コカ・コーラの歴史と共に聴くレコメンド楽曲

2013.04.16 12:00

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■コカ・コーラの歴史と共に聴く楽曲
■自分だけのプレイリストを作ってみよう

ここではコカ・コーラの歴史を基に、「Share a Coke and a Song」でピックアップされた楽曲を紹介するとともに、音楽の歴史について紐解いてみよう。このキャンペーンサイトでは1957年から2013年までに流行った曲をピックアップ。それぞれの時代にあったコカ・コーラの歴史、当時はどんな楽曲が流行っていたのかがすぐにわかるようになっている。(表中のリンクのない楽曲については、「Music Unlimited(ミュージックアンリミテッド)」で随時追加予定)

1960年

米国で缶入り「コカ・コーラ」が登場。缶の登場により、ガラスびんでの輸送が困難な場所でも「コカ・コーラ」が楽しめるようになった。

アメリカで若者文化の象徴として登場したコカ・コーラに缶入りが登場、どこでも飲める清涼飲料水の王道になった。日本は高度経済成長に突入し、60年安保に揺れた。カラーTV放送が開始され、邦楽はムード歌謡全盛期。その一方、洋楽ではニール・セダカやB.B.・キングといったR&Bやブルースがポップスとして認知されて大量に入り、洋楽がカッコいいという文化が定着。その影響で後のフォークやGSブームの先駆けとなるアーティストも登場し始めた。ザ・スパイダース加入前のかまやつひろしもすでにヒットを飛ばしていた。

●BARKSリコメンド 1957年〜1960年代初頭

1 Ella Fitzgerald & Louis Armstrong (Verve) 「Summertime」
(1957年)
2 Pat Boone 「Love Letters In The Sand (Single Version)」
(1957年)
3 Little Richard 「Jenny Jenny」
(1957年)
4 平尾昌章(晃) 「星はなんでも知っている」
(1958年)
5 Eddie Cochran 「Summertime Blues (1999 Digital Remaster)」
(1958年)
6 守屋浩 「僕は泣いちっち」
(1959年)
7 Ray Charles 「Don’t Let The Sun Catch You Crying」
(1959年)
8 The Drifters 「Save The Last Dance For Me (LP Version)」
(1960年)
9
かまやつひろし 「おお!キャロル」
(1960年)

※このURLのかまやつひろしページの曲リストにこの曲はありません※
10 飯田久彦 「ルイジアナ・ママ」
(1961年)

現在オールディーズやスタンダードと呼ばれている曲が、この時期多数登場している。数多くのカヴァーを生み、ジャズのスタンダードとなっているガーシュイン作の「Summertime」、その中でも有名な“サッチモ”ことルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドのこのバージョンは、1957年の作品だ。また同年のパット・ブーン「Love Letters In The Sand (Single Version)」は「砂に書いたラヴレター」の邦題で知られるラヴソングの永遠の定番だ。ロックの創始者と言われているのが「Jenny Jenny」のリトル・リチャード。ロックンロールの基本中の基本の3コードでワイルドにぶっ飛ばすサウンドは爽快そのものだ。「Summertime Blues」は、RCサクセションや子供ばんどなど国内も含め、世界中で数えきれないほどカヴァーされたロックの名曲だが、1958年のエディ・コクランがオリジナル。軽快だが独特の味わいがあるこのバージョンをぜひ聴いてみてほしい。ベン・E・キングが参加していたドリフターズの「Save The Last Dance For Me」は、その後国内でも“ラストダンスは私に”の邦題でカヴァー曲がヒットしたスタンダードナンバーだ。国内の50年代からのロカビリーブームを象徴するのが飯田久彦の「ルイジアナ・ママ」。これはジーン・ピットニーのカヴァーだが、オリジナルに近い雰囲気でカッコよく歌っている。

1964年

初のプルトップ缶入り「コカ・コーラ」が発売される。ふた(タブ)を引いて開ける缶の導入により、缶切りを必要としない手軽さが多くの人々に受け入れられた。

コカ・コーラ缶が登場したころ、日本では東京オリンピックの開催、高速道路や新幹線の開業など、明るいニュースに沸いていた。TVでは「ミュージックフェア」、「題名のない音楽会」などの音楽番組も開始された。邦楽は歌謡曲の黄金時代を迎え、舟木一夫、橋幸夫、西郷輝彦の“御三家”が大人気。一方洋楽では60年に登場したビートルズが圧倒的な人気を誇り、ロックのスタイルも確立され始めた。ビーチ・ボーイズやキンクスなど、現在でもよく知られているヒット曲が続々と発表されたのもこの時期だ。

●BARKSリコメンド 1960年代

1 Booker T & The MG’s 「Green Onions」
(1962年)
2 Ray Charles 「I Can’t Stop Loving You」
(1962年)
3 梓みちよ 「こんにちは赤ちゃん」
(1963年)
4 Bob Dylan 「Blowin’ In The Wind」
(1963年)
5 Peter, Paul & Mary 「Blowin In The Wind」
(1963年)
6 Miles Davis / John Coltrane 「My Funny Valentine」
(1964年)
7 The Kinks 「You Really Got Me」
(1964年)
8 The Ventures 「Diamond Head」
(1964年)
9 Beach Boys 「Don’t Worry Baby (Original Version)」
(1964年)
10 Astrud Gilberto and JoAo Gilberto and Stan Getz 「The Girl From Ipanema」
(1964年)

ブッカー・T &ザ・MG’sは、デビュー曲「Green Onions」でビルボードR&Bチャートの1位を獲得。ブッカー・T・ジョーンズのオルガン、スティーヴ・クロッパーのギターが文句なくカッコいい。ボブ・ディランの「Blowin’ In The Wind」は、社会的なメッセージを込めたフォークソングの元祖的名曲。いくつもの疑問を投げかけ、“答は風に吹かれている”と煙に巻いたように問題提起する歌詞は公民権運動を動かし、その後の日本のフォークにも大きな影響を与えた。社会派メッセージソングが多いことで知られるピーター・ポール&マリーの最大のヒットもこの曲のカヴァー。枯れて味わい深いディランに対し、PPMバージョンはハーモニーが美しく爽やかだ。「My Funny Valentine」もジャズ界でカヴァーの多い曲だが、この曲の最高の演奏と言われているのがマイルスとコルトレーンのこのバージョンだ。ヴァン・ヘイレンでも有名な「You Really Got Me」は、ルーズな雰囲気がカッコいいキンクスのこの曲がオリジナル。ベンチャーズと言えば誰もが思い浮かべるのが「Diamond Head」のフレーズだろう。この“テケテケ”サウンドは日本にエレキブームを巻き起こした。「The Girl From Ipanema」(イパネマの娘)はムードたっぷりで、今聴いても魅力のあせないボサノバの名曲だ。

■1972年

オリンピック公式清涼飲料となる。1928年のアムステルダム大会に始まったオリンピックとコカ・コーラとのパートナーシップ。1972年のミュンヘン大会から公式清涼飲料として認定される。

20年近く続いた日本の高度経済成長にも終わりが近づき、光化学スモッグなどの公害が社会問題になった70年代初頭。邦楽ではアイドルブームが到来。野口五郎、西城秀樹、郷ひろみの“新御三家”や、天地真理、南沙織、麻丘めぐみなどがヒットを飛ばしまくり、TVでは連日歌番組が放送された。学園青春ドラマも全盛期で、そのテーマソングから「太陽がくれた季節」などのヒット曲も生まれた。洋楽は多様化し、R&B、ロックンロールに加えてカーペンターズのようなポップスやドゥービー・ブラザースのような西海岸ロック、サザンロック、ハードロックなど幅広く聴かれるようになった。

●BARKSリコメンド 1970年代前半

1 Elton John 「Your Song」
(1970年)
2 Jackson 5 「I’ll Be There」
(1970年)
3 The Carpenters 「(They Long To Be) Close To You」
(1970年)
4 堺正章 「さらば恋人」
(1971年)
5 青い三角定規 「太陽がくれた季節」
(1972年)
6 The Doobie Brothers 「Listen To The Music」
(1972年)
7 Carpenters 「Top Of The World」
(1973年)
8 チューリップ 「心の旅」
(1973年)
9 麻丘めぐみ 「わたしの彼は左きき」
(1973年)
10 サディスティック・ミカ・バンド 「タイムマシンにおねがい」
(1974年)

心にしみる名曲の多いエルトン・ジョン、その中でもっとも有名なのが「Your Song」だろう。聴くと本当にあたたかい気持ちになる。ジャクソン5の「I’ll Be There」は、彼らが持つ数多くの全米ナンバー1ヒットのうちのひとつ。かわいらしさと、大人顔負けのソウルフルなテイストが同居するマイケルのヴォーカルは本当にうまい。70年代前半のポップスを代表するのがカーペンターズ。カレンの優しい低音が響く「(They Long To Be) Close To You」、明るくポップな「Top Of The World」、どちらもハーモニーが美しい。ドゥービー・ブラザースの「Listen To The Music」は躍動感あふれる超有名ギターフレーズ、トム・ジョンストンの豪胆なヴォーカル、美しく豪快なハーモニーと聴きどころ満載だ。お姫様カットの愛くるしいルックスであっという間にトップアイドルに駆け上がった麻丘めぐみ。「わたしの彼は左きき」は、アレンジ、歌詞、そして振付けと、昭和のアイドル歌謡曲のおいしいところがすべて詰まっている。フォーク全盛のこの頃、よりロックに近いスタイルだったのがチューリップ。彼らの故郷九州への郷愁が伝わってくる「心の旅」は独特の分厚いハーモニーが光る名曲だ。「タイムマシンにおねがい」は、日本のロックバンドの草分け的存在のサディスティック・ミカ・バンドのヒットチューン。加藤和彦を中心に高橋幸宏や小原礼、高中正義といった凄腕が集結したバンドだけに、その演奏にも耳を傾けてもらいたい。

■1978年

中国で清涼飲料販売を許可される。コカ・コーラが、中国において清涼飲料の販売を許される唯一の会社に選ばれた。

「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」、「宇宙戦艦ヤマト」シリーズなどSF映画が人気を得る中、「サタデー・ナイト・フィーバー」の大ヒットによりディスコブームが到来。洋楽ヒットもドナ・サマー、バリー・マニロウなどR&Bやソウル、ディスコナンバーが多くを占めた。スウェーデンのABBAもダンサブルなナンバーで人気を得た。邦楽ではシンガー・ソング・ライターを中心とする、いわゆるニュー・ミュージック勢が台頭。ゴダイゴやツイスト、甲斐バンド、原田真二といったロック系アーティストのヒットも増えてきた。

●BARKSリコメンド 1970年代後半

1 Boston 「More Than A Feeling (Album Version)」
(1976年)
2 トランザム 「カモン・イン」
(1976年)
3 Earth, Wind & Fire 「Can’t Hide Love」
(1976年)
4 Steely Dan 「Aja」
(1977年)
5 Abba 「Dancing Queen」
(1977年)
6 Char 「逆光線」
(1977年)
7 渡辺真知子 「かもめが翔んだ日」
(1978年)
8 Santa Esmeralda 「Don’t Let Me Be Misunderstood」
(1978年)
9 久保田早紀 「異邦人」
(1979年)
10 J.D. Souther 「You’re Only Lonely」
(1979年)

70年代後半にヒットを連発し、“アメリカン・プログレ・ハード”というジャンルを確立したボストン。もちろん「More Than A Feeling」でも、分厚く重ねたギター・ハーモニーと、分厚く広がるコーラス・ハーモニーによる独特なサウンドを堪能できる。「カモン・イン」はコカ・コーラのCMソング、B・J・トーマスの「Come on in」の日本語カヴァー。洋楽っぽいあかぬけた爽快なサウンドがトランザムによく似合っている。アース・ウィンド&ファイアーの「Can’t Hide Love」は、彼ららしい分厚いホーンにファンキーで粘っこいグルーヴ、P・ベイリーのファルセットもカッコいい。「Aja」はスティーリー・ダンが腕っこきのスタジオ・ミュージシャンを集めて制作したアルバムのタイトル曲。ドラマチックな展開と、その後に待っているスティーヴ・ガッドの怒涛のドラムソロには鳥肌が立つ。サンタ・エスメラルダの「Don’t Let Me Be Misunderstood」(邦題:「悲しき願い」)はニーナ・シモンのカヴァー。ディスコブームの影響か、ダンサブルな仕上がりになっている。邦楽のニューミュージックでは、高い歌唱力の女性シンガーが大躍進。「かもめが翔んだ日」で聴ける渡辺真知子の艶やかで伸びるハイトーンは絶品。久保田早紀の「異邦人」は、はかなげな歌声で大ヒットしたが、イントロで思わず引き込まれてしまうエスニックなアレンジも秀逸だ。デビュー当時はアイドルに混じってTVにも出ていたCharは、ギターを弾きながら歌う姿が印象的だった。歌もうまいが彼はやはりギタリスト。当時からキレ味抜群だったギターソロは「逆光線」でも聴ける。

■1982年

「ダイエット コカ・コーラ」発売。ライフスタイルの多様化や好みの変化を背景に、コカ・コーラにも低カロリーの「ダイエット コカ・コーラ」が登場した。

世の中は比較的安定していて、健康への意識も高まっていた80年代初頭。ダイエット コカ・コーラが登場したこの頃、洋楽ではアダルトで都会的な雰囲気のロックであるAORをはじめ、米西海岸のロックが全盛。TOTOがグラミーを独占し、ジャーニーもヒットを連発した。かの矢沢永吉も西海岸のミュージシャンをバックに日米で活動。前年にはMTVが開局し、PVからのヒット曲も増えた。歌謡曲ではアイドルブームが到来。河合奈保子や松本伊代など、多くのアイドルが歌番組、バラエティ番組を席巻した。

●BARKSリコメンド 1980年代前半

1 Christopher Cross 「Sailing」
(1980年)
2 Prince 「I Wanna Be Your Lover [Single Version]」
(1980年)
3 シャネルズ 「ランナウェイ」
(1980年)
4 Rick Springfield 「Jessie’s Girl」
(1981年)
5 Air suplly 「Every woman in the world」
(1981年)
6 TOTO 「Rosanna」
(1982年)
7 矢沢永吉 「YES MY LOVE 」
(1982年)
8 Journey 「Open Arms (Album Version)」
(1982年)
9 Irene Cara 「Flashdance…What A Feeling」
(1983年)
10 Journey 「Separate Ways」
(1983年)

元祖“天使の歌声”で知られるクリストファー・クロスはAORムーブメントの立役者の一人。その初期の代表曲「Sailing」は、強力バック陣のウマすぎる演奏に乗った柔らかく温かい歌声が堪能できる名曲だ。MTV初期のヒットで忘れられないのがリック・スプリングフィールド。ノリのいいロックンロール「Jessie’s Girl」のPVでは、甘すぎるマスクと抜群のスタイルで世界中の女性をノックアウト。もちろん曲もカッコいい! TOTOの「Rosanna」は、前作のハード路線がウソのようなR&Bテイスト。名ドラマーJ・ポーカロの“TOTOシャッフル”は今聴いてもやっぱり凄い。ほかにもAOR系のヒットは多かったが、少し異色なのがオーストラリアのエア・サプライ。「Every woman in the world」など、メロウでドラマチック、爽やかすぎるラヴソングは一世を風靡した。西海岸勢としてはジャーニーもこの時期大活躍。「Open Arms」などバラードも多かったが元来はハードロックバンド。「Separate Ways」のようなハードなナンバーもちゃんとヒットさせている。コカ・コーラのCMには何度も登場、いつもイメージソングをヒットさせてきた矢沢永吉、その中でも有名なのが“大人の永ちゃん”が印象的な「YES MY LOVE」だ。今でもこの曲を聴くと、サビの歌詞が“Yes COKE Yes”と聴こえてしまう人も多いだろう。邦楽では、顔の黒塗りが衝撃的だったシャネルズ(後のラッツ&スター)が登場。50年代にタイムスリップしたかのようなドゥワップが印象的だった。

■1986年

「コカ・コーラ」誕生100周年。「コカ・コーラ」誕生100周年を記念して、本社があるアトランタをはじめ、世界中でさまざまなイベントが華やかに繰り広げられた。

バブル景気突入寸前、好景気に沸き始めていたのが86年の日本。過激なバラエティ番組も多数登場、歌謡界ではおニャン子クラブに人気が集中。また、空前のバンドブームが到来し、歌番組の主役もアイドルからレベッカやTUBE、渡辺美里などのバンドやアーティストへと移った。洋楽ではMTVが爆発的に流行り、誰もがこぞって凝ったPVを作ったこの時期、アメリカ西海岸を中心としたLAメタルがブーム。中でも突出していたのが今も現役のボン・ジョヴィやモトリー・クルー。その反動のように、クールな電子サウンドを前に出したユーロビートもこの時期から流行り始めた。

●BARKSリコメンド 1980年代後半

1 The Pointer Sisters 「I’m So Excited (Remastered)」
(1984年)
2 Cyndi Lauper 「Time After Time (Album Version)」
(1984年)
3 a-ha 「Take On Me」
(1985年)
日本語ページ
英語ページ
4 尾崎豊 「卒業」
(1985年)
5 Huey Lewis & The News 「The Power Of Love」
(1985年)
6 レベッカ 「RASPBERRY DREAM」
(1986年)
7 BARBEE BOYS 「負けるもんか」
(1986年)
8 Bon Jovi 「You Give Love A Bad Name」
(1986年)
9 Whitney Houston 「I Wanna Dance With Somebody」
(1987年)
10 Beach Boys 「Kokomo」
(1988年)

ポインター・シスターズの「I’m So Excited」は82年に一度小ヒット、その後このディスコ・アレンジを施した84年バージョンが大ヒットした。高速ビートに絡むポインター姉妹のパワフルなヴォーカルが刺激的だ。シンディ・ローパーの「Time After Time」はマイルス・デイヴィスをはじめ数多くのアーティストがカヴァーした名曲。シンプルで落ち着いた曲調だけに、シンディの歌の持つ力が伝わってくる。ポップで爽やかなメロディで大ヒットしたa-haの「Take On Me」は、実写とアニメをミックスした斬新なPVも話題になった、MTV時代を代表するナンバーだ。ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースは美しいハーモニー、R&Bに影響を受けたファンキーなグルーヴが持ち味だが、「The Power Of Love」のようなシンプルで力強いロックチューンもカッコいい。「I Wanna Dance With Somebody」では絶頂期のホイットニー・ヒューストンの歌声を堪能しよう。パワフルで艶やか、伸びがあってセクシーな声を聴けば、7曲連続で全米シングルチャート1位という偉業も納得だ。「Kokomo」はビーチ・ボーイズが22年ぶりにチャート1位を獲得したナンバー。以前とはサウンドがかなり違うが、60年代のビーチ・ボーイズと聴き比べてみると面白い。バンドブーム真っただ中の邦楽で人気を集めたのがレベッカやBARBEE BOYSといったバンド。レベッカは85年の「フレンズ」も有名だが、NOKKOの小悪魔的魅力が爆発している86年の「RASPBERRY DREAM」をオススメしたい。BARBEE BOYSは男女のツイン・ヴォーカルにソプラノサックスが絡むという珍しい構成のバンド。お得意のユニークな男女の掛け合いの歌詞は「負けるもんか」でも楽しめる。

■1993年

ポーラーベアがコカ・コーラの広告に初登場。“Always Coca-Cola”の広告にポーラーベアが初登場。「コカ・コーラ」の広告シンボルとして愛される存在となる。

東西冷戦終結の象徴となったベルリンの壁の崩壊を受け、ドイツの東西統一や旧ソ連、東欧地域での民族紛争の多発化、そして湾岸戦争など、世界が激震した90年代。’90年、コカ・コーラの生まれ故郷であるアトランタに、その歴史がわかるミュージアム「ワールド オブ コカ・コーラ」が完成。’93年に“Always Coca-Cola”の広告にポーラーベアが登場した頃、アメリカの音楽シーンでは、Smashing Pumpkinsなどを中心としたオルタナティヴバンド全盛時代へ突入。その人気は世界へ広まった。90年代後期になるとローリン・ヒルが所属するFugeesなどが登場し、ヒップホップがポップシーンに台頭。一方、日本ではアイドルに代わりCharaをはじめ女性ヴォーカリストが激増し、いわゆるディーヴァブームが到来する。またカラオケの普及により「カラオケで歌える曲」が人気の中心に。

●BARKSリコメンド 1990年代

1 EMF「Unbelievable」
(1981年)
2 R.E.M.「Losing My Religion (Album Version年)」
(1981年)
3 Smashing Pumpkins「Today」
(1993年)
4 JUDY AND MARY「Over Drive」
(1995年)
5 The Boo Radleys「Wake Up Boo!」
(1995年)
6 PUFFY「アジアの純真」
(1996年)
7 Fugees「FU-GEE-LA」
(1996年)
日本語ページ
英語ページ
8 Ben Folds Five「Song For The Dumped」
(1997年)
9 CHARA「やさしい気持ち」
(1997年)
10 Sugar Soul feat.kenji「Garden」
(1999年)

のちのデジタルロックの先駆者としても知られるEMFは「Unbelievable」で、イギリスのバンドでありながらビルボードの全米シングルチャートにて1位を獲得。テクノ+ロック+ヒップホップという、当時、他に類を見ない斬新さが人気の秘密だ。先駆者といえば90年代を席巻したオルタナティヴロックブームの下地を作ったR.E.M.。「世界で最も重要なロックバンド」と言われる彼らの楽曲は政治的な内容のものも多いが、一番のシングルヒットとなった「Losing My Religion」は意外にも片思いのラヴソング。独特のしゃがれた歌声が切なさを増長させる。R.E.Mの作ったオルタナブームの下地を元に、90年代のロックアイコンとなったSmashing Pumpkins。彼らの代表曲「Today」は、のちにDragon Ashの「Grateful Days」にサンプリングされたこともあり、あまりにも有名。あのギターのリフが鳴っただけでテンションが上がる。日本では女性ヴォーカルの楽曲が好まれる傾向が強くなり、JUDY AND MARYの「Over Drive」やPUFFYの「アジアの純真」、CHARAの「やさしい気持ち」などをカラオケで歌う女子たちも増え、聴くだけではない音楽のブームも到来した。また、全米チャートでヒップホップやR&Bなどのブラックミュージックがトップに躍り出るという流れを受け、日本でもラッパーとR&B女性シンガーのコラボ楽曲のヒットが出るようになる。R&Bユニット・Sugar SoulとDragon Ashのkjが「Sugar Soul feat.kenji」名義でリリースした「Garden」は、メアリー・J.ブライジの「リアル・ラヴ」を元にしたストリングスのリフが印象的。2000年代へと続く、フィーチャリングという形式の元祖的な作品ともいえる。

■2006年

「コカ・コーラ」誕生120周年。「コカ・コーラ」120年の歴史が生み出した数々のカルチャーを振り返り、世界各地で120年を祝したイベントが開催された。

中国やベトナムなどアジアで経済成長が著しく進む中、’01年9月11日におこったアメリカ同時多発テロの影響でテロに対する警戒が強まり、世界中が緊張状態に。まさに世紀末といった世相の中、コカ・コーラは’05年に、世界平和の祭典として名高いオリンピックのスポンサーシップを2020年まで更新。翌年にはコカ・コーラ誕生から120年を迎え、世界各地で誕生120年を祝したイベントが開催された。日本ではパソコンは一家に一台が当たり前の時代に突入。’00年代後期にはデジタルオーディオプレーヤー、スマートフォンなどインターネットの利用を前提としたデジタル家電製品が大ヒットし、新たなデジタルライフスタイルが普及。CDから音楽配信への移行により、音楽の聴き方も変化を見せ、レディ・ガガなどダウンロードヒットからのスターが生まれる。日本の音楽シーンは人気アーティストの多様化が進み、沖縄出身のORANGE RANGEが大ブレイクを果たしたり、SEAMOやRIP SLYMEのようなヒップホップアーティストが注目された。

●BARKSリコメンド 2000年〜2009年ごろ

1 The Corrs「Breathless ( LP Version )」
(2000年)
2 Aqua「Cartoon Heroes」
(2000年)
3 シアターブルック「ありったけの愛」
(2000年)
4 ORANGE RANGE「上海ハニー」
(2003年)
5 ORANGE RANGE「花」
(2004年)
6 BENNIE K「Dreamland」
(2005年)
7 RIP SLYME「熱帯夜」
(2007年)

※アーティスト検索では引っかからず、このページには別の1曲しかありません※
8 Lady GaGa「Poker Face」
(2009年)
9 Lady Gaga「Paparazzi」
(2009年)
10 Black Eyed Peas「Boom Boom Pow」
(2009年)

’90年代初頭はアメリカやイギリスだけでなく、アイルランドやノルウェーからもヒットが生まれた。The Corrsはアイルランド出身で長男+3姉妹で結成されたバンド。「Breathless 」は兄弟ならではのグルーヴ感が心地よい。Aquaはデンマーク系ノルウェー人のダンスポップグループ。アニメ声とダミ声のツインヴォーカルのコンビネーションが独特の「Cartoon Heroes」はミュージックビデオもユニークだった。音楽の多様化がスタートした日本では、海外でも通用するTHEATRE BROOKのような本格派のバンドも活躍した。「ありったけの愛」は、現在もライヴでは定番楽曲。ニューアルバム「最近の革命」にもセルフカバーで収録されている。THEATRE BROOKとは対局的な立ち位置でアイドル的な人気も担ったORANGE RANGEは「上海ハニー」で大ブレイク後、数々のヒット曲を連発し、’00年代を代表する日本のロックバンドに成長。ヤンチャな楽曲から「花」のようなバラードまで、引き出しの多さも人気の理由。コカ・コーラとのタイアップで人気に火がついたナンバーも登場。BENNIE K「Dreamland」は、コカ・コーラの「つながる瞬間(とき)に。Coca-Cola」キャンペーンソングとして使用され、クリスマスバージョンはコカ・コーラの携帯サイトで着うたとして無料で限定配信された。またRIP SLYMEの「熱帯夜」もコカ・コーラのCM曲からのヒット。ジャケットの女性の水着のアップには「Rip Slyme」の文字がコカ・コーラのロゴ風に描かれ、CDディスクにもコカ・コーラのロゴマークがプリントされていた。そして、00年代後期は音楽のデジタル革命の象徴ともいえるポップアイコンLady Gagaが登場した。イギリスのチャート史上で最もダウンロードされた楽曲となった「Poker Face」や、「短編映画のよう」とミュージックビデオが話題になった「Paparazzi」など、登場以来、歌詞の内容、衣装、発言、彼女の一挙手一投足が常に注目の的となる。日本でのポップアイコンといえば、木村カエラだろう。カリアゲのヘアスタイルやカラフルな髪色、ファッションなども個性的。楽曲をリリースするたびに違う雰囲気で楽しませてくれる彼女の「Butterfly」は、ウエディングソングとしてもいまだ人気を誇っている。

■2011年

「コカ・コーラ 復興支援基金」立ち上げ、約1900万円もの募金を集めた。

2010年代の幕開けは、1月のハイチ地震、2月のチリ地震、そして日本を襲った’11年3月11日の東日本大震災と、大きな自然災害が続いた。コカ・コーラも東日本大震災によって被害を受けた被災地の復興支援を行うため、すぐさま「コカ・コーラ 復興支援基金」立ち上げ、約1900万円もの募金を集めた。支援活動は音楽シーンにも広がり、アーティストたちが震災被災地・被災者支援のためにチャリティー活動を行う動きが活発化。特にLady Gagaは積極的に支援を行ったアーティストとして記憶に残っている。チャリティー活動で名を知られるだけでなく、その人気も不動のものに。また日本では西野カナや加藤ミリヤが女子高生のカリスマとして、音楽だけでなくファッションアイコンとしても注目を集める。一方、ドラマからはじまった韓流ブームから発展したK-POPブームがおこり、KARAなど韓国出身グループも次々来日し活躍する。

●BARKSリコメンド 2010年〜2013年

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1 KARA「ミスター」
(2010年)
2 西野カナ「会いたくて 会いたくて」
(2010年)
3 清水翔太×加藤ミリヤ「FOREVER LOVE」
(2010年)
4 Lady Gaga feat Beyonce「Telephone」
(2010年)
5 Maroon 5 feat Christina Aguilera「Moves Like Jagger (Soul Seekerz Radio Edit)」
(2011年)
6 加藤ミリヤ「HEART BEAT」
(2012年)
7 Kelly Clarkson「Stronger (What Doesn’t Kill You)」
(2012年)
8 Owl City & Carly Rae Jepsen「Good Time」
(2012年)

※アーティスト名“Carly Rae Jepsen and Owl City”のページです※
9 Lumineers「ho hey」
(2013年)

※ソニーサイトではアーティスト名にTheがついてます※
10 The Ting Tings「Hang It Up」
(2013年)

空前のK-POPブームが巻き起こった’10年代。KARAは曲ごとにダンスのコンセプトを変えて、ユニークなパフォーマンスを見せてくれた。「ミスター」は、お尻を回すセクシーな「ヒップダンス」で魅了した。デジタル・ダウンロードから生まれたニューディーヴァと言っても過言ではない西野カナは、’00年代後期より登場し、「セツナ系」というジャンルを確立。「会いたくて 会いたくて」は、冒頭の「会いたくて 

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