ビデオ・メッセージはこちら 『feel my mind』 rhythm zone RZCD-45115 3,059(tax in) 1 Break it down 2 Crazy 4 U 3 Rock Your Body 4 Rain 5 Without Your Love 6 Talk to you 7 華 8 Get Out The Way 9 Sweet love… 10 Gentle Words 11 magic 12 COME WITH ME (初回盤のみBonus Track ) 13 夢 with You (R.Yamaki's Groove Mix) 14 キューティハニー 倖田來未 OFFICIAL WEB SITE http://www.avexnet.or.jp/koda/ | | ──まずは、どんなアルバムに仕上がりましたか? 倖田:今回は二面性のあるアルバムになったなぁ。「real Emotion」がいい結果を出したとき、倖田來未ってすごくJ-POPとして必要とされているんだなぁって。いつもR&Bテイストを歌っていたんですけど、もっと割り切った、カラオケで歌えるようなキャッチーな曲の方がいいんだなってやっと気づかされたんですね。みんなが聴きたいものと、自分がやりたいものって違うなあって思ったんですね。じゃあ、両方やっちゃえばいいじゃないか!ってことで、奇数のM1、M3、M5をR&Bにして、偶数のM2、M4、M6、M8をJ-POPやシングルにしてるんですね。で、R&BとJ-POPの二面性のアルバムにしてみたんですよ。 ──とはいえ、R&Bのテイストもかなり感じたのですが。 倖田:今井大介とかAKIRA君が参加してくれたお陰ですね。R&Bっていってもあたしはファレル(ザ・ネプチューンズ)やブリトニーに勝とうとは思ってないんですよね。日本人にしかできないR&Bがやりたいんですよ。より海外の音に近い、でも日本人らしいR&Bになったんじゃないかと思うんですけどね。 ──これまで何度かシングルに参加した今井大介さんですが、アルバムにここまで関わったのは初めてです。今井さんとの作業はどうでしたか? 倖田:すごい楽しいし、すごい速い。単刀直入でかなりやりやすい感じ。あんまりオブラートに包まないから、駄目なものは“あー、ダメダメ”とか言う(笑)。作業もうちのディレクターと似ていて、あたしが声がかすれても上手く歌えたな、ってときはOKみたいな。ピッチがちょっとぐらい合ってなくてもニュアンス重視で。レコーディング終わるの早いですよ。プライベートでも仲いいですし、今井さんの作った曲もリスペクトしてるんで、これからパートナーになっていってくれたらいいなぁと思うアーティストなんですよね。 ──今井さんの“これは駄目”“これはOK”っていう感覚は倖田さんに近いものがあるのですか? 倖田:そうですね。LISAのときは、LISAって結構透明感のある細い声が好きで。あたしの声しゃがれてるからバラードとかだとどうしても太くなったりするんですよね。LISAはピッチとかリズム感を大切にする人なので、そういう意味ではあたしは上手く歌えたなぁ、と思ってもピッチが外れているとノーだったりする。今井さんだとピッチが外れていても、歌ってる感が出てるからいいよーとかって。全部合ってなくてもカッコいいよ、って。そういう価値観は合ってるし、制作してても現場が明るいんですごい楽しい。 ──アルバムのタイトル『feel my mind』に込めた意味とは? 倖田:今回“mind”という言葉が使いたくて、やっぱ今までリル・キムとかネプチューンズもそうなんだけど、聴いてもピンとこなかったんですよ。それがこの半年ぐらいですごく前に聴いたときよりかっこよく感じている。ファボラスとかもそうですけど。受け止めれるようになった。だから、言葉にもしやすくなったんですよね。“こういう音がいい”“こういう曲が歌いたい”って。今まではスタッフに引かれたレールをとことこ歩いている感じだったんですけど、今は一緒に歩けている感じがするんですよね。そういう意味でも1stアルバムはデビューして最初のアルバムってことで、J-POP、J-POPしていた。2枚目のアルバムのときは当時ロックにはまっていて、ニッケルバックとかピンクとかああいうパンク・ロックっぽいのが好きで。っていう中ですごくロック・テイストの強いアルバムになったんですね。で、今回は今R&Bとヒップホップにはまっているということで、すごくそういうテイストの強いものになった。そういうところで、音楽って生ものだなってことがあって、そのときそのときで流行っているものであったり、自分が感じていることを楽曲に出していきたい。1枚目、2枚目、3枚目って経てきたけどすべてあたしなんだ。すべて倖田なんだってことを知って欲しくて。そして、全てあたしの中に記憶されている“mind”なんだってことを、そのときそのときの100%の力を出してるよ、ってことで全てのあたしを受け止めてほしい、感じてほしいって意味を込めて『feel my mind』って付けたんです。 ──じゃあ今現在の自分を表現したということで、過去を否定するわけでもないし、ゴールに着いたわけでもない。 倖田:そう。だから次はレゲエにはまってるかもしれんし、ジャズにはまってるかもしれん。ほんと分かんない感じ。最近クラブに足を運ぶようになったっていうのも、すごく今の音がどういうのが流行ってるかとか知りたいってのがあって行ったんですよね。 ──何系のクラブに行くんですか? 倖田:最近はヒップホップ系ばっかり。あとはうちのバック・ダンサーがパフォーマンスするのを見に行ったりすることが多いんで。 ──曲を聴いて、また歌詞を読んで、すごく失恋の曲が多いようだったんですが。 倖田:(笑)はい。 ──これはどうしてですか? 倖田:倖田っていつも愛の歌しか書けないんですよ。恋愛に生きるタイプの女性なので。 ──それがうまくいってる恋というよりは、失恋や過去の恋だったり……。 倖田:そうですね(笑)。結構実体験が多かったりするんで。自分がやっぱりわがままだったりするところがあって、“バイバイ”ってことが多かったりするんで、そういうのを書いたり。あとは友達の恋愛談で“自分ならこうするよ”的な書いてみたりとか。なんかねぇ、いっつも辛い歌詞ばっかりが出てくるんですよねぇ。 ──逆にこの恋はうまくいってるのかな?っていうのが「Talk to you」って曲だったんですが。 倖田:ラムちゃん(愛犬)と彼氏と出てくる曲なんですけど、ラムちゃんが結構人間のことが分かるみたいで、好きな人と喧嘩したり、マネージャーと電話で喧嘩したりすると励ましてくれるんですよ。ラムちゃんって私が泣いてたりすると、そばでアイフル(のテレビCMの犬)のような目で見てくれるんですよ。キャバリアって種類なんですけど。目がゴリっとしてて可愛いんですけど。そういうことを書いたりしてますね。 ──「Rain」「Gentle Words」は夢のために恋が終わったり、恋が犠牲になるという歌詞ですが、これも実体験の反映ですか? 倖田:あー、もうガンガンそうです。やっぱ、夢を持ってる人が好きなんですよ、あたし。仕事でもいいし勉強でもいいですけど、笑顔でがんばっている人が大好きで。「Gentle Words」は実は1年前に書いてて。空の上で、飛行機に乗っているときに書いたんですけど。飛行機の上から、雲がラピュタみたいになってたんです。“これからほんまに海外行くねんな”と思ってたときに、好きな人がいて。“あたしは夢のためにどっか行くんや”って思って。まあ好きな人やから、彼氏でもないし、どうもなかったんやけど、もし彼氏やったら背中押してほしいなと。自分が逆の立場でも受け止めてあげたいなって思って。「Rain」の場合は夢があって、でもあたしはすごく束縛症なんでいっつも恋愛をつぶしてきたんで。痛い恋愛をしたときに、書いた言葉だと思うんですけど、そのときに。すっごい好きやったから、あたしのせいで夢が壊れるのがすごいイヤで。彼は海外に行くって言うてはったんですけど、好きだから“行ってらっしゃい”って。なんでそこで遠距離恋愛を選ばなかったのかとも思うんですけど(笑)、“さよなら”って言った記憶があります。で、それを書いたりしてみました。 >>次のページへ進む | |