【ライブレポート】ICEx、<BOKUNCHI>ツアー閉幕。ファイナル公演では冠番組開始や3周年公演発表も

ICExが、9月23日に東京・LINE CUBE SHIBUYAで全国ツアー<ICEx Third Concert Tour 2025 “BOKUNCHI”>の最終公演を開催し、ファイナルとなる2部公演はCSテレ朝チャンネルでの独占生中継も行われた。
本公演は、メンバーの出身地を巡るグループ最大規模の全国ツアーであり、8月27日の愛知公演を皮切りに、大阪、宮城の3カ所で計7公演を行われた。最終地となる東京公演は9月22日、23日の2日間にわたり3公演を開催。なお、本公演では23日の模様をお届けする。
開演時間になると場内が暗転し、スクリーンにシェアハウスで仲良く暮らすメンバーがそれぞれのベッドに入って就寝する姿が映し出された。やがて、目覚まし時計の音が鳴り響くと、ステージに置かれたベッドからパジャマやルームウェア姿のメンバーが慌てて飛び起き、心地よい朝を引き連れる「Sunny Road」でライブは幕を開けた。志賀と阿久根が<始まりの合図がしたら/新しい世界へ飛び出そう>というオープニングにぴったりのフレーズを響かせた「CANDY」では、歯ブラシやコップ、ドライヤーを駆使して朝の準備を行い、先輩であるSUPER★DRAGONのジャン海渡が手がけた刺激的なビートのR&B「Miracles」の間奏で私服風のカジュアルな衣装に魔法のように着替え観客を驚かせた。


次のブロックでは、映像内のシェアハウスで食事のメニューを決めるために使っていた黒板がステージに登場。メンバーは「Maniacs」でレシピを挟んだバインダーを使いながらパフォーマンスし、買い出しのためにシェアハウスの玄関から出発。<西へ東へ探しに行こう>と歌う「理想郷」では、強い風が吹く映像とシンクロしたようなダイナミックに躍動するダンスを見せると、観客がコールを上げ、ペンライトを持ったまま一緒に踊った「シブヤ 午後6時」では買い物に出た渋谷で逸れてしまう場面が描かれた後、連絡を取り合ったメンバーが「いつもの映画館で集合ね」と約束した。
ここで、場面はカフェへと転換。エプロンをつけた店員役の志賀、阿久根、竹野の3人が「恋ソーダ」で胸キュンのラブソングを甘酸っぱくも爽やかに届けると、曲間ではカフェに訪れたお客さん役の八神が「コーヒーをお願いします」とオーダー。先にカフェを後にした中村、筒井、山本の3人が雨が降ってきた街に出て傘を使ったダンスを繰り広げると、<さめたコーヒーを飲み干して/雨上がりの街に出た>という歌い出しのR&Bバラード「listen to your heart」では千田と八神が向き合ってエモーショナルで力強い歌声を放つなど、メンバー個々の魅力が思う存分発揮されたブロックとなっていた。


そして、スクリーン上の時計が逆回転をはじめ、時間が巻き戻されていく。ドラマ『六月のタイムマシン』のオープニング主題歌「青と白」では、主演を務めた志賀と出演した八神ががっしりと手を握って、情熱と切なさが溢れたパフォーマンスを提示すると、開演ブザーとともにメンバーは映画館で再会。<オスカーだって攫うよ>と冗談めかして歌う「Hollywood」ではスクリーンにモノクロの映画の1シーンが流され、山本に対して竹野が壁ドンして顎クイするシーンでは悲鳴にも似た歓声が上がった。
買い物袋を持ったメンバーがシェアハウスに戻ってくる映像を経て、散らかった部屋を見かねた山本の「しょうがない、掃除するか」の言葉を合図にメンバー全員での掃除がスタート。「Play The Music」でホウキやハタキを使いながらステージを立体的に動き回ると、山本が不思議なボタンを押してしまい、警報機が鳴り響く事態が発生。真っ赤なサーチライトが照らされ、スモークが上がった「ビリミ」では場内がサスペンスかつスリリングなムードで満たされたが、筒井が「サイレントッシー」とボタンを押して回復。掃除が終わった後の他己紹介ソング「We are ICEx!」では三角帽やシャンパングラスなど、メンバー一人ずつがパーティーの飾りつけグッズを掲げていき、志賀の「今日のために作ってきた新曲です。COOLer(ファンの呼称)のみんなをおもてなしだー」という言葉に導かれた「Welcome to BOKUNCHI」をもって、パーティーの準備が完了したことが告げられた。


「久しぶりに帰った実家で何をしてた?」「秋といえば何?」といったテーマで等身大の和やかなトークを繰り広げたMCのあと、タキシードに着替えたメンバーが再登壇し、いよいよパーティーが開始。「Itʼs party time!」でレッドカーペットの前でスマートにダンスしながら背中越しに指ハートを送り、「ナイトフライト」や「COUNT DOWN」でクールに官能的に魅せると、「ALPHA」では挑発的で不敵な笑みを浮かべ、ゴシックホラーの世界観を表現。ハードなテクノやヒップホップ、バイバーウェーブなど多彩なジャンルを横断する最新シングル「インストール」を含め、カッコいいや可愛いだけでは括れない、複層的な魅力をダイレクトに見せつけると、「CARNIVAL」では場内が明るくなる中でメンバーはステージを降り、1階だけでなく、2階、3階も周回。竹野による煽りに応えたCOOLerの声も一段と大きくなり、「BOOM BOOM BOOM」ではメンバー一人一人によるコール&レスポンスも実現し、会場全体に心地よい一体感が生まれた。
メンバーがシェアハウスへと帰る映像に続き、エンドロールが流れた。ここで本編は終了かと思いきや、ステージ上に2台のベッドが登場。1部では山本と筒井、2部ではなぜか実体験の怪談を語った志賀と山本、阿久根という3人でパジャマトークを繰り広げ、「おやすみなさい」という言葉とともにベッドランプを消し、楽曲とリンクしながらもしっかりとストーリー仕立てになっていた音楽劇のようなライブを締めくくった。



アンコールは、ライブTシャツで登場し、本ツアーで歌詞に合わせて推しのメンバーカラーのペンライトを掲げるフリが定着した「Jelly Beans」から始めた。<隣に君がいるだけで強くなれる>とファンに手渡すように歌うと、MCでは「3大ニュース」を発表。「初の冠番組開始」「草川拓弥が初主演するドラマ『地獄は善意で出来ている』の主題歌」に続き、「2026年3月22日にパシフィコ横浜でのワンマンライブの開催」を告げると、場内からは歓喜の声と大きな拍手が上がった。2部最後のMCでは、この日の1部で腰を痛めてしまい、2部公演には一部しか参加できなかった八神が「8人でステージに立てなくて申し訳ないです」と悔し涙を流したが、「今日、メンバーのみんなが支えてくれた分、自分がどんな状態になってもメンバーの力になりたい。次は出ます! 次は踊って歌います!!」と力強く宣言。最年少の成長に涙ぐんでいた最年長の中村が「8人全員でパシフィコ横浜のステージに立って、最高のパフォーマンスを見せます」と約束。最後に八神が「俺たち8人とCOOLerのみんなにとって大事な曲です」と語り、メンバーとファンの絆の深さを綴った「Destiny」を歌唱。<君がいるから何度でも立ち上がれるよ>というフレーズをファンと共有。ステージとフロアに距離を縮め、志賀の「メンバーとCOOLerが1つになっていく瞬間が宝物だなと感じました」という言葉ともに、会場全体がポジティヴなムードに包まれる中でライブはエンディングを迎えた。

文◎永堀アツオ
写真◎小坂茂雄
◾️<ICEx 3rd Anniversary Concert “ICEx School”>
神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2026年3月22日(日)開場16:30/開演17:30
詳細:https://icex.jp/contents/983352
◾️カンテレ×FODドラマ『地獄は善意で出来ている』
2025年10月16日(木)スタート
カンテレ:毎週木曜深夜 0時15分~0時45分
フジテレビ:毎週木曜深夜 0時45分~1時15分
◆配信
カンテレ1話放送直後からFODにて1週間の先行配信
◆出演
草川拓弥 ほか
詳細:https://www.ktv.jp/jigodeki/
◾️レギュラー番組 BSフジ『愛されICExの作り方』
スターダスト期待の8人が“愛”に挑む! ICEx、初の冠番組で素顔と成長を大公開!
毎週月曜 24:00〜24:30放送
放送:2025年10月20日(月)スタート予定
詳細:https://icex.jp/contents/983387







