ザ・フーの2人、ジョン・エントウィッスル亡き後のツアーに対するそれぞれの思い

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The Whoのツアー初日が7月1日(月)、カリフォルニア州ロサンゼルスのHollywood Bowlで行なわれた。そこにベーシストJohn Entwistleの姿はない。残りのメンバーのRoger DaltreyとPete Townshendは新ベーシストのPino Palladinoを迎えて、予定されている日程を決行するに至った。しかし、2人にはそれぞれ違った理由があるようだ。

Daltreyはpetetownshend.comにメッセージを掲載し、次のように語っている。「Peteと俺が置かれている状況について感じることがある。俺たちの音楽というのは、俺たちを越えて存在し、自分たちよりも先ず先に音楽があるんだと思う。為すことすべてを超越しているんだ……。Johnはロードに出て、ステージでライヴをプレイし、自らの人生を送った。彼は俺たちにもそうしてほしいと絶対に思っているはずだ。それに彼の家族の思いも分かっている。今、こうしているのは、Johnの生涯を祝福するためで、それにはみんなの大きな力が必要だ。ベストな方法は音楽をプレイすることだと思う……彼の手を借りてクリエイトした音楽を。どの曲にもJohn Entwistleの魂が本質的に宿っている。演奏することで自分たちの心の支えになるし、ファンを嘆きから救うことができると信じている。そして、俺たちが失ったとても大きなもの、彼の死を受け入れることができるようにもなるだろう」

Daltreyはこう続けている。「これからは決して同じではいられない。まったく違った状況になるだろう。だが、Johnは俺たちの曲に深く染み込んでいて、今でもライヴのサウンドで(ドラマーの)Keith Moonを聴くことができるように、今後もJohnのプレイを聴くことができるだろう。彼の魂は俺たちと共にある」

一方、TownshendはDaltreyとは違った理由でツアーの続行を決めたようだ。ギタリストである彼はウェブサイトに次のように書いている。

「Johnに故意に追悼や謝意を示そうとは思わない。俺はほかの人と違って、はっきりとした実感はないんだが、John(彼の友人と家族を含む)が俺たちに続行してほしいと思ってる気持ちを全面的にリスペクトしているんだ。単純に、俺たちは続行しなければならないと信じている。それは自分たちのためでもあるし、チケットを買ってくれたファンやスタッフ、プロモーター、その他いろいろな人たちのためでもある。それに自分自身と、頼りにしている家族や友人への義務も感じている。またRogerをはじめ、現在のバンドメンバーを導く手助けをしたい。Johnの死に動揺しているみんなをね」

「Rogerはツアーを続行するかどうかについての決定を、俺に一任してくれた。彼は心の中で、そんなに急に終わりにさせないように願っていたんだと思う。さしあたっての任務は、このツアーを気持ちよく完了することだ。その後、落ち着いたプライベートな時間にJohnを追悼したい。Johnを偲ぶときには、いつでも微笑みが浮かぶよ。無条件で彼のことを愛していたんだ。ツアーでは、いつものちょっとした鬱状態に陥らないように気を付けないとな」

Townshendは「俺たちはミュージシャンで、エンターテイナーだ。きっと出来るさ。準備は万全だ。心配ない」と締めくくっている。

Whoの次のコンサートは7月3日(水)、カリフォルニア州マウンテンヴューのShoreline Amphitheatre。

Bruce Simon, New York (C)LAUNCH.com
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