【インタビュー】ACIDMAN、日本武道館ワンマン直前に語る「みんなの想いがひとつになる。そんな経験って日常生活ではほとんどない」

■なぜ僕たちは生きているのか
■それが永遠のテーマ。そこに挑んでいる
──このツアー中に制作が進んでいたというアルバム『光学』が、日本武道館公演から数日後の10月29日にリリースされます。制作の感触はどうですか?
大木:順調でした。4年ぶりのアルバムになるので、めちゃくちゃ熱量がこもっていて、僕のなかでいろんなものが爆発している感じです。早く出したくてたまらないし。昨日録った曲もなかなか良く出来ました。
──アルバムとしては4年ぶりとなりますし、この間には「輝けるもの」など大型タイアップ作品も幾つかありましたが、アルバムとして新たな視点などはありますか?
大木:そもそも僕のなかで、新しいものをやろうっていう気があまりないんです。今まで伝えてきたものを改めてもう一回伝えるということは、これからもずっと続けていくと思うんですね。歌詞のテーマはずっと変わらないし、メロディの感じも変わることはない。同じものを同じように、より強く届けるとか、そういうふうになっていると思うんです。流行りの音楽とかあまりわからないし、流行りの音楽をやる理由から一番遠いバンドだと思いますしね、 ACIDMANは。バンド、アーティストである以上、流行りのものをやったら終わり。自分のなかでの精神性や哲学、それをどこまで削ぎ落として、どこまでちゃんと伝えられるか、それをやっていくということが大きいです。
──それほど普遍的であり、またストイックに深めていくテーマであるという。
大木:それはずっと変わらないです。人はなぜ生まれ、なぜ死ぬのか。人はなぜ争い合うのか。宇宙はどこまで広いのか。宇宙はどうやって始まったのか。なぜ僕たちは生きているのか、というのが永遠のテーマなので。これは飽きることもないし、たぶん何千年後も、人間じゃない生命体も悩み続ける究極の問いだと思うので。そこに挑んでいる。

──年齢や経験値を重ねることで鮮明に見えてくること、より追求したくなるものも、またそこに行き着くんですかね?
大木:年齢を重ねて、追求を重ねるほど、子どもの頃に思っていたことのほうが正しいことが明確になってきてます。大人になって知識を得て、なんとなくうまくやっていけそうな気がするんだけど、絶対に子どものときのほうが上手くいくんです。子供のように生きていたら戦争も起きないはず。どこかで誰かが大人になっちゃうから、戦争が起きちゃうと思っていて。
──哲学ですね。
大木:僕も反戦への思いは強いけど、もし巻き込まれたら、抗うことはできないくらい、個が集団になったときの怖さが……それを味わったことはないけど、理解はできる。子ども同士であれば絶対にそんなことにはならないし、小さなケンカが起きてもそれが大きな塊となって殺し合いになってしまうような残酷さはないですよね。よく“子どもは残酷”だと言うけど、絶対違う。ちゃんと言い合えているんですよ、子どもは。言わないことで、膿んでいく。その膿や目に見えない負のエネルギーの塊が、これまでとんでもない結果を起こしてきたので。今のは戦争においての話ですけど、宇宙の話とか、ファンタジーの話とか、子どもの頃に思い描いてきたもののほうが正しかった、ということがわかってくる感覚があるんです。
──音楽家やアーティストでなくてもいいんですが、考え方や物事を追求していくことや、それを表現していくうえで、大木さんがシンパシーを感じる人はいますか?
大木:たくさんいます。でもロックバンドやロックアーティストへの憧れというよりも、科学者とかのほうに憧れるかもしれないですね。昔、アインシュタインが着てた革ジャンをリーバイスが復刻したんですけど、それをオークションで落札したり…(笑)。ニュートンの書物を読んだりとか、そういうほうがワクワクしますね。そういう人たちは必ず世界を変えてきていて。ただ科学には、ときに原子爆弾を生んでしまうような危ない側面もあるので、上手に付き合わなきゃいけないですけど。でも、そういう憧れはすごくあります。世界を変えてきた人の思想とか。宇宙が好きな人の思想が好きなのは、みんな世界を俯瞰してるので、答えが哲学的で早いんですよね。そういう人の本を読むのも好きです。
──大木さんは、それを音楽として、エンターテインメントとして、多くの人に伝えることができれば、という思いですかね。
大木:それが究極の目標ではないですけど。僕が表現する以上、音楽を使う以上、プラスアルファ何かをお届けしたいです。

──それでは最後に、日本武道館に来てくださるファンや、タイアップ作品で初めてACIDMANに触れて、ライブにも足を運んでみようかなという方へメッセージをお願いします。
大木:日本武道館は僕らにとっても、スピリチュアル的に波長の合う場所だと思っているので、まずその空気感を感じに来てほしい。でも、どこでやろうと僕が作っている音楽は、ただのエンターテインメントじゃないと自負していて。だから、そこに来た人たちの人生が少しでもポジティヴになるようにと思っていますね。僕は毎日考えてますけど、普通は、生きることと死ぬことと、宇宙のことを考える日々ってあまりないと思うんです。その一部をお伝えできれば、その方の人生が少し豊かになると思うんです、“ああ、そういうことか”と。
──なるほど。
大木:きっと何千年後、何万年後、人間はいなくなると思います。新たな知的生命体が存在して、彼らの教科書には、僕たちがいたことは、たぶん1行くらいで書かれると思う。深掘り研究した人が書物を書くようなことがあるかもしれないけど、教科書にはたった1行で書かれるだけ。僕たちが日々右往左往して、戦争をして、泣き狂った夜も笑い合った夜もあって、それがたった1行で終わるんです。こんなに右往左往して生きても、宇宙の歴史のなかではたった1行だってことに気づけば、ある種、諦められるというか、大きな視点でみられるというか。
──ポジティヴに日々を生きることができると。
大木:今が大事なんだなって思えるはず。残すこととか、残ることとか、何かを刻むこととか、そんなことはどうでもいいんです。今この瞬間に僕たちがどう生きるか、どう考えるか。それぞれがそれぞれの神を持って自分がこの世界を生きていることがわかれば、全員が主役だっていうことに気づけば、戦争は終わるし、平和になると思うんです。 ACIDMANのライブでは、ただのエンターテインメントよりも一歩違ったものを得られるという自信があるので。ぜひ、そういうところを味わいに来てほしいと思います。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎TOYO

■<ACIDMAN LIVE TOUR “This is ACIDMAN 2025”>ファイナル
10月26日(日) 東京・日本武道館
open16:30 / start17:30
▼チケット
A席:8,500円
学割(スタンド席):5,000円 ※高校生以下対象
詳細:http://acidman.jp/special/thisisacidmantour2025/
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999

■13thアルバム『光学』
2025年10月29日(水)発売
予約リンク:https://acidman.lnk.to/kougakuWE
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
TYCT-69356 / ¥7,040(税込)
※デジパック仕様
※初回プレス分のみ:封入特典(①「第2回壇上交流会」参加券 / ②後日発表)
【通常盤(CD only)】
TYCT-60252 / 税込¥3,520
※紙ジャケット仕様
※初回プレス分のみ:封入特典(①「第2回壇上交流会」参加券 / ②後日発表)
▼CD収録内容 ※初回限定盤 通常盤 同内容
01 光学 (introduction)
02 アストロサイト
03 go away
04 輝けるもの
05 sonet
06 白と黒
07 feel every love ※9/12先行配信
08 1/f (interlude)
09 青い風
10 龍
11 蛍光
12 光の夜
13 あらゆるもの
▼Blu-ray収録内容
『scene of 光学』
・「輝けるもの」Music Video
・「白と黒」Music Video
・「sonet」Music Video
・Documentary2023-2025

■トリビュートアルバム『ACIDMAN Tribute Works』
2025年10月29日(水)発売
予約リンク:https://acidman.lnk.to/tribute_worksWE
【CD only】TYCT-60253 / 税込¥3,520
※初回プレス分のみ:封入特典(①「第2回壇上交流会」参加券 ②後日発表)
▼CD収録内容 ※全13曲収録
01 ELLEGARDEN 「アイソトープ」
02 ストレイテナー 「world symphony」
03 東京スカパラダイスオーケストラ 「to live feat LEO (ALI)」
04 the band apart 「夜のために」
05 じん 「Rebirth」
06 jon-YAKITORY 「輝けるもの (Remix)」
07 downy 「風、冴ゆる」
08 10-FEET 「赤橙」
09 SOIL&“PIMP”SESSIONS 「at」
10 yama 「季節の灯」
11 THE ORAL CIGARETTES 「migration10⁶⁴」
12 BRAHMAN 「SILENCE」
13 Dragon Ash 「ある証明」


■『feel every love』歌唱動画投稿キャンペーン
▼応募方法
(1). ニューアルバム「光学」より、「feel every love」のラスサビ(02:45頃〜 60秒以内)を歌唱した動画を撮影。
※撮影いただく動画は60秒以内に収まるようご用意ください。
※歌唱の際にインスト音源をご使用いただく場合は、各音楽配信サービスにて配信中のインスト音源をご確認ください
https://acidman.lnk.to/feeleverylove_cpWE
(2). ハッシュタグ「#ACIDMANとステージ共演」をつけて、対象となるSNSへ自身のアカウントで動画を投稿。
・対象SNS:X, Instagramリール, TikTok, YouTube Shorts
※Instagram, TikTok, YouTube Shortsにご投稿いただく際は、「feel every love (サビver.)」または「feel every love」(02:45頃〜60秒以内)の公式音源の紐付けをお願いいたします。
(3). 応募規約を必ずご確認ご了承いただいた上で、必要事項をフォームに入力し送信。
▼募集期間
2025年11月9日(日)23:59 まで
▼審査の流れ及びスケジュール
SNSでの動画投稿による1次審査と、対面またはオンライン対面による最終審査の2段階で選考を実施いたします。
〜11月9日(日):1次審査応募期間(動画投稿)
11月中旬:1次審査結果のご連絡
11月22日(土):最終審査(対面@都内某所 or zoom 審査)
12月上旬:最終審査結果のご連絡
12月07日(日):「ACIDMAN 13th ALBUM「光学」全曲初披露ライブ」 リハーサル&本番(大阪・Zepp Osaka Bayside公演)
12月20日(土):「ACIDMAN 13th ALBUM「光学」全曲初披露ライブ」 リハーサル&本番(東京・Zepp Haneda公演)
※審査過程、ライブリハーサル、ライブ当日の各会場までの交通費や宿泊費等は全て自己負担となります。あらかじめご了承ください。
詳細:https://www.universal-music.co.jp/acidman/news/2025-10-22/
■<ACIDMAN 13th ALBUM『光学』&『ACIDMAN Tribute Works』同時発売記念イベント・宴>
開催日程:2025年10月31日(金)
open18:30 / start19:00
会場:都内某所(会場はご当選者の方のみご案内いたします)
内容:トークイベント
出演:大木伸夫(ACIDMAN)、ホリエアツシ(ストレイテナー)、荒井岳史(the band apart)
※料理・フリードリンクのご提供あり
詳細:https://www.universal-music.co.jp/acidman/news/2025-08-22/
■13thアルバム『光学』リリース記念トークイベント
日時:2025年11月7日(金)
open19:00 / start19:30
場所:タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
※集合場所:1F階段前
出演:ACIDMAN
内容:トークイベント
対象商品:『光学』
詳細:https://www.universal-music.co.jp/acidman/news/2025-10-06/
■<ACIDMAN 13th ALBUM『光学』全曲初披露ライブ&第2回壇上交流会>
12月07日(日) 大阪・Zepp Osaka Bayside
12月20日(土) 東京・Zepp Haneda
open16:00 / start17:00 / ライブ終了 18:30
壇上交流会スタート 19:00 ※予定
▼チケット
1Fスタンディング / 2F指定席 ¥6,500(税込)
学割(1Fスタンディング / 2F指定席) ¥4,500(税込)
関連リンク
◆<This is ACIDMAN 2025> 特設サイト
◆ACIDMAN アルバム特設ページ
◆ACIDMAN アルバム特設ページ(レーベル)
◆ACIDMAN オフィシャルサイト
◆ACIDMAN MOBILE
◆ACIDMAN オフィシャルTwitter
◆ACIDMAN オフィシャルInstagram
◆ACIDMAN オフィシャルTikTok
◆ACIDMAN オフィシャルYouTubeチャンネル
◆<SAI2022 PHOTO EXHIBITON -online-> 特設サイト







