【ライヴレポート】-真天地開闢集団-ジグザグ、<大晦日の大禊!>に鮮やかなエンタメと至上のサウンド「来年は10周年になります」

2026.01.10 18:00

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-真天地開闢集団-ジグザグが12月31日、東京ガーデンシアターにて2025年を締め括る単独禊(単独公演)<ジグザグ 大晦日の大禊!>を開催した。2024年12月24日に横浜アリーナ公演を大成功に収めた後、2025年に入ってからの彼らは7月から10月にかけて<47都道府県 ゆっくり行脚禊 ~第一弾~>と銘打ったホールツアーを実施。横浜アリーナ公演から約半年のブランクがあったわけだが、同ツアーは全公演が大盛況となり、-真天地開闢集団-ジグザグが巻き起こす熱狂は期間が空いても冷めることはなく、現在の彼らが待ち望まれる存在になっていることが伝わってきた。

それを証明するように<ジグザグ 大晦日の大禊!>は、文字通り大晦日という開催日程にもかかわらず、チケットは瞬く間にソールドアウト。禊にふさわしく幅広い年代のリスナーが会場に集まったことも含めて、<ジグザグ 大晦日の大禊!>は彼らが名実共にトップクラスのバンドのひとつになったことを実感させる中での公演となった。

開演前の東京ガーデンシアターの場内には除夜の鐘が鳴り続け、一音ごとにステージ左右に設置された巨大LEDの数字がカウントアップされていく。禊ではお馴染みのステージ中央にそびえ立つ巨大な鳥居や朱色の欄干などのステージセットも含めて、“大晦日の大禊!”らしい演出が秀逸だ。

除夜の鐘が響き、カウントが“104”になった後に場内暗転、祭囃子を思わせるSEが流れて、大きな団扇を持った龍矢 -ryuya- (B)と影丸 -kagemaru- (Dr)がステージに姿を現した。場内が騒然となる中「愚かなる者どもよ!」という声が響き、台座に腰を下ろした命 -mikoto- (Vo/G)が神輿のように担がれながら登場。客席から大歓声と熱い拍手が湧き起こり、「2025年、最後の最後までぶち上がってもらいますよ、皆さん!」という命の声と共に、禊は「あっぱれ珍道中」から始まった。

命 -mikoto- (Vo/G)

派手な幕開けとオープニングSEからそのまま引き継がれたアッパーなサウンドにオーディエンスのボルテージは高まり、場内はお祭り騒ぎの盛り上がり。そして「あっぱれ珍道中」の勢いを保ったまま「JAPPARAPAN ~Japanese Party~」や「いいこいいこして」といったダンサブルなナンバーを続けてプレイ。力強さと色気を併せ持った命の歌声や躍動するサウンド、メンバー全員が織り成すフィジカルなステージング、オーディエンスが手にしたハンドライト(命の感情(司令)に合わせて色が一括制御される)が放つ9色の輝きなどが折り重なって、東京ガーデンシアターが非日常空間へと変貌した。3曲を聴かせた後はMCへ。

「<大晦日の大禊!>へ、ようこそ。こんな大切な日に、皆さん本当にありがとうね。たくさん人おるよ。いつ見てもすごい景色でございます。2024年末に横浜アリーナをやったけれども一回だけで。映像とか観ても、“これ本当に俺らなのかな、あれは幻やったんかな”みたいな。でも、どうやら現実らしい。今日もすごいです。これも皆さんのおかげ。ありがとうございます!」──命

「皆さん、盛り上がってますかー! 大晦日に来てくれて、ありがとう!」──影丸

「楽しく音楽をやらせていただけて、それをこんなにたくさんの人と分かち合えるなんて、僕らは本当に幸せです。今日1日、ぜひ楽しんでいってください」──龍矢

「我々の禊は、“席が後ろのほうだから楽しくない、みたいなことにならないように”をポリシーとしているので。前のほうは当然ぶち上っていただきますけど、5階席の後ろのほうまで見えているから。もう全部同じように、ボカーン!といってもらいますから。よろしいか! 2025年の最後の日、最後の禊! なにも思い残すことないように、なにもかもすべて出しきって帰ってもらいます!」──命

龍矢 -ryuya- (B)

メンバー全員によるMCを経て、4曲目にエモーショナルに疾走する「Drip」やスタイリッシュなヴァースと心に響くサビを配した「Guru」、洋楽っぽさを纏った「Cry Out -victims-」などが届けられた。オープニングの明るい雰囲気とは異なるシリアスなジグザグも魅力的だ。そして、これら3曲で内側に溜め込んだエネルギーを一気に炸裂させるように「燦然世界」へ。オーディエンスが感情の高まりを露わにした熱いリアクションを見せるなど、彼らの場内をひとつにまとめる圧倒的な力量を感じずにいられなかった。

その後は、“顔が無理”という歌詞に合わせて現実離れした誇張メイクを施したメンバーの姿をフィーチュアした映像で客席を大きな笑いに包んだ「顔が無理」、その流れを受けて“やっぱり誰しも笑顔がいちばんだ”というメッセージをさりげなく添えるように、サビでは場内が同じ振付で華やかに盛り上がる「スマイル★かわいいねん」にてメンバー全員が楽器を持たずにダンスを披露し、メンバーの気持ちを引き上げる力に導かれて客席から大合唱が起こった「P0WER-悪霊退散-」などが届けられた。

ここまで観ていて気づいたことがひとつある。以前の禊は、全体の流れよりも楽曲1曲1曲を重視することで、“あの曲の次にこの曲を演奏するんだ!”など意表を突く展開を見せることが多かった。小気味良く世界が切り替わっていく流れを心地よいと感じさせるのは、楽曲完成度の高さや秀でた演奏力によるものゆえ、決して散漫にならなかった。つまり、誰しもができることではなくて、-真天地開闢集団-ジグザグならではの強みだった。

しかし、今回の禊はそれぞれの演奏ブロックで打ち出すカラーを明確にして、より禊全体の流れを重視した構成になっていたように思う。以前のスタイルも今回のスタイルもそれぞれの良さがあるが、オーディエンスを巻き込むパワーやライヴ全体の説得力という意味では、今回の手法は有効だ。双方使い分けられるという大きな武器を持ち、また新たなアプローチへの挑戦へと果敢に挑む彼らの姿勢。10周年を迎えた彼らの今後に期待せずにはいられない。

ライヴ中盤となる11曲目は爽やかな「最高だZ」や、柔らかな翳りを満たしたスローチューンの「昴」などでさらに世界観を深めた後、命が一旦ステージを去って、影丸と龍矢によるMCへ。

影丸 -kagemaru- (Dr)

「あらためて大晦日にご来場いただき、ありがとうございます。家族とのご予定、恋人や大切な人とのご予定を無視して来た、あるいは一緒に来てくれた人たちかな? ジグザグと一緒に時間を過ごしてくれてありがとう!」──影丸

「2025年は本当にいい1年でした。<47都道府県 ゆっくり行脚禊 ~第一弾~>が始まり、フェス出演もして、そして大晦日ですよ。この禊が本当に楽し過ぎて、僕は今回、衣装に尻尾が付いているんですけど、尻尾がひとつちぎれてしまいました(笑)」──龍矢

「すごくジグザグを大切に思えた1年でした。“来年は10周年”という気持ちが常にメンバー全員の中にあって。そういう中で「P0WER-悪霊退散-」がアニメ『地獄先生ぬ~べ~』のタイアップ曲に決まったことも嬉しかったし、<ゆっくり行脚禊>も、すごく空気や景色がよい地方でも“僕たちのことを知ってくれている人が、こんなにいるんだ”と思って感激しました。そして今日のこの光景はもう夢のようです」──影丸

2025年の印象を振り返ったふたりの言葉に客席から温かな拍手や歓声が起こる中、命が巨大な鐘櫓(かねやぐら)と共にステージに姿を現した。前述したように、開演前の“104発”で止まっていた108の除夜の鐘のうち、残り4つをサポート含む4人のメンバーが一発ずつ鳴らし、続けて新年を迎えるカウントダウンも行われたという大晦日ならではの演出……いや、同禊はカウントダウンライヴではなく18時30分開演の通常公演。実際は19時50分頃だったというオチも。-真天地開闢集団-ジグザグならではのユニークな演出で場内を大いに沸かせた後の後半戦はステージも客席もヒートアップ。

「新年あけましておめでとうございます! 2025年は嫌なこととか、苦しいこととか、辛いこととかあったと思います。2026年は復讐しようぜ!」という命のアジテーションと共にスリリングな「復讐は正義」へ。再びオーディエンスの心に火を点けた「復讐は正義」に続いて、アッパーかつキャッチーな「WAN WAN WONDERLAND」と「きちゅねのよめいり」を続けてプレイ。-真天地開闢集団-ジグザグらしい明るさと心を開放する力は絶大で、場内は華々しい盛り上がりを見せた。

「来年は10周年になります〜。10年を振り返ると、思っていた以上のものになっているので、本当に信じられない。だって一時はどうなるかと思っていたから。7年くらい前かな、ずっと一緒にやっていたメンバーが辞めて。お客さんが500~600人から100人くらいに減って。もう諦めモードですよ。メンバーに言うたよな、俺。「ごめんなさい。これはもう売れません。ここからまたスタートはもう無理でしょう」ってな。だから「もうやりたいように好きなことをやって、自分たちがいいと思えることだけをやり続けよう」という話もしたよね。そうしたら、その2年後くらいに武道館ワンマン…もうビックリよ! その一回で終わりだと思ったけど、その後もこうやってお客さんがたくさん集まってくれる…なんてこった! 2025年最後の日に、皆さんと集まれて本当に嬉しいです。来年もその先もずっとよろしくお願いします。ありがとう!」──命

命が10年を振り返ったMCに続いて禊は終盤に入り、ドラマチックな「Promise」や「Aria」、前向きな雰囲気の「Nighty night!」などが相次いで演奏された。心を揺さぶるサウンドやメンバー全員が織り成す躍動感に溢れたパフォーマンスにオーディエンスは華やかなリアクションで応え、何度も大合唱を湧き起こす。そんな盛り上がりを見せ、「Nighty night!」で終演……かと思いきや、再びオープニングで披露された「あっぱれ珍道中」が演奏された。これには会場が熱狂的な空気に包まれてぶち上がり、そこに色鮮やかな紙吹雪が降り注ぐという鮮やかな情景を描いて<ジグザグ 大晦日の大禊!>は幕を降ろした。

膨大な紙吹雪や、この夜に二度も発射された金銀テープ、華やかなレーザー照明、前述したような大道具など、エンターテイメント性溢れる演出は彼らならではのもの。そのラストは、いつものように神秘的なSEが流れ、命の「愚かな者に救いの手を!」という決め台詞とともに暗転。そして巨大LEDに、10周年のアニバーサリーイヤーの幕開けを告げる新たなニュースが続々発表された。

新譜やベストアルバムのリリース、<47都道府県 ゆっくり行脚禊 ~第二弾~>の実施、10周年記念禊の開催などなど、2026年の予定がアナウンスされたこともあり、誰もが胸を高まらせて会場を後にした<大晦日の大禊!>。2025年の締め括りであり、10周年の始まりを告げる禊を大成功で終わらせた-真天地開闢集団-ジグザグは、10周年を迎えてさらなる輝きを放つことを確信させた。

取材・文◎村上孝之
撮影◎Reishi Eguma (YourAgentTOKYO)/Megumi Iritani

 

■単独禊<ジグザグ 大晦日の大禊!>2025年12月31日(水)@東京ガーデンシアター SETLIST
01.あっぱれ珍道中
02.JAPPARAPAN ~Japanese Party~
03.いいこいいこして
04.Drip
05.Guru
06.Cry Out -victims-
07.燦然世界
08.顔が無理
09.スマイル★かわいいねん
10.P0WER-悪霊退散-
11.最高だZ
12.昴
〜除夜の鐘・カウントダウン〜
13.復讐は正義
14.WAN WAN WONDERLAND
15.きちゅねのよめいり
16.Promise
17.Aria
18.Nighty night!
19.あっぱれ珍道中

 

■ライブ配信<単独禊「ジグザグ 大晦日の大禊!」>
独占配信:U-NEXT
配信日程:2026年1月 ※予定
詳細:https://zigzag.asia/news/20251225.html

 

■47都道府県ツアー 続偏<47都道府県 ゆっくり行脚禊 〜第二弾〜>
6月03日 埼玉・川口総合文化センター・リリア メインホール
6月07日 栃木・栃木県総合文化センター メインホール
6月10日 熊本・熊本城ホール メインホール
6月12日 鹿児島・指宿市民会館
6月19日 岐阜・長良川国際会議場 メインホール
6月21日 奈良・なら100 年会館 大ホール
6月26日 大阪・フェスティバルホール
6月28日 高知・高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
7月01日 山形・山形市民会館 大ホール
7月03日 青森・リンクモア平安閣市民ホール
7月10日 兵庫・アクリエひめじ (姫路市文化コンベンションセンター) 大ホール
7月12日 静岡・アクトシティ浜松 大ホール
7月14日 滋賀・ひこね市文化プラザ グランドホール
7月18日 富山・高周波文化ホール 大ホール
7月20日 新潟・長岡市立劇場 大ホール
7月24日 佐賀・鳥栖市民文化会館 大ホール
7月26日 宮崎・都城市総合文化ホール 中ホール
8月02日 徳島・藍住町総合文化ホール 大ホール
8月08日 北海道・函館市民会館 大ホール
8月11日 群馬・高崎芸術劇場 大劇場
8月14日 広島・広島上野学園ホール
8月16日 鳥取・米子市公会堂
8月21日 宮城・仙台サンプラザホール
8月23日 秋田・あきた芸術劇場ミルハス 中ホール
8月28日 東京・J:COM ホール八王子
9月01日 神奈川・カルッツかわさき ホール
9月04日 香川・サンポート高松 大ホール
9月06日 山口・KDDI 維新ホール
9月08日 愛知・Niterra 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
9月11日 石川・本多の森北電ホール
9月19日 山梨・YCC 県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)大ホール
9月23日 長崎・ベネックス長崎ブリックホール 大ホール
9月26日 沖縄・沖縄コンベンションセンター劇場棟
詳細:https://zigzag.asia/yukkuriangya/

 

関連リンク
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