英語のような気もしますが……イギリスの最高裁がラップは外国語と認定
ラップの歌詞は外国語――と、イギリスの最高裁判所が判決を下した。イギリスのガラージ・グループ、Ant'ill MobのAndrew AlceeがHeartless Crewに対し起こしていた訴訟で、裁判官は“shizzle my nizzle”は侮辱的な言葉にあたらないと、Alceeの訴えを却下した。
Alceeは、Heartless Crewが彼の'01年のヒット曲「Burnin'」をリミックスした際に、暴力やドラッグ暗示する言葉を加え、彼の名誉を傷つけたと告訴していた。3人の裁判官は、それらの歌詞“mish mish man”や“shizzle my nizzle”の意味について検討。インターネットで検索したり、ほかのラップ・アーチストに話を聞いたが、それらの言葉が暴力やドラッグを暗示している確証がなかったという。
“shizzle my nizzle”というフレーズは、ラッパーJay-Zの'01年のヒット曲「Izzo(H.O.V.A.)」でも使用されている。裁判官は、この言葉の意味するところをurbandictonary.comで検索、「“fo' shizzle my nizzle”は、“for sure”を言及している」が“mish mish man”にいたっては該当する言葉がなく、ラップの歌詞は外国語と同じと結論を下した。
裁判官のひとりは「(英裁判所で裁判官がつける)白いかつらをかぶった3人の紳士がそれらの言葉の意味について真剣に検討するという、シュールな経験をした」と語っている。
Ako Suzuki, London
Alceeは、Heartless Crewが彼の'01年のヒット曲「Burnin'」をリミックスした際に、暴力やドラッグ暗示する言葉を加え、彼の名誉を傷つけたと告訴していた。3人の裁判官は、それらの歌詞“mish mish man”や“shizzle my nizzle”の意味について検討。インターネットで検索したり、ほかのラップ・アーチストに話を聞いたが、それらの言葉が暴力やドラッグを暗示している確証がなかったという。
“shizzle my nizzle”というフレーズは、ラッパーJay-Zの'01年のヒット曲「Izzo(H.O.V.A.)」でも使用されている。裁判官は、この言葉の意味するところをurbandictonary.comで検索、「“fo' shizzle my nizzle”は、“for sure”を言及している」が“mish mish man”にいたっては該当する言葉がなく、ラップの歌詞は外国語と同じと結論を下した。
裁判官のひとりは「(英裁判所で裁判官がつける)白いかつらをかぶった3人の紳士がそれらの言葉の意味について真剣に検討するという、シュールな経験をした」と語っている。
Ako Suzuki, London
この記事の関連情報
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話037「生成AIが生み出す音楽は、人間が作る音楽を超えるのか?」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話036「推し活してますか?」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話035「LuckyFes'25」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話034「動体聴力」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話033「ライブの真空パック」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話032「フェイクもファクトもありゃしない」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話031「音楽は、動植物のみならず微生物にも必要なのです」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話030「音楽リスニングに大事なのは、お作法だと思うのです」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話029「洋楽に邦題を付ける文化」