新種の音楽的生物、アナログフィッシュ初登場インタヴュー!

2004.11.08 07:44

Share
















基本は、スリーピースのダイレクトなロック。そこに、奇妙にねじれたオルタナティヴ感覚を持ち込み、豪快と繊細とを自在に行き来する演奏と、抜群の三声コーラスが美しいメロディを彩り…アナログフィッシュを一言で言い表すのは不可能である。ともかく、まったくタイプの異なる二人のソングライターを擁する、新種の音楽的生物とでも言うような、圧倒的なオリジナリティが凄い。確実に言えるのは、最新ミニ・アルバム『Hello Hello Hello』と、12月に行なわれるツアーとで、アナログフィッシュの名前が一気に全国区になるだろうこと。間違いない。


取材・文●宮本英夫 









=












――2004年は、記念すべきメジャー・デビュー・イヤーになりました。そもそも3人が揃った時に、夢や目標はありました?



佐々木健太郎(Vo & B):
明確なものはなかったね。



下岡 晃(Vo & G):
かなり、行き当たりばったりだよね。



斉藤州一郎(Ds & Vo):
それを楽しんでやってる。何が出てくるかわからないところを。



下岡
たぶん、その時に思いついたことがいちばん大事なので。いつも何かやってると、“次はこうしたほうがいいな”っていうちょっと先のことが見えるから、それを目標にして、それが終わったらまた“こうしたらいいな”というものが出てくる感じです。



――曲もそうですか。次はこういうタイプの曲を作ってやろう、とかはあまり思わない?



下岡
それはありますけど、でも“こうしよう”と思ってもまずそうならない。それは、完璧にそこを楽しんでます。健ちゃんがフォーキーな曲を持ってきても、バンドでやってみて、ファンクっぽいのが思いつけばそっちに行くし。っていう感じだよね。



――アルバムの中でいうと「チンパンジー」のような。



佐々木
あれは、想像とは全然違うものになった。ほとんどの曲がそうなんですけどね。



下岡
もっとメロウな感じだったもんね。



―――歌詞がとても独特なんですよね。現実なんだけど、どこかファンタジーのような浮遊感覚があって。インスピレーションはどこから?



下岡
テレビとか、街とか。ほんとに思いつきです。ある言葉がビビッドに響く時があって、それが一つ見つかると、そこから物語ができたりする。出会いですね。



――いわゆる“メッセージ”タイプではないですよね。ポリシーがあるとすれば?



佐々木
なんだろうな…聴いてくれる人が引っかかってくれる言葉がいいな、っていうことかな。ちょっと汚い言葉とか、多少不快なくらいのほうがいいとも思うし。



――じゃあ、意図したことと誤解されてもOK?



下岡
全然OK。言葉よりも、バンドで鳴らしてる雰囲気を、そういう人たちとは共有したいと思います。



――3人の音楽性はどのへんが共通しますか。



斉藤
かぶるところもありますけど、基本的に全然違いますね。しかも、かぶってるところも…。



下岡
理解の仕方が違う。



斉藤
同じ曲を聴いても、二人は僕よりも言葉とかを聴き取るだろうし、僕はドラムの音を聴き取るし。そういう感じ。



――試しに、最近のお気に入りを1枚ずつ挙げてもらえますか。



斉藤
今はCAKEがすごい好きです。新譜が出たので。



下岡
俺もCAKE。CAKEは常に、新譜が出てなくてもトップだから(笑)。僕、現役のバンドが好きなんですよ。ああいう音楽をやって、ポップで、現役なのってCAKEぐらいしかいないので。



佐々木
僕もCAKEは普通に好きなんですけど、最近好きなのはZAZEN BOYSのセカンド。すごいカッコいい。



斉藤
CAKEとZAZEN BOYS…。



下岡
共通点、あるよね。



斉藤
俺もすごい好きだけどね。奥田民生さんとか言うかと思った。



佐々木
民生さんの新譜もすごい好き。



斉藤
昔のは、全然聴かなくなっちゃいましたね。ファンクとか、ミーターズとかは、古くても新鮮なんで聴きますけど。



下岡
ミーターズはいいね。俺も聴く。



――様々な要素を取り込む、ミクスチャーの意識はあります?



下岡
ミクスチャーって、よくわかんないですね。一つの曲の中に、この要素とこの要素を入れようとか、あんまり考えたことはないです。曲単位で変わることが多いので。



佐々木
うまく混ざればそれがいいけど。



下岡
手法的なことは、ほんとに考えたことはないです。



――なんとも言えないひょうひょうとしたいい味わいがあって、余韻が残るんですよね。特にアルバムの最後に入ってる下岡さん曲の「ナイトライダー」とか。この歌詞、確か実話なんですよね。友達同士がバイクに乗って、海へ走ってゆくエピソード。



斉藤
25歳の青春です(笑)。



下岡
言い出しっぺは僕らじゃなくて、もう一人の友達なんですけど。健ちゃんは「イヤだ」と言ったのに無理矢理連れて行かれた(笑)。



佐々木
カレー作ってて、食べようとした時に電話があったから(笑)。



下岡
あれは行ってよかったね。ほんとに楽しかった。



――少年の世界なんですかね。ピュアで、ノスタルジーで。



下岡
そうなのかな。そうかもしれない。男の人にわかってもらえると嬉しいですね。



――でもライヴには女性も多いですけど。



下岡
女性のほうが、アンテナがね。鋭いですから。…とか言って(笑)。













message video




▲ 見る











brand new mini album










「Hello Hello Hello」


2004年9月23日発売

ESCL-2595 \1,529



1. Hello

2. ラブホ

3. チンパンジー

4. 山手ライナー

5. ナイトライダー





 ▲このCDを買う















■■■LIVE SCHEDULE



■11/9(火)渋谷 クラブクアトロ

【問】ハイライン03-5432-7411

■11/11(木)札幌 ベッシーホール

■11/13(土)渋谷 AX

■11/25(木)下北沢SHELTER

■11/28(日) Shibuya O-East

【問】ヴィンテージロック03-5486-1099

■12/30(木)幕張メッセ 国際展示場1~8ホール<COUNTDOW
JAPAN 04/05>




Hello Hello Hello Hello ツアー

■12/8(水)

福岡 TENJIN VIVRE HALL

(ゲストあり)

■12/10(金)

大阪 JUSO FANDANGO

 (ワンマン)

■12/11(土)

愛知 IMAIKE HUCK FINN

 (ゲストあり)

■12/18(土)

東京 SHIMOKITAZAWA SHELTER

(ワンマン)



★詳しくは、オフィシャル・サイトへ★

http://www.analogfish.com

Related Tags関連タグ