【速レポ】<REDLINE>MONOEYES、ステージに漲る意思「ここに帰ってこられてよかった。お前らに会えてよかった」

2日目を迎えたBEGINNING STAGE、2組目はMONOEYESだ。開演を報せるSEに、そしてメンバーの登場に声を上げて喜ぶオーディエンス。細美武士(Vo/Gt)の「いこうぜ、幕張!」の一言をきっかけに、ライブは「Ladybird」からスタートした。気合い漲るがゆえの少し上ずったボーカルの発声。疾走感と力強さを兼ね備えたバンドサウンドも、曲が進むにつれて激しくなっていく。フロアから上がる拳も力強い。MONOEYESといえば屈強なライブバンドというイメージがあるが、それでも、今日の彼らは一味違うと、この時点で多くの人が察していたのだろう。
2曲目の「Run Run」も素晴らしい鳴らしようで、細美&Scott Murphy(Ba/Cho)の二声のハーモニーはどこまでも飛んでいけそうだ。悠々自適な空の旅というよりは、地の底から這い上がってくるような。だから聴いているほうも心が熱くなる。一瀬正和(Dr)の抜群のフィルインから始まった「Like We’ve Never Lost」では、細美がフロアへせり出した花道へ出ていく一幕も。「Adrenaline」では戸高賢史(Gt)が華やかなレーザーに負けじとヴィヴィッドなギターリフを放ち、ソロプレイでも魅せた。最高だ。

MCに入ると、改めて目の前の景色を視界に収めながら、「うおおお……」と声を上げる細美。「この真ん中の、出っ張ってるところの使い方が分かりません(笑)」と花道について率直に言ったあと、今どんな気持ちでいるのかを告白した。
「今日はちょっと俺、演奏、雑です。むちゃくちゃ力入ってます。なんで雑かって言うと、みなさまご存知ないかもしれませんが、僕、最近いろいろなことがありまして。もう二度とステージに立てないんじゃないかって、本当に俺は帰ってこられるんだろうかって、こないだの広島のライブが人生最後のライブだったんじゃないかって思うことが、ときどきあったんです。俺は幕張メッセ、音が悪いから大嫌いなんですけど。いつもだったら幕張メッセのフェスに誘われても、クッソめんどくさいなって思うんですけど。今日はステージ上がって、“これが俺の人生”だと。泣きそう。だから今日はどうしても歌も力が入るし、興奮して雑ですけど、許してください。ここに帰ってこられてよかった。お前らに会えてよかった」
そして次の曲「Two Little Fishes」へ。ギターリフからのビートイン、鳴り響くのは泣き笑いのバンドサウンド。細美が時おりマイクから離れると、オーディエンスが代わりに歌って歌詞を繋いだ。スクリーンには堪らない表情をした細美の顔が映っている。光っているのは汗か涙か分からない。曲が終わると、タオルで顔を拭きながら細美が「ごめん、全然歌えなかった」と打ち明けた。続けて「Two Little Fishes」に対する想いや今の自身の心境を語る。MCは「さすがにいろいろな人の力を借りてステージに戻ってこられると……一個だけ、強く思いました。強くならないと、って。これからもよろしくお願いします。MONOEYESです」と締め括られた。

今この場所での誓いを「My Instant Song」に託し、ライブは最終ブロックに差し掛かった。「When I Was A King」では激しい2ビートに誘われて、フロア前方でダイバーが大量発生する。その人たちに向かって、拳を突き出す細美。夕焼け色の光に染まるバンドとオーディエンス、その絆が美しかった。細美と戸高とScott、3人揃って楽器を掲げて「When I Was A King」を締めると、ラストは「リザードマン」だ。バッキングのない箇所で細美がギターから手を離し、“ここからいつかは 抜け出せるかな わずかな記憶をたどって”というフレーズに力を込めて歌った。続く“いこうぜ”というフレーズには、さらに力が込められる。自分自身に言い聞かせながらも、目の前の一人ひとりに伝えようという意思が漲る歌だ。戸高、Scott、一瀬もまた、細美と想いを共にしながら、彼の、そしてオーディエンスの気持ちを押し上げるように鳴らしている。なお、花道の使い方が分からないと言っていた細美は、演奏中一度しか花道に出てこなかったが、ライブ終了後、花道まで出てきて深く礼をした。人と人として、オーディエンスに向き合っているMONOEYESらしい選択。そんなラストシーンも含め、グッとくるライブだった。
文◎蜂須賀ちなみ
写真◎MASANORI FUJIKAWA
セットリスト
[BEGINNING STAGE]
1. Ladybird
2. Run Run
3. Like We’ve Never Lost
4. Adrenaline
5. Two Little Fishes
6. My Instant Song
7. When I Was A King
8. リザードマン
■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>
12月7日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00
▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン
■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”
2024年12月6日(金)配信開始
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)

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