タイトル『千嘉千涙』に込められた思いとは…?
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スカとパンク、そしてハードコアの融合した音楽をベースとし、さらにホーンセッションを加えたダイナミックなサウンドで、今もっともライヴシーンをわかせている集団、Kemuri。前作『77days』から約2年間の時間を経て、9月6日に待望の3rdアルバム『千嘉千涙【senka-senrui】』が発売される。アルバム発売そして、9月末から年内だけで3カ月間45ヶ所をまわるツアー直前の、イトウフミオ氏(ヴォーカル)に、いろいろ語ってもらった。 |
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―― ズバリ、『千嘉千涙【senka-senrui】』はどんなアルバムですか? イトウフミオ: そうですね。Kemuriの3枚目のアルバムで、メンバーがひとり抜けまして、いままでとは違って6人になって、“新生”Kemuriという感じで作ったアルバムです。どういう風に思ったりしたとか、どういう風に感じたりしたとかは、それは多分聴いていただくのが一番早いかなぁ、と思ってまして。とにかく、今まで以上に自分達の好きなことをやろうと、好きなことだけやっていこうと思って作ったアルバムです。それが非常にいいカタチに表現できてたんじゃないかと思っています。 ―― 2年ぶりのアルバムですが、サウンドが前作に比べてさらにはじけている印象を持ったんですが、それは、自分達の中でなにか抑えていた部分、というものがなくなってきたんでしょうか? イトウフミオ: ―― ところで、今回のアルバムのタイトルを『千嘉千涙』にしたキッカケとは? イトウフミオ: だから、すっごい喜んでいるときでも、やっぱり慢心しないで、足下を見てしっかり歩んで行きたいし、また逆にね、思い通りにならないことが多くても、絶望的にならないでね、その後には必ずやっぱりいいことがあるから。それを忘れないで、本当に、地に足をつけて、自分の目標だけを見てね、それが遠くにあるものでも近くにあるものでも、ずっとやっていきたいなと…そういう気持ちって絶対忘れたくないな、と思ってこういうタイトルをつけました。 ―― そういう風に、いいことも悪いことも…とか、自分が今立っている場所について、じっくり考える時期というのは、わりとヘヴィーな時とか、環境に劇的な変化があったときのような気もするのですが…。このアルバムを作るまでの2年間というのは、そういった、いろいろな波が押し寄せてくる時期だったのでしょうか? イトウフミオ: ―― ライヴ会場が大きくなってくるに連れて、お客さんの反応や、それに関わってくる人というのもだいぶ変わってきますよね。予想外のことが増えているのではないでしょうか? イトウフミオ: でも真面目な話、客層はね、幸いあんまり変わってないですけどね。やっぱり、光あるところにいろんなものが集まってきますから。ある種ね。 ―― 今自分達は“発光している”感じはしますか? イトウフミオ: ―― 話は変わりますが、前作に比べて、今回は歌詞に重みが増したと言うか、考えさせられるものがあるような気がするのですが? 今までどおり元気で楽しい、というのがありつつも、歌詞をじっくり考えてみると「深いなぁ」と思わせる内容が増えてきていますけど、それは何かあるんですか? イトウフミオ: ―― このCD発表とともに、かなりハイペースなスケジュールで全国をまわりますが、ツアーの意気込みがあったら教えてください。 イトウフミオ: ―― 120%の力を出す方法とは? イトウフミオ: ―― やっぱり楽しいことが一番ですかね。 イトウフミオ: ―― わかりました。では最後にロンチ・ジャパンを見ている人にメッセージを。 イトウフミオ: 前作を発売してから2年、すべてにおいて試行錯誤の連続だったというイトウフミオ氏。しかし、アルバム制作が終わり全国ツアーを控えた今、すべてを達観したかのように、涼やかにやさしく話す彼の姿を見ていると、きっとなにか大きな壁を乗り越えて、自分の目指す道をはっきり見据えたのであろう、人としてのスケールの大きさとすがすがしさを感じさせられた。“新生”Kemuriはきっと、今まで以上にパワーアップした姿を見せてくれると確信している。 取材・文●石澤理香子 |
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