IZ*ONE出身ソロアーティストのYENAが9月15日、Zepp Hanedaにて単独ライブ＜2025 THE YENA SHOW「私はSTAR！」＞の東京公演を開催した。

7月には韓国4枚目のミニアルバム『Blooming Wings』で約10ヵ月ぶりにカムバックし、タイトル曲「優しいって言葉が一番嫌い」で精力的に活動。音楽のみならずドラマや広告でも存在感を放ち、Instagramのフォロワー数は280万人(2025年9月現在)を超えるなど、まさに次世代のポップアイコンとして注目を集めている。

「Jigumi (チグミ／ファンネーム)、準備はできましたか？ 一緒に遊ぼう！」──YENA

エネルギッシュな呼びかけとともに幕を開けた1曲目は、韓国3rdシングルの日本語バージョン「NEMONEMO」(JPN Ver.)。この日が初披露となったサプライズの日本語版を突き抜けるようなハイトーンボイスで歌い上げる。曲間で「叫べ～!!」と煽るたびに大歓声が響き、6人の女性ダンサーを従えたキュートなパフォーマンスで早くも会場は熱気に包まれた。

「皆さん、お久しぶりです！ (Jigumiの)エネルギーがマジでヤバイです!!」──YENA

と嬉しそうに挨拶するYENA。今回の公演について「“TV STARのYENA”というコンセプトで準備しました！」と紹介すると、MCの古家正亨氏とともに＜THE YENA SHOW「私はSTAR」＞のコーナーがスタートした。

これはYENAのスター性をさまざまな角度からチェックする企画で、“瞬発力”のミッションではキャンディーとチョコレート型ソープを手に持ち、ランダムな指示に従って動作を行う(※キャンディーは舐める／ソープはにおいを嗅ぐ)ゲームを余裕でクリア。続く、“60秒以内に黄色い服の観客5人とハートポーズを作る”チャレンジも、客席に降りてスピーディーに達成し、ファンとノリノリでポーズを決めてみせた。また“パフォーマンス”では“パフォーマンスクイーン”の名にふさわしい完璧なカバーダンスを見せ、“ビジュアル”では数々のファッションアイテムを使ったチャーミングな姿でJigumiを笑顔にさせた。

ライブ中盤では、「ソロアーティストとしての自分を築いた曲」として「SMILEY」(JPN Ver.)と「SMARTPHONE」を披露。ポジティブでパッションあふれるステージに観客もペンライトを高く掲げ、一体感に満ちた空間を作りだ出した。さらに日本オリジナル曲「DNA」ではロック魂全開の歌声を響かせ、tuki.の「晩餐歌」のカバーでは美しく心のこもった歌声で魅了。YENAの幅広い音楽性が光るブロックとなった。

アニメ好きの彼女らしく、＜THE YENA SHOW：ANI-YENA＞のコーナーではアニメに関するクイズで会場を沸かせる一幕も。その後、後方モニターに突然ノイズが走り、動揺するYENAが「この雰囲気、どうしよう～!?」とYENAが可愛らしく頭を抱えると、新曲のイントロが流れる。初音ミクとのコラボレーション楽曲で、この日午前に情報解禁されたばかり。モニターに登場した初音ミクと豪華な“共演”を果たし、弾けるダンスや縄跳びパフォーマンスで会場を熱狂させたYENAは「私の人生の新しい1ページが始まりそうな曲」と笑顔で語った。

エンディングでは「皆さんとの時間のために一生懸命準備しました」と述べ、「YENAはステージの上にいる瞬間が一番好き。これからもJigumiとの時間を盛り上げていけるように頑張ります」と力強く宣言。最後に、日本初披露となる「優しいって言葉が一番嫌い」を圧巻の高音ボイスで届け、惜しまれつつもライブは幕を閉じた。

ステージを降りる直前まで名残惜しそうに客席を見つめ、茶目っ気たっぷりの姿でもファンを虜にしたYENA。ハイクオリティな歌とダンスはもちろん、知れば知るほど好きになる愛らしいキャラクターが輝いた1時間半は、彼女が“オールラウンダーなスター”であることを改めて証明するステージとなった。

取材・文◎川倉由起子

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