今もなお色褪せぬ松山’s SONG。音楽活動25年を経て、偉大なる足跡がいまここに!
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25周年記念4枚組ベストアルバム『季節の旅人~春・夏・秋・冬』と シングル「新たなる旅立ち」を総ざらえ!
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今もなお色褪せぬ松山’s SONG。音楽活動25年を経て、偉大なる足跡がいまここに! |
<ライヴ・スケジュール> デビュー25周年記念・松山千春の原点 「春・夏・秋・冬」
5/20(日) |
マリンメッセ福岡 |
5/25(金) |
広島サンプラザホール |
5/29(火) |
ビッグパレット福島 |
6/1(金) |
名古屋レインボーホール |
6/2(土) |
名古屋レインボーホール |
6/7(木) |
大阪城ホール |
6/8(金) |
大阪城ホール |
6/16(土) |
横浜アリーナ |
6/17(日) |
横浜アリーナ |
6/22(金) |
月寒グリーンドーム |
6/23(土) |
月寒グリーンドーム |
7/4(水) |
新潟市産業振興センター |
7/7(土) |
仙台市体育館 |
7/14(土) |
香川県民ホール |
7/15(日) |
香川県民ホール |
〔問〕オフィス・ゲンキ 03-3780-2595 |
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’77年1月25日、シングル「旅立ち」でデビューした松山千春。なんと、今年で音楽活動25周年となる。
その間にリリースされたのは、アルバム44タイトル(うちミニアルバムが1、ライヴアルバム1、ベストアルバム1)、シングルは48枚。25年でアルバム44枚……つまり、ほぼ毎年2枚のペースでアルバムをリリースしてきたということだ。
そして、その度に全国ツアーを行なってきた松山千春。溢れる制作意欲と歌い手として、ミュージシャンのなかのミュージシャン、として活動をしてきたのだ。
そういったなかでも、ラジオや自伝本で歯に衣着せぬストレートな物言いが話題となり、テレビドラマや映画(『極道戦争 武闘派』/’91年東映)の出演も行なうなど、歳を重ねるごとに強いキャラクターが全面に出てきたことも、彼ならではだろう。
が、やはり“シンガー・ソングライター”として、“メロディ・メーカー”として音楽世界の一線を走ってきた松山千春。
その彼の音楽活動の集大成ともいえる4枚組ベストがリリースされた。
そして、デビュー曲「旅立ち」に呼応するかのように、4月にはシングル「新たなる旅立ち」がリリース。
今なお新鮮でありつづける松山千春のメロディと歌詞、そして歌声を、ぜひ聴いてみてほしい。 |
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「新たなる旅立ち」&『季節の旅人~春・夏・秋・冬』 text by Tomonori Nagasawa
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 「新たなる旅立ち」 日本コロムビア CODA-1964 1,050 (tax in) 2001年04月21日発売
1新たなる旅立ち 2愛したい 3 新たなる旅立ち (オリジナル・カラオケ) |
荘厳としたストリングスの調べと、シンプルかつ無機質なビートが、威厳を持った風景を描き出していく中、その朗々とした歌声が、楽曲へ大河な風景や感情を描き出してゆく…。
松山千春がデビュ-25周年を記念しリリースしたシングル作へは、時代へ迎合することもなく、時代へ足を背けることもない、今、現在の等身大な自分自身が感じている“心想”や“音楽性”が詰め込まれている。けっして派手ではない。徐々に雄大さを増してゆくとはいえ、大きなウネリを作りあげてゆく楽曲なわけでもない。ある種、至ってシンプルな作品ながら、でもその中からは、まだまだ長い道のりを登り続けようとしている一人の男の強い強い意思が、熱さを秘め、あふれ出続 けてゆく。
デビュ-25年目の新たな決意?! 確かにそれもあるだろう。でもそれ以上に、歩み続ける男の今を記す道しるべが、じつは今回の作品じゃないかと、僕は受け止めている。 |
春という季節は、昔も今も“別れと出会いの季節”と言う称号を授け続けている時期だ。通称“春盤”とも言うべきこのアルバムの中へは、「旅立ち」「卒業」「君を忘れない」など、別れと出会いという時節を舞台にした歌が、数多く詰め込まれている。
ただし松山千春の歌を、単なる“その季節を彩る歌”として短絡的に捉えるのだけは、やめて欲しい。
ここへ収録された作品たちの中へは、“萌ぎ始めた愛の素晴らしさを讃えた歌”たちが数多く収録されている。また、優しげな匂いを彼の歌声から感じとれる作品が多いのも、“春”と言うテ-マ性と関連してくるからに違いない。
ちなみに「旅立ち」は、松山千春のデビュー曲。さらに本作のために彼は、「卒業」を改めて録音し直してもいる。

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ここに映し出された風景は、けっしてギラギラと脂ぎった灼熱な景色ではない。心を澄みやかに、そして晴れやかに彩った、爽快な想いの風を肌身に触れさせてくれる心歌たちだ。
気持ちを開放させてゆく時期。そして、おおらかな姿で真っ直ぐ先へ向かって進んでゆく勇気さえ抱ける頃とも言える、“夏”という季節。
本作用に改めて録り直した「長い夜」や「愛しているから」を筆頭に、「ねえ君」「夢」「逢いたくて」などなど、この“夏盤”へは、そんな澄みきった大空のような開放的な感情を込めた歌たちが、明るく朗々とした松山千春の歌声を通し、次々と肌心地のよい情景を描き出してゆく。
時には勇気を抱けたり。時には甘いセンチな気分に揺らめいたり。そんな魂を浄化してゆくような歌たちが、涼しげな夏の風と一緒に、耳元へ…そして心へと涼風な歌心を運んでくれる。

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秋を司る作品というのは、どうしてこんなにも切なさを思い起こす歌が多いのだろう。次第に冷たい風を運んでくる、木々の葉が散り行くそんな季節には、温かいスープのような歌か、『時のいたずら』のような、暖かなメロディながらも、切々とした悲哀な想いを綴った歌がよく似合う。時には愛しい人の温もりを思い出しながら、時には崩れゆく気持ちの中へ一遍の救いを乞い求めながら。
人は儚さを胸へと想起させるこの季節に、ついつい悲壮さと暖かさの2つの色を求めてしまいたくなってしまう。
通称“秋盤”と呼ばれているこの作品へは、先にも記した『時のいたずら』を筆頭に、新たに録音し直した「恋」。そして「午前3時」「時代」「旅路」などなど、心を切な暖かくしてくれる歌たちを数多く収録している。様々な想いのドラマを繰り広げながら、次々と流れて出てくる歌の物語たちへ、そっと気持ちを寄り添わせよう。

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北海道は道東地方出身の松山千春にとって、厳しい寒さと対峙し続ける“冬”という季節は、身近な風景の一つである。同時に、自分自身の気持ちと強く向き合う意味でも、より内的心情を綴ってゆく上では、とても心に似合う風景と言えようか。
“冬盤”へと収録された、「北風」「雪化粧」「真冬の青空」「クリスマス」「雪」などなど、意外と冬の風景を舞台にした作品が多いのも、そんな松山千春自身の生活風景と歌とが、とても強く密接な関係を持っているからに、他ならない。たとえ季語的なタイトルが冠されてはいても、けっして歌までもが肌寒いわけじゃないのは、みなさんもご存じのことだろう。
この季節を彩った作品の中には、心根としての熱情性や暖かな想いを記した歌が、数多く詰め込まれている。
冬の厳しさが、より心の中へ灯火を燈してくれたような…。そんな暖かさを覚える作品だ。

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