【レポート】松崎しげる主催<黒フェス2026>にAIを駆使した夢のコラボ実現「来年喜寿になります!」

2026.09.07 22:30

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松崎しげるが毎年9月6日(96=クロの日)に主催しているライブイベントが<黒フェス-しげる祭-白黒歌合戦>だ。毎回ジャンルも年齢層も幅広い出演者が話題だが、2025年も粒ぞろいのメンバーを集めて豊洲PITで開催され衰え知らずのレジェンドシンガー松崎しげるが自身の“色黒”にちなみ、毎年9月6日に開催しているフェスが<黒フェス -しげる祭- 白黒歌合戦>だ。今年で12回目を迎えた同フェスのオフィシャルレポートをお届けしたい。

出演ラインナップは、御大・松崎しげるをはじめ、黒フェスの初開催から皆勤賞のももいろクローバーZ、手越祐也率いるロックバンドT.N.T、演歌界の貴公子・山内惠介、2024年5月に音楽学校の同級生4人で結成されたクレイジーウォウウォ!!、TRFのリーダーにして現在もパワフルに活動中のDJ KOO、多くのSNSフォロワーを持つ新時代のシンガー宮川大聖、50歳で挑戦したオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』ファイナリストにして実力派シンガーの歌心りえ、エビ中の愛称で親しまれる王道アイドルグループの私立恵比寿中学、お笑いコンビ・パンサーより突撃担当の尾形貴弘、音楽プロダクションとして通販番組として注目を集める夢グループの石田重廣社長と歌手の保科有里、『トロット・ガールズ・ジャパン』をキッカケに結成された女性4人組シンガーのsis。そしてオープニングアクトとして昭和アイドルを彷彿とさせるボーイズグループの華MEN組といった面々だ。

このラインアップの幅広さこそ<黒フェス>の真骨頂。開演前の囲み取材で松崎は「12年続けてきて、若いアーティストから刺激をもらっています」と<黒フェス>の意義を語り、「僕はアナログ世代で、AIにはついていけないと思ったけど、今回はAIを駆使してやってみたい」と新たなチャレンジを示唆した。果たしてどんなステージが繰り広げられるのか……各出演者のパフォーマンスに期待が高まるところだ。

2026年9月6日、今年はあいにくの雨模様だが、開演前のお楽しみとして定着している豊洲PITの場外エリア名物キッチンカーの賑わいは相変わらず。日本橋たいめいけんや焼き鳥 信玄など名店のフェス飯が来場者の胃袋を満たしてくれる。

たいめいけん茂出木シェフ
華MEN組

今年のオープニングアクトは華MEN組。メロディーが際立つアッパーチューン「ゲキアイ」を披露したほか、MCでは真摯な姿勢が伝わる挨拶とキラキラのイケメンパワーで場内の空気を和ませた。

華MEN組に続いては、MCの伊津野亮と2年ぶりの登壇となる守永真彩がステージへ。軽快なトークを交えつつ、松崎しげるを呼び込むと<黒フェス>について、「スタッフのおかげ! 出演者の皆さんのおかげ!」と感謝の言葉を述べながら開会宣言。ついに<黒フェス2026〜白黒歌合戦〜>本編の幕が切って落とされた。

開会式
パンサー尾形 with sis

1番手は、パンサーの尾形貴弘がsisとタッグを組んだ“パンサー尾形 with sis”。披露したのは「サンキューロック!!」だ。これはパンサー尾形のソロデビュー曲で、彼自身が作詞も手掛けた力作だという。持ちネタの“サンキュー!”をフィーチャーしたノリノリのナンバーにsisがコーラスとダンスで華を添えるなどコラボによる絶妙なパフォーマンスを展開した。

続いてはsisがそのままステージを受け継ぐ形でパフォーマンスへ。sisは太良理穂子、MAKOTO.、かのうみゆ、あさ陽あいから成る4人組で、現在韓国でも知名度を上げているとのこと。この日のメニューはデビュー曲の「愛のバッテリー」に加え、9月9日リリースの「DIVER」を披露。息の合ったハーモニーを聴かせるなど、しっかりとその魅力をアピールした。

sis
クレイジーウォウウォ!!

3番手のクレイジーウォウウォ!!は<黒フェス>初登場。夏の野外で聴きたい「Axel F」を皮切りに、ネットでバズった「トンツカタン」などアッパーなロックチューンを連発。MCでは杉村優希(Vo)が松崎に感謝の言葉を述べたところステージ袖から松崎本人が姿を見せた……が、杉村がそれに気づかず、ライブを進行するという微笑ましいハプニングも。ラストの「心臓マッスル」でも観客を引き込み、好感度の高いパフォーマンスを印象付けた。クレイジーウォウウォ!!は11月から2027年1月にかけて<1st全国ワンマンツアー「CRAZY WOWWOW!!」>を開催する。

SNSを駆使してフォロワーを増やし続けている宮川大聖がステージへ。最新アーティスト写真は黒髪だったが、この日は華やかな金髪姿だ。2人のダンサーを従え、DJがトラックを担当する令和らしい編成でパフォーマンスを展開。「イダテンドリーマー」や「ナイトステップ」などダンサブルなサウンドで場内を揺らした宮川はMCで、「黒フェス、ノリがヤバいと聞いたんですけど、とんでもないじゃないですか!」と興奮気味。観客からもらったパワーをそのままぶつけるようにラストの「略奪」を熱唱し、短い時間ながら躍動感のあるパフォーマンスをみせつけた。

宮川大聖
私立恵比寿中学

そして、エビ中こと私立恵比寿中学が初出しの衣装で登場。総勢8人の彼女達は、ももクロの妹分のような存在。それだけに1曲目の「epitude」から“エビ中ファミリー”(エビ中ファン)や“モノノフ”(ももクロファンの総称)が一体化して大声援が沸き起こった。2曲目の「えびチリ、はじめました」では、場内とのコール&レスポンスが圧巻で、全力のパフォーマンスをもって客席を挑発していく。後半も「仮契約のシンデレラ」や「愛のレンタル」でテンションを上げ、ラストの「シンガロン・シンガソン」ではフェス中盤とは思えぬクライマックスを描いてしまった。

ここで『紅白歌合戦』連続出場を更新中の演歌界の貴公子、山内惠介がステージへ。彼のファンは親子三代にわたるなど年齢層が幅広い。ライブ運び抜群でMCも軽妙な山内はこの日、昨年の『レコード大賞』出演時に着用した肩に羽根がついたド派手な和装で登場。「惠ちゃ~ん」の合いの手で知られる「恋する街角」で1曲目から観客の心を掴んだ。そして2曲目に地元・福岡の先輩・椎名林檎書き下ろし曲「闇にご用心」を披露するなど話題曲を連発。ラストとなった今年2月リリースの「この世は祭り」は壮大な楽曲に強いメッセージが込められたもの。山内の新境地ともいえそうな曲は、力のこもった歌声も圧巻のひと言で、その実力の高さをみせつけた。

山内惠介
歌心りえ

折返し地点となる7組目には、歌心りえが登場。泰葉のカバー「フライディ・チャイナタウン」や「しあわせのまわり道」などの名曲を次々に歌唱すると場内はその美声に酔いしれる。熱いノリとは一線を画した聴かせる時間はフェスの格別の清涼剤だ。ラストはオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』でも熱唱が話題となった、さだまさしの名曲「道化師のソネット」。彼女のオリジナル曲かと思うくらいの情感と巧みな表現力で観客を圧倒した。歌心りえは現在、ソロライブツアー中だ。

そろそろ後半戦に突入しようかという時間帯に登場したのが、T.N.T。手越祐也(Vo)をはじめ、kyohey(Dr)、Furutatsu (B)、Ryu.(G)という面々は、昨年に続いて2年連続の<黒フェス>参加となる。ライブツアーも精力的にこなしてバンドの結束を高めてきた彼らの1曲目は、いきなり拳が上がり、フロアがライブハウスのようなノリを描いた「Fast Lane」。その後も「数センチの、その先へ」や「I Don’t Care」、「SHINE」など、力強いロックチューンを連発。手越はMCで「去年、黒フェスでT.N.Tを見た人が“去年よりカッコよくなった”と思ってくれたら嬉しいです」と自信を見せた。MCに続いては『全国高校サッカー選手権大会』のテーマ曲「未来へ」。印象的なパワーバラードだ。再びアグレッシヴな「Mist.」でフィニッシュすると、あまりの熱演に場内から“T.N.Tコール”が起こるほどの盛り上がり。T.N.Tは来年2月4日に自身初の日本武道館公演<SUPERNOVA>を開催することが決定している。

T.N.T
DJ KOO

そして怒涛の終盤への橋渡し役としてDJ KOOが降臨し、会場は一気に熱いクラブ空間と化した。映画『KPOPガールズ!デーモンハンターズ』主題歌「Golden」、フィンガー5の「個人授業」など新旧織り交ぜたエモい選曲で観客は爆上がり。クライマックスにはTM NETWORKの「Git Wild」やTRFの「EZ DO DANCE」、H Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーブメント~」など、小室哲哉楽曲のオンパレードでバブル期を彷彿させた。

トリ前に登場したのは、ももいろクローバーZ。百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、高城れにの4人。<黒フェス>皆勤賞の彼女達はもはや、このイベントに欠かせない存在のひとつであり、モノノフにとっても<黒フェス>は恒例行事になっているに違いない。そして1曲目から両者が会場を盛り上げる。「ワニとシャンプー」で彼女達は自身のメンバーカラーが入ったデカ扇子を手にキュートなダンスを披露。客席にはそれぞれのメンバーカラーを手にしたモノノフ達が今日イチの大声援を送る。2曲目は<黒フェス>に欠かせない「黒い週末」だ。激しさのある鉄板曲にステージも客席も一気にヒートアップ。続く「『Z』の誓い」もパフォーマンスがハード。このあと、メンバー4人の自己紹介では年齢も公表。こうしたオープンで誠実な姿勢も彼女達が支持を集める要因のひとつだろう。ラストナンバーに「走れ!」を選んだ4人は、観客に手を振りながら「来年もよろしく!」と楽屋の松崎に声をかけてステージを降りた。

ももいろクローバーZ
夢グループ

大トリを前には登場したのは、異色の出演者。夢グループの石田重廣社長と歌手の保科有里だ。テレビの通販CMでおなじみのコンビだが、そのやりとりがそのままステージでも展開される。しかし、保科有里生が持ち歌「やすくして」を披露したシーンは絶品。生の美声に会場全体が酔いしれた。

そして<黒フェス>を締めくくる大トリは主催者の松崎しげる。開演前の囲み取材では「昨年9月6日は、実は体調がヤバかった」と語っていた松崎だが、もちろん今年はバッチリ。そんな松崎が1曲目に選んだのは、1992年リリースながら、今聴いても新鮮でクールなバラード「TAKE A FLIGHT」だ。そしてサプライズは2曲目に。尾崎紀世彦による昭和の大ヒットナンバー「また逢う日まで」が、“with AI 尾崎紀世彦”というスタイルで披露されるというのだ。「キヨちゃ~ん!」と松崎が呼びかけると、ステージ上のスクリーンにはAIによって甦った尾崎紀世彦の姿が。「久しぶりだね」と松崎と話しながら、画面上で松崎しげると尾崎紀世彦のデュエットが実現した。夢のようなコラボは、開演前の囲み取材で松崎が語った「今回はAIを駆使してやってみたい」という挑戦を具現化したものだ。その余韻を残しつつ、3曲目に披露した「スタートライン~新しい風」は、彼自身も「救われた」という名曲だ。松崎は各地で起こる災害に思いを馳せながら、諦めないことの大切さを歌い上げた。そして次の曲がラスト。曲はもちろん「愛のメモリー」だ。ラストのフェイクまで存分に魂を込めて歌い切って<黒フェス2026〜白黒歌合戦〜>の幕を閉じた。

松崎しげる

松崎はMCの中で「来年喜寿になります! 絶対やります!」と早くも開催宣言して、次回2027年開催に大いなる意欲を見せた。毎年9月6日に開催される<黒フェス>はまだまだ続く。お楽しみに。

 

■<黒フェス2026 〜白黒歌合戦〜>
9月6日(日) 東京・豊洲 PIT セットリスト
【華MEN組】
1.ゲキアイ
【パンサー尾形 with sis】
1.サンキューロック!!
【sis】
1.愛のバッテリー
2.DIVER
【クレイジーウォウウォ!!】
1.トンツカタンタン
2.⼼臓マッスル
3.step
【宮川⼤聖】
1.イダテンドリーマー
2.ナイトステップ
3.略奪
【私⽴恵⽐寿中学】
1.えびチリ、はじめました
2.仮契約のシンデレラ
3.愛のレンタル
4.シンガロン・シンガソン
【山内惠介】
1.恋する街角
2.闇にご⽤⼼
3.この世は祭り
【歌⼼りえ】
1.フライディ・チャイナタウン
2.しあわせのまわり道
3.道化師のソネット
【T.N.T】
1.Fast Lane
2.数センチの、その先へ
3.I Don’t Care
4.SHINE
5.未来へ
6.Mist.
【DJ KOO】
〜DJパフォーマンス〜
【ももいろクローバーZ】
1.ワニとシャンプー
2.⿊い週末
3.『Z』の誓い
4.ムネモシュネ
5.⾛れ!
【夢グループ】
1.やすくして♡
【松崎しげる】
1.TAKE A FLIGHT
2.また逢う日まで(with AI尾崎紀世彦)
3.スタートライン~新しい風
4.愛のメモリ―

主催・企画・制作:黒フェス実行委員会
協賛:横尾材木店・ニッスイ
(問)DISK GARAGE:https://info.diskgarage.com/