【インタビュー】J、3年3ヶ月ぶり13thアルバム『BLAZING NOTES』に日々の記録「燃え上がる瞬間で全てを埋め尽くす」

■ロックをやりながら生きてきた
■自分という人間の日々の記録
──では、アルバムタイトル『BLAZING NOTES』はどのタイミングで決められたのですか?
J:ものすごく早かったですね。今回のアルバムは、今までの中でもしかしたら一番迷いのない制作期間だったかもしれない。それは何が原因かな?と思ったら、最初にアルバムタイトルがもう頭の中に浮かんでいたからなんです。でも、実は最初『BLAZING DIARY』にしようと思っていたんです。
──“日記”だったんですね。
J:さっき言ったように、ロックをやりながら生きてきた自分という人間の日々の記録、というイメージだったので。そうじゃなきゃいけないな、とも思っていたし。そこから始まって、レコーディングの途中でNOTESという言葉をひらめいて。記録だけじゃなくて音や響きという意味もあるNOTESという言葉は、とても今回のアルバムにふさわしいなと。『BLAZING NOTES』というタイトルにシフトして、また加速していった感じですね。
──BLAZE (ブレイズ=炎)は、Jさんらしさを象徴する言葉の一つですよね。
J:そうですね。アルバム『PYROMANIA』(‘97年発表1stアルバム)をつくって以降、燃えるようなイメージ、自分自身でもそのイメージを連続させて、あえて付けていたりするんですけども。
──攻撃や破壊だけではなく、内なる炎のような情熱や、時代を超えて繋いでいくべき灯火など、Jさんの中心にあるモチーフなのだな、と改めて感じました。
J:自分では意識していないんですけど、 日常会話の中でも、仲間たちと一緒に話している時にでもワクワクすることってあるじゃないですか? それってなんか“燃えてる”気がするんですよ。日常に必要な要素だと思うし。自分が盛り上がれるような何かを見つけた時、その人はものすごく輝いてると思うし、そういった瞬間で日々の全てを埋め尽くしていけたとしたら、どんなに素晴らしいことだろうって。そんな瞬間を求めて俺たちは音楽を聴いたり、ライヴに行ったり、気持ち良くなりたくてロックを聴いたりするんじゃないかなと思ったりするし。もし叶うなら、今回のアルバムもそうですけど、自分自身のつくった音が、誰かの心の火を点けるような、そんなエネルギーのあるアルバムであってほしいと思ってます。

▲<J 2024「放火魔大暴年会」>
──火と言えば、2024年12月30日にJさんがオーガナイザーを務めたイベント<放火魔大暴年会>はすごかったですね。
J:楽しかったですね。<大暴年会>は5年ぶりの開催だったので、みんなで騒ぎたいなと思ったし、いろんなメッセージは当然その中にあって。パンデミックの影響とかで5年のブランクがあったけど、ここまで辿り着いたわけだから。全てをチャラにするわけにはいかないけど、全てがチャラになるぐらいの宴にしよう、と。そういう中で、いろんなバンドに声を掛けさせてもらって。見たこともないような、誰もが感じたことないようなライヴにしたい、来た人たちが“とんでもねぇわ、これ”と思うようなものにしていけたらいいな、と思いながらつくり上げていったライヴでしたね。ゲストの皆さんがものすごく力強い、とんでもないライヴをしてくれたので。あんな日はなかなか無いですね。
──アンコールセッションも濃密で、笑ったり泣いたり、心が激しく揺さぶられました。
J:忘年会をイメージしていたら、「六本木心中」(アン・ルイス)だと。やっぱりアガるじゃないですか、まさに誰もが知っている日本が誇るロックな曲だし。本当は他の曲をセットしていたんですけど、2日前に「ちょっと曲変更」と言って「六本木心中」を。ライヴが渋谷だったので、「道玄坂心中」なんて名付けてプレイしたんです。、最高に盛り上がりましたよね。
──まさかの選曲でしたが、カッコ良かったですし、最高の盛り上がりでした。そして次がBUCK-TICKの「JUST ONE MORE KISS」。涙を堪えられませんでした。
J:この曲もまた素晴らしいポップでロックな曲で、日本が誇るキラーチューンもいいとこじゃないですか。いろんな意味で、この宴だからこそ持ってこいの曲だって思って。当然、いろんな想いがそこにはありましたけど、前日にBUCK-TICKの日本武道館公演も観に行かせてもらって、バンドがものすごく前に進んでいるのを体感したんです。<暴年会>当日、“この曲をやってよかったな”とより強く確信しました。“悲しい”ばっかりで止めてるのは俺たちじゃないか、みたいなことを思ったんですよ。もちろん、悲しいんです。でも、あれだけ素晴らしい曲と、あれだけ素晴らしい音楽があるわけだから、それを俺たちが前に進めないでどうするよ、という想いがあって。いちファンとして「JUST ONE MORE KISS」はプレイさせてもらったんですけど。

▲<J 2024「放火魔大暴年会」>
──天を何度も指さしながら歌うJさんの姿に、胸が熱くなりました。
J:あの日プレイしたことによって、今後、いろんな若手バンドがプレイしやすくなるかなとも思ったんです。決して過去に追いやったんじゃない、今に生かしたんですよ。俺の想いはそうだから。“こんな最高な曲、こんなところに止めとくわけにはいかないでしょ?”という気持ちがすごくあって。それが伝わればいいな、と思ったんです。セッションもみんなものすごい情熱でプレイしてくれているのを感じましたし、会場も物凄く熱い想いで溢れていたのがわかりました。その意味でも“やっぱり(BUCK-TICKは)すごいバンドなんだな、すごい曲なんだな”と思いましたね。
──hideさんのこともそうですが、Jさんが旗振り役となり継承していくスタンスを示されたことは、BUCK-TICKとの関係値からも説得力がありました。興味本位で話題にするようなケースに対しては、個人的には、拒否反応を抱くこともありましたので。
J:俺自身も、いろんな方面から「お話を聞かせてほしい」みたいなオファーもあったけど、一切話をしてこなかったんです。でも……1年経って、あらためて感謝の思いを込めて、音楽を通して今回気持ちを伝えたいという想いがありました。
──曲をプレイし続けることで“忘れない”と誓うような、尊い時間でした。そして最後はLUNA SEAの「TONIGHT」で締め括りましたね。
J:「TONIGHT」に関しては、“果たして、錚々たるそのキラーチューンたちに並ぶ曲になれているだろうか?”という想いの中で今回選びました。もちろん俺自身「TONIGHT」を書いた時、時代の全てをぶっ放すような曲をつくりたいと思ってたんです。それは、軽い意味じゃなく、ある意味“流行歌”という意味も含めて“どこまでも届く曲として、ずっと存在し続ける曲。しかもロックで”というものを意識してつくったし。だから、日本の音楽史に残るキラーチューンと並べてプレイすることに対して、“果たしてそれに相応しい曲になれてるかな?”なんてふうには思っていたけど…。
──キラーチューンの連打でした。瑞々しく朽ちることのない永遠のロックアンセムです。
J:よかった。そう言われると、うれしいですね。
──では最後に、既に始まっているツアー<BLAZING DAYS>の今後と、2月のLUNA SEA東京ドーム2DAYSに向けての意気込みを聞かせてください。
J:『BLAZING NOTES』は、まさに俺自身のやってきた全てが詰まっているアルバムだと思うので、 皆さんに聴いてもらいたいですね。ものすごい熱を帯びたツアーに今後もなることは間違いないと自分でも思っていますので、ぜひライヴにも遊びにきてください。2月に行われるLUNA SEAの東京ドーム2DAYSは、GLAYとの一夜も楽しみですし、その翌日は<LUNATIC TOKYO>。35周年ツアーのグランドファイナル、お祭りという意味もありますし、もっと言うと、東京ドームはLUNA SEAにとって悲しい記憶のある会場だとも思いますが…。
──終幕の場所ですものね。
J:そう。でも俺自身は、そんなネガティヴなものに落とし前を付けに行くライヴだと思っているので。ぜひみんなで一緒に、東京ドームに落とし前を付けに行きましょう。
取材・文◎大前多恵
■アルバム『BLAZING NOTES』
2025年1月29日(水)発売
【初回生産限定スペシャルBOX (CD+Blu-ray+PHOTOBOOK)】
CTCR-96101/B ¥13,200 (税込)
【CD+映像盤 (CD+Blu-ray)】
CTCR-96102/B ¥9,350 (税込)
【通常盤 (CD only)】
CTCR-96103 ¥3,410 (税込)
【ファンクラブF.C.Pyro.盤 (CD+Blu-ray+PHOTOBOOK+シリアルナンバープレート付)】
※初回生産限定スペシャルBOX
CTC1-96104/B ¥13,200 (税込)
F.C.Pyro.:https://fcpyro.jp
▲F.C.Pyro.盤 / スペシャルBOX
▲初回生産限定 / スペシャルBOX
▲CD Only / CD+映像盤▼CD収録内容
01. Riot Girl
02. TIME BOMB
03. Walk On
04. Remember
05. BITE ME
06. Field of Roses
07. Free Fall
08. Runaway
09. Don’t Look Back
10. Let It Burn
▼Blu-ray収録内容
<CRAZY CRAZY Ⅵ>※2024.05.04@Ebisu LIQUIDROOMライヴ映像を中心とした密着ドキュメント作品
-DOCUMENT 1-
Twisted dreams
RECKLESS
-DOCUMENT 2-
Wake Up!
PYROMANIA
-DOCUMENT 3-
LIE-LIE-LIE
GO with the Devil
-DOCUMENT 4-
break
BUT YOU SAID I’M USELESS
Go Charge
go crazy
-DOCUMENT 5-
Feel Your Blaze
NOWHERE
-DOCUMENT 6-
・「TIME BOMB」Music Video※アルバムリード曲の最新ミュージックビデオ作品
▼PHOTOBOOK
完全撮り下ろしによるオリジナル写真集
◆<J LIVE TOUR 2025 -BLAZING DAYS->
1月11日(土) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
open17:15 / start18:00 ※FC限定公演
1月12日(日) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
open16:15 / start17:00
1月18日(土) 宮城・仙台Rensa
open17:15 / start18:00
1月26日(日) 千葉・柏PALOOZA
open16:30 / start17:00
2月01日(土) 埼玉・HEAVEN’S ROCKさいたま新都心
open17:30 / start18:00
2月09日(日) 神奈川・SUPERNOVA KAWASAKI
open16:15 / start17:00
2月15日(土) 福岡・DRUM Be-1
open17:30 / start18:00
3月01日(土) 石川・金沢AZ
open17:30 / start18:00
3月02日(日) 長野・CLUB JUNK BOX
open16:30 / start17:00
3月08日(土) 京都・KYOTO MUSE
open17:30 / start18:00
3月09日(日) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
open16:15 / start17:00
3月15日(土) 北海道・札幌cube garden
open17:30 / start18:00
▼追加公演
4月05日(土) 大阪 BIGCAT
open17:15 / start18:00
4月06日(日) 大阪 Yogibo META VALLEY
open16:15 / start17:00 ※FC限定公演
4月12日(土) 東京 LIQUIDROOM
open17:15 / start18:00
4月13日(日) 東京 LIQUIDROOM
open16:15 / start17:00 ※FC限定公演

■J生出演!NEW ALBUM『BLAZING NOTES』発売記念特番
放送日時:2025年1月29日(水)21時00分~
https://live.nicovideo.jp/watch/lv346799503

■<LUNA SEA / GLAY The Millennium Eve 2025>
2025年2月22日(土) 東京ドーム
open16:00 / start18:00

■<LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR ERA TO ERA -THE FINAL EPISODE-「LUNATIC TOKYO 2025 -黒服限定GIG-」>
2025年2月23日(日/祝) 東京ドーム
open15:00 / start17:00
関連リンク
◆『BLAZING NOTES』特設サイト
◆Jオフィシャルサイト
◆JオフィシャルX
◆Jスタッフ オフィシャルTwitter
◆JオフィシャルFacebook
◆LUNA SEA オフィシャルサイト







