【レポート】<イナズマロック フェス>17年の歴史に幕。西川貴教「また会おうぜ」来年は新名称に

2日目となる21日は、草津市の橋川市長による開会宣言で幕開け。トップバッターは、滋賀県で初めてパフォーマンスするというIS:SUE。RIN、NANO、YUUKIの3人が元気よく飛び出し、「SHINING」「CONNECT」「THE FLASH GIRL (Rock ver)」を続けてプレイ。「めちゃ暑いね。水飲んでますか? この後も水も太陽もしっかりあびて、頑張っていきましょう!」「今回の衣装のコンセプトは海賊。でもここは海じゃなくて琵琶湖だから湖賊!?」など、ユーモラスに話して客席との距離を縮める。そしてグループの自己紹介を兼ねた「自己紹介rap」、続けて「No Game Over」「コエremix inter」を、ダンスブレイクやタオルまわしを交えて披露した。彼女たちのキュートな魅力も垣間見えた「Tiny Step」、そして最後は「Breaking Thru the Line」で、しっかりとパフォーマンスを届けた。

続いては、こちらもイナズマ初登場の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。大きな歓声に迎えられてステージに登場すると、元気いっぱいのナンバー「虹色Passions!」でスタート、客席のコールもバッチリ!よく通る歌声を響かせて、「未来ハーモニー」へと続く。それぞれの自己紹介に続いて、「私たちは「ラブライブ!」シリーズの作品の1つで、いつもは12人と1人、という形で活動させていただいております」とグループの説明も加え、「滋賀でライブをさせていただくのも、イナズマロック フェスも初めて。こんなに暑いんですね。でも琵琶湖の近くだから風も気持ちいい!」と話した。客席のコールが会場に響き渡る「JustBelieve!!!」の後、袖に入ったメンバーがジャケットを着用して光る棒を持って戻ると、続いてはアゲアゲのナンバー「繚乱!ビクトリーロード」。そこに、メンバーをおそろいのゴールドカラーのジャケットを身に纏った西川が飛び込んできた! もちろん、背中には「西川貴教」の名前入り。この日のための特別バージョンの歌詞で、コラボを果たした。西川が「混ざっちゃいました。このコラボのためだけに衣装を作って頂いたので、どこかまた他でも…」と言うと、メンバーも「メンバーカラーはゴールドでお願いします!」と喜んだ。最後は「TOKIMEKI Runners」、そして「Fly with You!!」で締め括った。

滋賀県初上陸、イナズマ初出演のFRUITS ZIPPERは、客席からの大きなコールにのって颯爽と登場。「イナズマロック盛り上がっていくぞー!」と「NEW KAWAII」でスタート。可愛い魅力を振りまきながら、客席をどんどん盛りあげる。カッコいい一面も見える「ふるっぱーりー!」のあとは、メンバーの自己紹介。「今日は初めて琵琶湖を見れてすごくテンション上がってるので、このままみんなとテンションぶち上げていきたい」と元気に盛り上げる。そして「滋賀県初上陸なので、私たちの代表曲でもあるこの曲をお届けできたら」と、「わたしの一番かわいいところ」をプレイ、観客も大いに沸いた。元気に飛び跳ねる「ぴゅあいんざわーるど」、「ピポパ」という言葉の響きが可愛い「ピポパポ」、そしてラストは「完璧主義で☆」。可愛いだけじゃない、パワフルなステージで観客を魅了した。

続いては、こちらもイナズマ初登場のYUTA (NCT) 。客席からキャーッという歓声が上がる中、「New World」でライブがスタート。サングラス姿のYUTAは、クールにロックチューンを歌い上げる。少しアップテンポの「Save You」に続き、「Possiboo-hoo」では「みんなで声出してください」と煽ると、客席からは「Oh-o-hooo」と大きな声が返ってくる。そして4曲目「When I’m Not Around」では、ギターを抱えた西川が登場! ギタープレイだけでなく、YUTA と顔を寄せて歌う場面もあって観客を沸かせる。会場には観客が振り回す色とりどりのタオルが蠢き、大いに盛り上がった。このあと10月から自身2度目となるソロツアー『YUTA LIVE TOUR 2025』が控えているYUTA、「日本でソロツアーが開催されるので、今日聞いて少しでも興味を持ってくださった方、よろしくお願いします!」を話したのち、「そろそろラストスパート!イナズマ Are you ready?」と、「Two Of Us」「Off The Mask」「BAD EUPHORIA」を立て続けにプレイ、全7曲をロックに歌い切った。

男性7人組グループIMP.も、イナズマに初めて出演。ブラックのスタイリッシュな衣装で登場すると、「Tricky」「SWITCHing」とプレイ。一糸乱れぬダンスに、客席もノって応える。続く「Go Higher」では、客席も一緒になってジャンプ!
「みんなが一緒に盛り上がってくれて嬉しいです。初めて聞いた方も多いかもしれないけど、乗ってくれてありがとうございます」と挨拶。そして椿泰我が自己紹介ギャグ「2つの筋肉バキバキバッキー」を披露すると、客席も一緒に「バキバキ」とコールした。他にも影山拓也が出演するドラマ「私の彼が姉の夫になった理由」エンディング主題歌「Reckless Love」や「SYNERGY~以心伝心~」、「AKANESASU」、「ROCKIN’ PARTY」、小指を立てて腕を揺らす振り付けで始まる「CRUISIN’」など、それぞれの個性がありながらも、グループとしてのシンクロ感の高いステージを披露した。メンバーは、「西川さんとお会いした時に『次も、ぜひ出させてください』ってお願いした。来年も、みなさんとお会いできるように僕たちも頑張るので、今日初めて会った方もぜひIMP.を応援のほどよろしくお願いします!」と宣言した。

次は、3年連続出演となるダンス&ボーカルグループのFANTASTICS。今年は、ツアーを一緒に回っているバンドを連れての登場となった。「TOP OF THE GAME」「SPLASH」と続けて披露して、客席のハートをしっかり掴む。1人ずつダンスのソロパートで盛り上がった「DiVE」、そして「まだまだみなさんの声、ぶつけてください」と「FLY WITH YOU」をプレイ。「その都度、”今この声ください”とか”クラップください”って言うんで!」と、初めてFANTASTICSを見る人も置いていかない姿勢を見せる。9月17日にリリースされたばかりの「BFX」、大きく手を左右に振って盛り上がったミドルチューン「Yellow Yellow」、客席もタオルを振りつつクラップで一体となった「VICTORY」、そして「Someday」と続く。お馴染みの「Choo Choo TRAIN」では、メンバーが縦一列にスタンバイしたところで会場のボルテージがさらに上がった。
「すごいキャッチャーなナンバー、一緒に盛り上がっていただければ!」と披露した「仮面ライダーガヴ」の主題歌「Got Boost?」は、可愛さのある振り付けも印象的だった。その雰囲気から一転してクールなナンバー「Shake it off」。「今ので終わりと思いきや…西川貴教さん!」と名前を呼ばれて西川が登場。「ブレイクライン」を一緒に歌い、ヘドバンし、踊り、客席を沸かせた。


そして、イナズマロック フェスとして17年の歴史の最後を務めたのはもちろん、T.M.Revolution!最後の最後をお馴染みのナンバーではなく、現在開催中のツアー「T.M.R. LIVE ELECTION -VOTE 30-」と同じくファン投票で選ばれた楽曲で構成。事前にセットリストを発表していたこともあり、1曲目「SHAKIN’ LOVE」から客席の一番後ろの人まで手をあげ飛び跳ねて盛り上がる。「MID-NITE WARRIORS」では、サビで会場一体となって大合唱。「VITAL BURNER」では歌詞の「抱き合える君だけ必要だろ」の部分を「イナズマだけ必要だろ」に変えて歌い、客席に笑顔を見せた。
出演者、観客、スタッフ関係者全てに感謝を伝えた後、「イナズマロック フェスという名称でさせていただくのは、残念ながらこれで最後。2009年にみなさんからいただいた公募の中から選んだ名前も、すごく愛情も愛着もあるんですが」と前置きして、SNSなどで”ロックフェスという名前なのにロックバンド以外が出ている”と苦言を呈する人がいることに触れ、それならば名称を変更しようと考えるに至ったことを説明した。そして「毎年、始まるまで寝られないし食えないし、なんでこんなことやってんだろうって思うんですけど、この景色を見ちゃうとやっぱりやってよかったなって思う。ここは、みんなが夢を叶えてくれる場所になればいいなと思ってやってます。だからみんなもこのイナズマで、僕と一緒に何かできるきっかけを持って帰ってくればいいなと思う」と話した。
「Wasteland Lost」に続いて「夢幻の弧光」では、タンクトップを脱ぎ上半身裸に。トーチの上がる中で歌った「Zips」、「スイッチ入ってるんで飛ばします!」とプレイした「LOVE SAVER」、そしてラストは「The edge of Heaven & Revolution」で締めくくった。
アンコールは出演者が勢揃いして、イナズマのテーマソング「Lakers」を歌い、全員がとびきりの笑顔でイナズマロック フェスとして17年の幕を下ろした。そして最後に西川が「また会おうぜ」と言った通り、終演後に来年のイベント開催日程が発表になった。
次回は、2026年9月19日(土)、20日(日)、21日(月・祝)の3日間、場所は今回と同じく滋賀県立琵琶湖博物館西隣、烏丸半島芝生広場で開催予定。新名称、出演アーティストやチケットの詳細は追って発表される。
取材・文◎フジタアヤコ
■<イナズマロック フェス 2025>
9月20日(土) 滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場
9月21日(日) 滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場
※滋賀県琵琶湖博物館西隣 多目的広場
関連リンク
◆<イナズマロック フェス> オフィシャルサイト
◆<イナズマロック フェス> オフィシャルX
◆<イナズマロック フェス> オフィシャルLINE
◆西川貴教 オフィシャルサイト
◆T.M.Revolution オフィシャルサイト







