奇才・平沢が提唱する“真”のインタラクティヴ【パート1】
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奇才・平沢が提唱する“真”のインタラクティヴ 観客の反応およびインターネットを経由してアクセスされた情報によって、ライヴステージの進行そのものが変化するという「インタラクティブ・ライヴ」をこれまですでに7回行なってきたソロ・アーティストとしての平沢進(P-Model)。 数多くのエンディングが用意されているものの、いわゆるハッピーエンド/トゥルーエンディングを迎えられるかどうかは、オーディエンスに与えられた会場でのリアルタイムな反応(と、インターネットからのファンによるアクセス)に全て委ねられている。
言うならば、作品コンセプトを知らずしては、ライヴ進行をコントロールし美しき本当のエンディンに導くことは非常に困難であるというものだ。 実際に大阪での2回のライブでは最終的な到達点には達せず終了してしまっている。初日11月11日はストーリー的に見てバッド・エンディング、翌12日も、ごく無難なエンディングを迎えてしまい、オーディエンスが求める「ハッピーエンド/トゥルーエンディング」への渇望は、12月の東京ライヴへの期待として過剰なまでの注目がそそられている状況だ。 そこで「アルバム・コンセプト」と「ライブ・コンセプト」とインタビューを2回にわけて、そのヒントを平沢進本人から聞いてみることにした。 本当のエンディングを見るためのヒントがここには隠されている!? |
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![]() 平沢進: ●ステージのセットのグラフィックは、マンダレー地方の仏教遺跡バガンですか。 平沢: ●なぜ仏教遺跡が? 平沢: 私は東南アジアの“オカマ”に接触する時期が長く、タイのオカマから始まって各地のオカマの生態を見たり、話を聞くことに多くの時間を費やしてきたんです。東南アジアのオカマとは、単なる日本におけるオカマとは違い、霊媒師であり、あの世とこの世をつなぐ役割を担っていることが多いんです。そこでミャンマーにおけるオカマはどうなのか…と調べたかったというのはありますね。そこでミャンマーに赴き、現地に案内をしてくれる初老の知識人に話をしているうちに、ではバガンに行ってみようということになった。そこで我々はとても不思議なものを発見してしまったんですよ。 ●不思議なものとは? 平沢: ●錬金術とは、イメージ的には西洋のものではないですか? 平沢: ●ライブ・セットでの賢者のプロペラには陰陽のマークがありましたが、あれはタオイズムのものですよね。 平沢: 平沢: ●アルバムでは、音楽を成就することが、いうなれば現代の錬金術の代替行為であるとありますが。 平沢: ●さきほどオカマというテーマがでましたが、ライブのおける進行においても、キーワードとなるのが、そのあたりではないかと感じたのですが。 平沢: ●今回のライブも、兼ねてから行なっているイタラクティブ・ライブのより発展形で行なわれていますね。
平沢: そうです。東京でのライブでの観客とインターネットの向こうのリスナーにそのカギは委ねられているわけです。 |
ではライブについての詳しい話は次回に回すことにしよう。 次回のインタビューを総合すれば、来たる東京メルパルクホールでは、まず間違いなく本当のエンディングを見ることができるはずだ。 乞うご期待! 奇才・平沢が提唱する“真”のインタラクティヴ【パート2】はこちら |