「WORLD SONIC NEWS VOL.24」MEDI「今でも自分のことはドラマーだと思ってるよ」
今回ご紹介するのは、フランスのシンガー・ソングライターMEDIです。

2011年、アルバム『YOU GOT ME(MOVING)』でデビューしたMEDIは、フランスのニース生まれ。子供の頃から音楽学校に通い、14歳の頃にはすでに地元のクラブでプレイしていたそうです。そして20歳のときにミュージシャンとしてひとり立ちするためにロンドンに移住。自身のバンドMEDI & MEDICINE SHOWの活動と並行して、KTタンストールやダフィー、U2などのツアーにサポート・メンバーとして参加、キャリアを磨いていきます。そして2011年、TAHITI 80も所属するフランスのレーベルからデビュー、個性的なアーティストとして注目を集めています。
そんなMEDIが今夏、来日したときに会ってインタビューすることが出来ました。彼はギター、ベース、キーボード、そしてドラムもプレイするマルチ・プレイヤー。そして今では歌も歌っていますが、ドラムを始めた頃、自分が歌うことになると思っていたのか、聞いてみたら、こんな答が返ってきました。

「ないよ。僕はドラマーになりたかったんだ。今でも自分のことはドラマーだと思ってるよ。だって僕がやる音楽は全部リズミカルだし、ドラマーだったときは歌を歌ったりすることは避けていた。だってかっこよくないから」(で、あなたの声は素晴らしいですよ、って言ったら)「そう?ありがとう。でもこれはあとから付いて来たもので、未だにどの楽器でもそうなんだけど、僕はキーボードでもたたくんだよ。ギターもベースでもそう。やっぱりドラマーなんだね」
MEDIのスペルはM・E・D・I、珍しい名前なので、本名なのか知りたくて、聞いてみました。
「本名だよ。ほんとはEとDの間にHが入るんだ。でも、イギリスに行ったときに“名前は?”ってきかれて、“MEHDI”って言うと聞き返されるんだ。“スペルは?”“M・E・H・D・I”“は?”ってさ。だからHをとってMEDIにしたほうがいいんだってわかった。日本でもそうだよね。MEDIの方が発音しやすいでしょ!?母親に言ったら“このスペルが世界一いいのに”って」
MEDIのお母さんは息子がHを抜いたスペルでデビューしてショックを受けたそうですよ。MEDIのファッションはいつもジーンズとデニムのシャツ、またはジャケット。そうしているのには、彼なりの理屈がありました。
「だって同じ服を着ていれば、50年音楽をやっててもインタビューのときにファッションのことは聞かれないだろ!?音楽だけの話のほうがいいと思ってるからさ」
インタビューのとき、レッド・ツェッペリンのTシャツを着ていました。Tシャツはいつもお母さんが買ってきてくれるそうです。
こぼれ話1:日本の女性はどうかと聞いたら、あまり興味がなさそうでした。男性、女性、関係なく、いい人たちと出会いたいらしい。
こぼれ話2:日本滞在中、東京のレッドシューズというお店で、初めて会った人たちと、夜遅くまで、一緒に演奏したそうです。
こぼれ話3:MEDIの地元ニースではミュージシャンのコミュニティがあって、よくジャム・セッションをしているので、同じような雰囲気を東京でも感じたようです。
MEDIのデビュー・アルバム『YOU GOT ME(MOVING)』はロックやソウルのテイストに加え、フランス人のMEDIらしいアプローチが際立つ楽曲が満載!ぜひ聴いてください。
text by kenji kurihara:UNITED PROJECTS
MEDI『YOU GOT ME(MOVING)』
VICP-64945 1,995円
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