「(田崎)あさひのピアノの位置が後ろすぎる!」って(橋本のほうを見ながら)注文付けましたよね。
アップフロント・橋本慎:(爆笑)
卓偉:裏ではそういうことやったりしてました。
LoVendoЯ・岡田:えー(驚く)。
── 岡田さんは、知らなかった?
岡田:はい……(笑)。
卓偉:え、そう? だからあの、(魚住はリハーサル時)俺と一緒だったよね、立ち位置が。
LoVendoЯ・魚住:はい。
卓偉:あれも、上手く照明が合うように、本番ではバミった(立ち位置をマーキングした)位置、ちょっと違うのよ。魚住のエフェクターの位置と、自分のエフェクターの位置。それでピン(ピンスポットライト)ふたつで使い分けて。
魚住:そうだったんですか……(LoVendoЯ&田崎、絶句)
卓偉:そういうことも実際やってるんです(笑)。でもそういうところもひっくるめてコンサートだと思うんですよね。「お客さんにどうせわかんないから」って考え方もあるとは思うんですけど、わかる人にはやっぱわかるし、好きな人はちゃんと見てますから、手を抜きたくないんですよ。







