――ファン待望の2ndアルバムが出ましたが、忙しいなかでのレコーディングではなかったですか?
楊松梅(以下、楊):そうですね、大変に忙しかったです。レコーディングはほぼ午後から始まるんですが、パートごとに2時間くらい録音するんですね。それで、私の担当する揚琴は夜中2時から始まるんです。琴になると朝の6時からだったりしていました。
廖彬曲(以下、廖):私は笛を担当してるんですが、笛はコンディションがすごく大事なんです。だからちょっと早めにレコーディングさせてもらって、夜12時にはあげてもらいました。レコーディング中は緊張してましたけど、スタジオ出たあとにほっとして、疲れがワーッと出ましたね。
楊:でも、その間ずーっと仕事しつづけていた梁剣峰(サウンド・プロデューサー)は辛かったと思いますね。私たち、彼のこと“梁鉄人”って呼んでました(笑)。
――『輝煌~Shining Energy~』をあらためて聴いてどう思いました?
廖:前作に比べてもっと多様になって、もっとインターナショナル的になったと思います。選曲的にもメロディ的にも。
楊:1曲1曲個性あって、地域ごとの特徴をつかんだものになっていますよね。
――15曲入ってますが、一番チャレンジだった曲は?
2人:「大峡谷」ですね。
廖:それぞれのパートのソロが入っていて、緊張したし、チャレンジでした。まさに自分が「大峡谷」にいるみたい(笑)。
――伝統的な、民族楽器を弾いてるわけですが、やはりそういう楽器では作法や礼儀は重んじるのですか?
廖:演奏の立ち方、持ち方ってのは勉強はありました。そういう点での作法はありますね。音楽学校でもそういう時間はありましたし。基本的な姿勢、作法を身につけてからこそいい演奏はできると思います。
楊:ただ、私たちはステージではリラックスして楽しくやろうって思ってます。ステージでも飛び跳ねるときは飛び跳ねますし(笑)。音楽に合わせて体が自然に反応するので、テンポアップすれば身体も動き出すし、すべてメロディに合わせてます。前作に収録された「紫禁城」ではどんどん興奮していく曲ですしね。
――CMとか社会現象になってましたが、こんなに人気になると思ってました?
楊:“日本で頑張る!”とは思ってましたけど、こんなに早く知ってもらえるとは思ってなかったです。とてもうれしいです。
――今や日本でも勝手に外を歩き回ることできないのでは?
楊:サングラスしてます(笑)。でも12人全員揃っていれば女子十二楽坊だと目立つかもしれませんが、ひとりひとり歩いている分には大変なことにはならないですよ!
――日本でのオフは、何をしましたか?
2人:ショッピングですね。
廖:渋谷、原宿、表参道行きました。洋服やアクセサリーをよく見ましたね。
――日本と中国ではこんなところが違うなと思ったことは?
楊:さっき昼食とったときに感じたんですが、レストランでは携帯がそんなに鳴らないですね。机に「携帯の電源をお切りください」という小さな注意書きがあって、それをきちんと気配りとして実施している。日本ではお互いが気持ちよく過ごせるように気遣いがあり、居心地いいところです。
廖:あと、スタッフの情熱、仕事の姿勢がすごい。責任もって行動してますね。きめ細やかに思ってくれて手配してくれてうれしいです。
楊:でも、私たちのためにあまりにも忙しく働いてくれてるから、メンバーの間では「今度日本に来たときにはみんな嫌になって辞めてなければいいね」って冗談まじりに話してます(笑)。
――今のマイブームは?
楊:4月からの全国のツアーを控えているので、私のマイブームは“仕事”。もっともっと練習して、もっともっといい状態でステージに上がれるようにしたいですね。
――このアルバムがまた多くの人に聴いてもらえるといいですね。
楊:アルバムのタイトル『輝煌~Shining Energy~』ですが、タイトルとおり輝く作品になってほしいと思ってます。
廖:世界中の人に聴いてもらいたいです。そのためにはもっともっと努力して勉強しないと!(笑)