【ライブレポート】センチミリメンタル、初のワールドツアー日本公演で見せた“一味違う”姿

2026.03.11 18:00

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センチミリメンタル、初のワールドツアー<Centimillimental WORLD TOUR 2025-2026 “Cafuné”>の日本公演が、3月10日、横浜・KT Zepp Yokohamaで開催された。オフィシャルからのレポートをお届けする。

◆ライブ写真

遡れば昨年11月。国内6都市を巡ったツアー<センチミリメンタル LIVE TOUR 2025 “カフネ”>の最終日を同会場で迎えたセンチミリメンタルは、ファンと「いってきます」「いってらっしゃい」と言葉を交わし、ワールドツアーに出発した。その後、上海、広州、ソウル、マニラ、チリ、メキシコシティで計8公演のワンマンライブを開催。特にチリとメキシコでは、チケット即完を受けて設けられた追加公演も即完となり、熱烈な歓迎を受けた。

ワールドツアーは今後も続くが、束の間の帰国として、センチミリメンタルは横浜に降り立った。1曲目は、国内ツアーと同様、センチミリメンタルの鍵盤弾き語りによる「君想う夜」。しかし今回のツアーでは即興の弾き語りが追加され、今の胸の内が歌われた。届けたいという想いと、それでも言葉が追いつかないという葛藤。山積みの想いは解かないまま結んでしまう――それがこの夜の、最初の告白だった。

2曲目は「ツキアカリ」。青色の光で空間が彩られるなか、センチミリメンタルの背後のライトのみがオレンジ色。一筋の光が、月明かりのように静かに差していた。センチミリメンタルが鋭い発声とともに歌い始めると、やがてサポートメンバーの村田隆嘉(Gt)、永見和也(Ba)、ナガシマタカト(Dr)も合流。骨太なバンドサウンドが、フロアを巻き込みながら鳴り響いた。

フロアからの歓声を受けて、「カフネワールドツアー、横浜に帰ってきました! 盛り上がる準備はできてますか?」と観客に尋ねたセンチミリメンタル。バンドの演奏が続くなか、観客は自然と手拍子を合わせ、センチミリメンタルも軽やかなタッチで鍵盤を弾く。そうして「星のあいだ」がスタート。きらめくサウンドとミラーボールが場内に星空を作り出すなか、永見がセンチミリメンタルの元に駆け寄り、楽しそうに音を重ねる。村田は前に出てソロを披露し、ナガシマはパワフルなドラムでバンド全体を押し上げる。ステージの熱はフロアへと伝播し、観客も力強く腕を突き上げた。

MCに入ると、「Muchas gracias!」と挨拶したセンチミリメンタル。きょとんとする観客に向けて「すみません、ラテンアメリカ戻りなので(笑)」とユーモアを交えながら「ありがとう」という意味だと説明。さらに「“行くぞ”は“Vamos!”って言うらしい」と補足すると、フロアのあちこちから「Vamos!」と声が上がった。そして、センチミリメンタルの“Ti amoソング”として「スーパーウルトラ I LOVE YOU」が届けられた。

赤いギブソンを構え、Aadd9のコードを鳴らしてから歌い始めた「夜が明ける」。同じく夜明けを歌った「トワイライト・ナイト」。同曲の最後に歌われる〈光になりたい〉という言葉との繋がりを感じさせる「光の中から伝えたいこと」。物語性のあるセットリストを届けながら、センチミリメンタルは「いやー、楽しいですね」と笑った。そして、海外公演特有の楽しさを「異文化交流」「全てがファンタジー」と表現しつつも、「やっぱり日本はいいね」としみじみ語った。そこから「SNSで見てる人もいるでしょ? 海外の人たち、めっちゃ声出てますよね。負けてらんないですよね? 一緒に歌いませんか?」という提案へと繋げる。続く「ひとりごと」では、センチミリメンタルの「歌える?せーの!」を合図に観客が「ララララ」と声を合わせ、温かな空気に包まれた。

ライブを観ていて強く感じたのは、海外での経験を経て、センチミリメンタルがプレイヤーとして一回りタフになったということだ。「リハから感動しっぱなし。日本語が通じるんですよ(笑)」というMCの言葉が示す通り、毎公演異なる環境に飛び込み、ゼロから場を作り続けた日々は、確実に彼を、そしてバンド全体を鍛えた。以前よりもライブアレンジや遊びの要素が増え、歌や演奏の在りようが自由になっている。それによって、ある瞬間に全てを注ぎ込むような、集中の密度が増した。心の最も深いところから届けられる歌の数々。センチミリメンタルが曲名を告げるたびに、曲が終わるたびに、フロアから上がる歓声のテンションは高い。きっと観客も、「今日のセンチミリメンタルは一味違う」と感じていたのだろう。

そしてこの夜、鍵盤弾き語りという最もシンプルな編成で、聴く人の最も深いところに届けられたのが「まるつけ」だった。一定のテンポに収まらず、自らの時間で揺れながら歌われるメロディは、心の奥底から滲み出る悲しみそのものだった。光のある場所へ浮かび上がることもできず、どうにか押し出される言葉の一つひとつに、胸を締めつけられた。続く「冬のはなし」はバンド編成で披露。絶え間ないギタータッピングとともにバンドが疾走するなか、それでも歌だけは残雪のように、まだ悲しみの中に佇んでいた。バンドの演奏が止んだあと、センチミリメンタルが鍵盤で奏でたのは、「冬のはなし」と「海へ」を繋ぐ共通のメロディ。深海を思わせるライティングのなかで歌われた「海へ」では、バンドサウンドが一瞬鳴り止み、〈覚えていて〉という叫びだけが残るシーンが鮮烈だった。

悲しみの中で生きる人の姿を3曲で描ききったあと、「ゆう」で観客に《生きていてくれてありがとう》と歌ったセンチミリメンタル。日本のオーディエンスはバラードを静かに受け止めてくれるが、「まるつけ」は海外では大合唱が起きて新鮮だった――という話のあと、センチミリメンタルは、この日のライブの裏側にある個人的な想いを明かした。デビューから共に歩んできたディレクターが、この春チームを離れる。その人に届けたい気持ちが、歌に自然とこもったのだという。その衝動のまま、メジャーデビュー曲「キヅアト」を含むアッパーチューンを連続で届け、ライブは終盤に差し掛かった。

そのディレクターとは、ワールドツアー中に朝食をともにする機会もあったが、今でなくてもいい話ばかりしてしまい、肝心なことは伝えられなかったという。その時のことを「いやー、悔やまれるよね」と振り返ったセンチミリメンタルは、こう言葉を続けた。

「自分に対して“そういうところな”と思いつつ、“だから音楽やってるんだろうな”と。いつから、別れがこんなに下手くそになったんだろうと思います。大人になるほど、心の真ん中にあることをどうして言葉にできなくなるんでしょう。みんなの中にもそういう人はいると思うけど、僕もそう。代わりに僕が歌に込めるので、届いたらいいなと思います」

本編のラストを飾った楽曲「愛の証明」は、そんな言葉とともに届けられた。インディーズ時代に生まれたこの曲では、大切な人を繋ぎ留められなかった後悔が歌われており、先ほどのMCと重なる。センチミリメンタルの本質はずっと変わっていない。悲しみに打ちひしがれ、後悔に沈み、何度も胸を潰しながらも、誰かに愛を手渡すように歌い続ける。そうやって今までも、これからも、人生を歩んでいくのだろう。そんななか、《最期の最期に 君が思い出す/本当に大事な記憶の中にさ》に続く歌詞は》どうか たったひとつでいいから/僕の曲が残ってますように》と変えられた。素直に引き留めることや、本心を言葉にすることができない自分でも、音楽で、誰かの心に残り続けたいという切なる願いだった。

アンコールでは、J SPORTS STADIUM2026 野球中継テーマソングとして現在オンエア中の新曲「ハイライト」が3月27日に配信リリースされることが発表され、この日が初披露の舞台となった。変わりゆく景色の中を地道に歩み続けるようなアッパーチューンを届けたあと、センチミリメンタルが「いかがだったでしょうか?」と尋ねると、フロアに拍手や歓声が広がる。その光景をゆっくりと見渡しながら「また会えるからさ、また会いに来てよ」と伝えたセンチミリメンタルは、ライブのラストにこう語った。

「本当に、人生にはいろいろなことがありますね。やっぱり、さよならは避けて通れないなと。でもここにいる全員は音楽で結ばれたので、またきっと僕らは出会えます。なので、今日この日を、僕の音楽を忘れないでほしいなと思います。今日は本当にありがとうございました」

ラストを飾ったのは「結言」だ。〈さよならは仕方ない/避けては通れない》という歌詞は、先ほどのMCで引用されたフレーズ。センチミリメンタルは腹の底から、自らの体内に響く低音でその言葉を歌った。そして〈だからこそぼくらは/心のなかでは/ずっと結ばれていよう》という結論に辿り着いたあと、感情を解き放つようなロングトーンが会場に響く。桜色の照明がステージを染めるなか、センチミリメンタルは天を仰ぎ、アウトロに入ってもなお歌を口ずさみ続けていた。

全曲の演奏が終わると、「もう一つ発表がございまして」と、10月から初のホールツアー<センチミリメンタル LIVE TOUR 2026>を開催することが発表された。「またみんなに会えることを楽しみにしてます」——その言葉が、この夜のさよならを次の約束に変えた。

取材・文◎蜂須賀ちなみ
Photo by 山川 哲矢

■セットリスト<Centimillimental WORLD TOUR 2025-2026 “Cafuné>
2026年3月10日(火) 横浜・KT Zepp Yokohama

01.君想う夜
02.ツキアカリ
03.星のあいだ
04.スーパーウルトラ I LOVE YOU
05.夜が明ける
06.トワイライト・ナイト
07.光の中から伝えたいこと
08.ひとりごと
09.まるつけ
10.冬のはなし
11.海へ
12.ゆう
13.ストレイト
14.パレイド
15​. キヅアト
16​. 僕らだけの主題歌
17​. 愛の証明

[ENCORE]
01.星が降る
02.ハイライト
03.結言

◾️「ハイライト」
2026年3月27日(金)配信リリース
https://erj.lnk.to/GmGwI2

作詞・作曲・編曲:温詞
※J SPORTS STADIUM2026 野球中継テーマソング

▼タイアップ情報
J SPORTS 放送/配信概要
【プロ野球2026シーズン春季キャンプ】
広島東洋カープ、中日ドラゴンズ、オリックス・バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルスの春季キャンプを連日生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE配信。

<春季キャンプ初日2月1日(日)>
キャンプ初日2月1日(日)は放送時間を拡大し、BS無料放送/J SPORTSオンデマンド会員無料LIVE配信!
翌日2月2日(月)以降も連日生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE配信。
・ 野球好き広島キャンプin日南 午前10:30~LIVE J SPORTS 1/J SPORTSオンデマンド
・ 野球好き中日キャンプin北谷 午前10:30~LIVE J SPORTS 2/J SPORTSオンデマンド
・ 野球好きオリックスキャンプin宮崎 午前10:30~LIVE J SPORTS 3/J SPORTSオンデマンド
・ 野球好き楽天キャンプin金武    午前10:30~LIVE J SPORTS 4/J SPORTSオンデマンド
※広島東洋カープは2月14日(土)より沖縄キャンプを連日生中継/J SPORTSオンデマンドLIVE配信
※春季キャンプのほかオープン戦も放送予定
※休息日は除く

【プロ野球2026シーズン公式戦 放送概要】
広島東洋カープ、中日ドラゴンズ、オリックス・バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルスの2026シーズン公式戦主催試合を試合開始から試合終了まで生中継。
※放送/配信スケジュール・形態は変更になる場合があります。
※詳細は確定次第、J SPORTS総合サイトでお知らせいたします。
※J SPORTSはJ:COMなど全国のケーブルテレビ、BS放送(スカパー! )などで視聴可能なスポーツテレビ局です。

J SPORTS総合サイト www.jsports.co.jp
J SPORTS総合サイト内「野球特集ページ」https://www.jsports.co.jp/baseball/

■<センチミリメンタル LIVE TOUR 2026>

2026年10月2日(金)大阪・NHK大阪ホール
開場:17:30 / 開演:18:30

2026年10月4日(日)福岡・SAWARAPIA 大ホール
開場:16:30 / 開演:17:30

2026年10月11日(日)宮城・電力ホール
開場:16:30 / 開演:17:30

2026年10月18日(日)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
開場:17:00 / 開演:18:00

2026年10月25日(日)広島・広島JMSアステールプラザ中ホール
開場:16:30 / 開演:17:30

2026年11月20日(金)東京・Kanadevia Hall
開場:17:30 / 開演:18:30

●料金
指定席:¥7,900(税込)
※未就学児童入場不可
※ドリンク代別途

オフィシャルFC 「Atelier C」会員先行
受付期間︓3/10(火)21:00~3/22(日)23:59

公演情報 ▶ https://www.cenmilli.com/

■<Centimillimental WORLD TOUR 2025-2026 “Cafuné”>

2025年11月21日(金)上海・瓦肆 VAS ear
2025年11月22日(土)広州・SD LIVEHOUSE
2025年11月29日(土)マニラ・Paco Arena Events and Sports Center
2025年12月6日(土)ソウル・musinsa garage
2026年2月26日(木)チリ サンティアゴ・Teatro Cariola ※SOLD OUT
2026年2月27日(金)チリ サンティアゴ・Teatro Cariola ※SOLD OUT
2026年3月1日(日)メキシコシティ・La Maraka ※SOLD OUT
2026年3月2日(月)メキシコシティ・La Maraka ※SOLD OUT
2026年3月10日(火)横浜・KT Zepp Yokohama ※SOLD OUT
2026年6月28日(日)台北・Zepp New Taipei

公演情報 ▶ https://www.cenmilli.com/live/archive/?54245

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