まず僕の“歌”と“詞”を聴いて欲しい
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名だたるアーティストのサポート・キーボーディストとして活躍を続けるSunnyがソロ作品をリリース、これがまたすごい。 ’80年代洋楽のセンスをブラッシュアップさせ、現在の日本シーンにすんなりと溶け込ませるそのクオリティは、ちょっとうるさいその辺の洋楽マニアをもうならせる特筆作品が目白押しである。 取材・文●ロンチ・ジャパン |
| ■ピアノってこれでいいんだ…!
ロンチ・ジャパン:強力な作品が出来上がりましたが、こういった音楽性が形成されてきたその過程に興味があるのですが。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:そうそうたるアーティストのサポート活動歴、そしてセンス溢れる作品、高い音楽的素養…いったい“Sunnyって何者?”というのが素朴な気持ちなんですけど(笑)。 SUNNY: あの、僕の場合、幸い幼少の頃から家にピアノがあったので、それを弾いて慣れ親しんでいたというのもあるし、あと、7歳上と9歳上の兄がいまして彼らがちょうどビートルズ世代のちょっと下ぐらいなんですね。まあ、それで小さい頃から、そういう音楽がいつも溢れてたという事が音楽にのめりこんでいくきっかけなんだと思います。 ロンチ・ジャパン:幼少のころからおませな環境で。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:ピアノもあったり…音楽一家だったんですか? SUNNY: いや、全然。なんか古ぼけたピアノがなぜか一台あって。小さなアップライトですよ。 ロンチ・ジャパン:ピアノの教育は受けたんですか? SUNNY: ロンチ・ジャパン:幼少時代のピアノ教育が、トラウマのように苦い経験として残ってしまうことも話に聞きますが、Sunnyさんの場合は? SUNNY: まあ結果だけ見てみると、すごく活きています。やっぱりそのピアノと出会ったからこそ今があるというのが正直、事実ですね。ただ練習は嫌いだったのも事実ですけど。 ロンチ・ジャパン:ポピュラーミュージックに不可欠な “コード”“ビート”あるいは“ボイシング”…といった概念への取り組み方が、クラシック・ピアノにはありませんよね。その点で苦労はありませんでしたか? SUNNY: ロンチ・ジャパン:指間の水かきを切ってストレッチ伸ばす!みたいな。 SUNNY: 小指を叩かれたりとか、そういう部分でもどうしてもしっくりこなくてね。僕はミッキー吉野さん(ゴダイゴのキーボーディスト)のプレイを見たときに身体に電流が走ったんですけど、それはもう、ピアノがピアノという楽器じゃなかった。 ロンチ・ジャパン:こんなプレイでいいんだ!って? SUNNY: ロンチ・ジャパン:ああ、太っててもいいのね、とか(笑)。 SUNNY: ルックスじゃないんだ…って、そうじゃないですけど(笑)、とにかく、それが最初のロック衝動ですかね。 ■ ギターで弾くフレーズじゃないよロンチ・ジャパン:キーボーディストと言いつつ、ギターで書かれた曲もあれば、ベーシストとしての経験もあるようですね。 SUNNY: 一番最初に音楽で仕事したのがベーシストとして、なんです。ひとつのバンドでツアーを周ったというのが始まり。たまたま兄がベースで仕事をしていたこともあるんですけど、ある時ポリスのスティングを観て、すごいカッコいいと思って3ピースのベース&ヴォーカルのバンドを始めた事がそもそものきっかけです。 ロンチ・ジャパン:ピアノという楽器の経験、そしてベースとヴォーカルの共存スタイル…、そこで“音楽の根幹を牽引するベース部分”と“主役のメロディ”をポリで捉える感覚が身体に染みついていったんでしょうね。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:一方で、曲作りというのはまた全然違う世界でしょう? SUNNY: ロンチ・ジャパン:電車の中でどうやってメロディを書き留めておくんですか? SUNNY: ロンチ・ジャパン:電車でいいメロディが浮かぶこと自体は多くの人が経験していることとも思うんですけど、それを実際の楽曲として完成できるかどうかが重要ですよね。そこの過程が大きなポイントではないですか? SUNNY: ロンチ・ジャパン:個性的なテンション遣いや気の利いたコード進行、アコースティックな透明感が奏でる気持ちよさなど、もう一聴して“あ、Sunny!”みたいな個性のかたまりですよ。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:やはりキーボーディストとしての素養が強い武器になっているんでしょうね。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:おもしろいエピソードですね。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:それは“血”ですね。 SUNNY: そうですね、単にギタリストとしてギターを弾いているんじゃなくて、言わばキーボーディスト的な解釈で曲にこういうフレーズを吹き込んでいたわけで、ひょっとしてギターのフレーズじゃないのかもしれない。キーボードのフレーズの曲をギターで弾かせていた…のかもしれないですね。もともと“この楽器はこうじゃなきゃ!”みたいな感覚も最初からまったくないので。 ロンチ・ジャパン:サポート・キーボーディストとしてではなく、ソロアーティストとしての活動となると、リスナーに伝えたい焦点は大きく変わるんでしょうね。 SUNNY: はい。まずはルックスですかね。 ロンチ・ジャパン:はぁ。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:サポート・キーボーディストとしてステージ上でSunnyを観ている人は何万人もいるでしょうから。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:あぁ、この人歌も歌えるんだ!みたいな?(笑) SUNNY: ロンチ・ジャパン:アマチュアの時代からヴォーカリストでもあったとお聞きしましたが、ボイストレーニングは? SUNNY: ロンチ・ジャパン:楽器は誰しも練習なしでは巧くなりえませんが、歌ってのは、上手い人は最初から上手いですよね、カラオケなんかでも。Sunnyさんも最初から歌えちゃったクチですか? SUNNY: いや、僕はアマチュアの頃はもっとモゴモゴしてた…はっきり歌わなかったと思うんです。それもまあ、特徴といえば特徴なんですけど、今やっとみんなに向けて“バーン”と歌えているのは、やっぱり歌う内容とかそのメロディ…作った“メロディ”と“歌”が合致したという結果だと思います。やっとみんなに伝わる歌が歌えてきたかなと思います。そういう状況やそんな気持ちになってきたのも、今までの経験の積み重ねで、現時点での集大成だからですよ。 ロンチ・ジャパン:でも、既に気持ちは次のステップに向かっていたりして。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:アクティヴですね。 SUNNY: 実は今も充分に忙しいんですけど、その合間で“瞬発力”でやってしまわないとどうしようもない状況なので。逆に、それを楽しめてる今は、とてもいい状況だと思いますね。 ロンチ・ジャパン:あとは、やっぱりライブが楽しみですね。 SUNNY: ロンチ・ジャパン:ツアーのご予定は? SUNNY: ロンチ・ジャパン:ありがとうございました。 |
| ※Sunnyの2nd maxi single「正直ジョナサン」のプロモーション・ビデオはこちら ※Sunnyからロンチ・ジャパンのメンバーへメッセージが届きました |

