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LuckyFes
いつまでも色褪せないロックの名曲を手に入れよう AORのすべてVol.3
2004.09.22 08:04
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ブリティッシュロック界の大御所エルビス・コステロが’02年に発表した本作は、コステロのロック魂が帰ってきたとファンを喜ばせた。サウンドにはジャズやカントリーからの影響も感じるが、ブリティッシュならではのくぐもった渋さの中にロック本来の鋭さが見え隠れする。熱いコステロのヴォーカルも健在。これぞ大人のロックンロールというアルバムだ。
スティーリー・ダンも、最新作はバンドメンバーをほぼ固定して一発録りを行なうなど、アナログ感覚での制作となっている。そのせいか、以前よりリラックスした雰囲気も感じるが、緻密なアレンジ、完璧な演奏、そしてサウンド全体からあふれるシニカルな雰囲気は以前とまったく変わらない。進化し変化しても、決してファンを裏切らない質の高さはさすが。
『Brand New Day』以来4年ぶりとなるスティングの最新作。ジャズ、ロックからワールドミュージックまで、多彩な音楽のエッセンスはいつもどおりだが、愛という重いテーマを掲げた本作では、以前のような抜けた明るさは影を潜め、重く緊張感ある楽曲によって荘厳ともいえる世界が展開されている。ヴォーカルも鋭さに磨きがかかったようで、いつにも増して心に響く。
高校時代に日本に短期留学していたという彼。デビュー作から大ヒットを記録しているが、本作でも明快なメロディとスモーキーなハスキーヴォイス、そしてスピーディにかき鳴らすアコギは健在。さらにスケールの大きさも加わったようだ。骨太のアメリカンロックだが、大人っぽいしゃれたアレンジも随所に顔を見せ、20代半ばとは思えない完成度の高いアルバムに仕上がっている。
脅威の高速スキャットを操るジャズシンガーというキワモノ的イメージが強いが、’70年代半ばから’80年代にはソウルシンガーとしてヒットも飛ばしている。最新作では原点のジャズに立ち返り、スタンダードナンバーを中心に余裕の歌声を聴かせてくれる。プロデュースは、往年の名盤を数多く制作してきた巨匠トミー・リピューマ。彼の手による上質のサウンドもたまらない。
ジャズやカントリーをベースに、しっとり落ち着いたデビュー作でグラミーを総なめに。本作ではソウルやR&Bの色が濃く出た曲があったり、エモーショナルに歌い上げる曲があったりと、その幅は大きく広がっている。国内版には、カントリーロックの始祖とされるグラム・パーソンズのカヴァーをボーナストラックで収録。ここにザ・バンドの面々が参加しているのも聴きどころだ。
3年ぶりとなるスタジオ録音盤は、原点に戻ってブルース一色。クラプトンがもっとも影響を受けたというロバート・ジョンソンのカヴァーアルバムだ。題材は’70年も前のモノだが、ネイザン・イーストやスティーヴ・ガッドなどいつものメンバーとともに完璧に消化しきっていて、すっかり“今のクラプトン”の音になっている。クラプトン自身のギターも冴えわたっている。
このところジャズや映画のサントラに傾倒したような曲作りが目立っていたスウィング・アウト・シスターだが、この新作では以前のポップなサウンドが復活している。R&Bやジャズのテイストが漂い、明るいけれどどこか切ないポップソングは、「ブレイク・アウト」や「あなたにいてほしい」などのヒットを連発した’80年代の頃の雰囲気にかなり近い。
ファンクとラテンの融合を基盤に、サルサやジャズ、ブラジル音楽などありとあらゆる要素を取り込んで、ダンサブルなポップスを表現するマット・ビアンコ。本作では結成時のメンバーが再結集。さすがに結成当時ほどパワフルではないが、ここからソロになって脚光を浴びたバーシアは、今回はバックヴォーカルではなくメインの1人として参加。大半の曲で変わらぬさわやかな歌声を聴かせてくれる。
インコグニートには、ブルーイのギターのグルーヴ、練り上げられたダンサブルなリズム、ジャズのセッションのような熱いインストなどいくつもの看板がある。本作のハイライトはメイザ・リークの復帰だろう。パワフルでソウルフルな歌声は説得力抜群だ。もちろん演奏はとてつもなくうまいインコグニートだけに、インスト曲を含め全編通して聴きどころだらけ。
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