【総力企画】余り有る音楽への情熱と愛情…「活動再開物語」
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余り有る音楽への情熱と愛情…「活動再開物語」 約1年半の謹慎期間を経て、ついに活動を再開したCURIO。 |
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CURIOが活動を再開するという知らせを聞いて
とても嬉しかった この1年半は そこには NOB、KASSAI、BRITAIN |
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第一章:2000年~それぞれの時間~ 第二章:苦しみの果てに 第三章:存在理由 取材・文●川上きくえ |
| New Album『raison d’etre』Disc Review |
ただ楽しいから大声を張り上げるのではなく、そこに伝えたい意志があるから叫ぶ。テンポを操りたいからじゃなく、そこに吐き出したい感情があるからリズムを刻む。音楽が好きなだけじゃなく、自分に音楽が必要だから歌い、弾き、叩く──。 復活第一弾となる今作は、それこそ曲のジャンルだの歌詞の意味合いなどを通り越し、何よりも彼らが“ここ”に帰ってきた理由を肌で感じさせるものとなった。メンバー構成としては、脱退したAJAに代わり、元プロペラのギタリストである権田タケシがサポートとして参加。ノイジーな音色と透明感あるリフでメロディラインを演出する彼のギターと、CURIOの相性がいいのは今までの両者を見ていれば納得できるのだけれど、正直言ってそのふたつの掛け合いがここまでバンドの王道を守ったままで新たな展開を立体化させるとは思わなかった。 しかしそうさせたのは、個々の中にある愛の尊さに他ならない。人に対し自分に対し音楽に対し、今できることを120パーセントの力で表そうとする彼らの歌と演奏は、趣向的にも実力的にも“これまで”と“これから”の間で微妙なバランスをとりながら最大限のメッセージを放っているのだ。 強いビートとグルーヴに巻かれながら、かけがえのない存在=音楽への想いを情熱的なメロディに載せて送りだす「butterfly」。自分自身さえも味方にできなくなるほどの孤独感を素直に綴り、繊細なサウンドで包んで聴かせる「fish」。そして、NOBの震える声がどんな説明書きやコメントよりも、生々しく彼らの心情を物語る弾き語りの「a Living-without you-」。 それらの曲は、どれもが歌う痛みと歓びに溢れている。過去を葬るのではなく、小脇に抱えながら前進することを選んだCURIOの責任感と強さに満ちている。彼らの新しい一歩は、まさにこのミニアルバムに詰め込まれた言葉と音、テンションのひとつひとつに導かれて踏み出せたものなんじゃないだろうか。 大切なものをより大切にするために、理由とかきっかけとか説明とか、本当はそんなもの必要ない。そんなことを改めて教えてくれる、実に素晴らしい作品だと思う。 文●川上きくえ(01/10/12) |
メンバーからメッセージが届いています。 |










