レコード業界がMorpheusほかのファイル交換サービス会社3社を提訴

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不認可の音楽ダウンロード問題でまた新しい戦いが始まった。レコード産業界は10月2日(火)、Napsterの閉鎖以来、ウェブ上で音楽ファンにファイル交換サービスを提供し続けているMorpheus、Kazaa、Groksterの3社を提訴した。

「こうしたサービスが違法に提供し続けられている間は、手をこまねいて見ているわけにはいかない。特に合法的な新サービスが始まろうとしている時なのだから」と全米レコード協会の会長兼最高責任者のHilary Rosenは声明の中で語っている。5大レコード会社各社は、年末までに加入者を対象としたダウンロードサービスを提供する予定のMusicNetとPressplayのいずれか2社によるサービスを支援している。

2日(火)に提訴された3社はすべて、それと同じテクノロジーを使用している。Kazaaはアムステルダムに拠点を置くConsumer Empowerment BVによって運営され、同社はピアー・トゥ・ピアー技術を開発。Napsterのように中央サーバーを通さなくてもユーザー同士がお互いにファイルを見つけ、直接交換し合えることを可能にしたことから、FastTrackの名でも知られている。

Morpheusはナッシュビルの会社MusicCityの所有で、西インド諸島にあるGroksterもまた、FastTrackの技術を使用している。3社のサービスを利用しているユーザーは、オンラインでFastTrackの登録者すべてにアクセスできる。

Morpheus、Kazaa、GroksterはNapsterの提供がしだいに縮小し、ついには消滅した春頃から人気を得て成長してきた。Napsterは全米レコード協会(RIAA)との訴訟判決により7月に閉鎖。同社は中央サーバーを通じてユーザーに交換可能ファイルのリストを提供し、FastTrackや同業のGnutella(news - web sites)などのネットワークにない業務を行なっていた。

訴訟では原告側に米国映画協会も含まれており、著作権で保護された音楽と映画の交換を促し利益を得ている会社を非難している。しかし、サービス会社はダウンロードファイルを販売してるわけではなく、広告で利益を上げている。

MusicCityのスポークスパーソンは、同社はまだ訴訟を検討している最中で、コメントは出せないと言う。現在のところKazaaとGroksterのスポークスパーソンからのコメントはない。

提訴からしばらくして、MusicCityの販売マーケティング・ディレクター、Trey Bowlesは4月の業務開始以来、2300万以上のコピーがMorpheusからダウンロードされていると語った。

「私たちは著作権で保護されている素材の違法な移動を促進したり、見逃しているわけではない」とBowlesは述べ、Morpheusが音楽ファイル交換にどの程度かかわっているかはっきりしないと付け加えた。「事実がはっきりすれば、我々もNapsterと同じになるだろう」と彼は言う。

Jupiter Media Matrixのデジタル音楽アナリストAram Sinnreichは、たとえMorpheus、Grokster、Kazaaが閉鎖されたとしても、すでにソフトをダウンロードしているユーザーの間で交換は続くだろうと指摘する。
「これらの会社が長く存在するとは思わないが、ファイル交換の問題は永遠に続くだろう」

FastTrackとGnutellaは中央サーバーを通さず、ユーザー同士が直接ファイルを交換できるという点で類似している。RIAAは今のところ、LimeWireやBearSharem、またGnutellaのネットワークを使用している他のサービスに対しての訴訟は起こしていない。
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