【佐伯 明の音漬日記】バンプ新曲「涙のふるさと」を聴く
2006.10.○
カウント・スリーから始まるBUMP OF CHICKENのNEW sg「涙のふるさと」を聴く。
「プラネタリウム」あたりから、彼らの音構築は立体的ではなく、線状になった。
「壁」ではなく「風」になったとも言える。
音の重なりの存在感ではなく、一音一音の記名性と意味性に充分にこだわるようになった。
その意識が、楽曲に何をもたらしたか?
端的に言えば「世界」から「旅」へ位相を変えたのである。
Sonic WorldからSonic Journeyへのシフト・チェンジは、
彼らの音楽的深化以外の何ものでもないだろう。
“涙がどこから生まれて、どうして消えていくのか?”という
旅という名の物語を、端的な音たちが作り、自分の内側から外側へと(線状に)流れていく。
この歌に心が震えて、落涙するのは、半ば必然だと断言してもよい。
静かに熱い涙がこぼれ、流れていくはずである。
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BUMP OF CHICKENのニュー・シングル 「涙のふるさと」 2006年11月22日発売 |







