スマッシング・パンプキンズ、最後のお別れライヴ

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12月2日(土)、Smashing Pumpkinsの最後のライヴがシカゴの小さなクラブ、Metroで行なわれる。このチケットが、Ebayのオークションで1500ドルもの値をつけているが、多くの誠実なファンは、その1つ前となる11月29日(水)のシカゴの巨大なUnited Centerでバンドに別れを告げた。Smashing Pumpkins(Billy Corgan、James Iha、James Chamberlin、Melissa Auf Der Maur)の最後の姿をひと目見ようと世界中からファンが集まり、カナダやフランス、日本やニュージーランドなどからのファンが入り交じるアリーナ周辺の様子は、まるでO'Hare国際空港にいるのかと錯覚しそうなほどだった。

バンドの沈鬱なスタイルとアルバム『Mellon Collie And The Infinite Sadness』のタイトルどおり、コンサートは感情的で哀しげなものだった。それは、バラードが曲目の多くを占めたというだけではなく、観客の反応にもいえることだった。ファンの中には生涯をかけた最後のチャンスを狙って“Billy、結婚して”と書いたものを振りまわす人もいたが、ショウが終わりに近づくにつれ、泣き出すファンが増えてきた。12年の活動と2200万枚以上のレコード売上を経て終わりを迎える今、バンドは初期の頃から支えてくれたファンに感謝の意を込めて、故郷の地を最後の公演地に選んだ。

2度目のアンコールではCorganの父、Billy Corgan Sr.がツインヴォーカルで参加、そして懐古的な内容のヒット曲“1979”の朗読を最後にバンドは姿を消した。もし、家に大金をもてあましている人ならば、まだ12月2日のMetroで最後のお別れを言うチャンスを得られるかもしれないが。

Corganは、Pumpkinsや他の'90年代のバンドが米国社会に与えた影響について以前、LAUNCHに語っていた。「'60年代後半の音楽が自己の意識を目覚ませるものだったように、'90年代初期の音楽は現実を見つめさせるもので、米国がピカピカに輝く偽物であったということに目を向けさせるものだった。それが現実だ。幻想を粉々に砕いたんだ。誰も粉々になった破片をどうやって元に戻すことができるのかわからない。僕ら自身も含めて。そして、今だにその対処に追われているんだ。しかし、'89年から'94年の間には大きなエネルギーがあった。それは確かだ」

Smashing Pumpkins、United Center演奏リスト:

“Glass And The Ghost Children”
“Today”
“Stand Inside Your Love”
“Thirty-three”
“To Sheila”
“Drown”
“Glass' Theme”
“The Everlasting Gaze”
“Bullet With Butterfly Wings”
“Rhinoceros”
“Thru The Eyes Of Ruby”
“Mayonaise”
“If There Is A God”
“Cash Car Star”
“Zero”
“Rock On”
“Heavy Metal Machine”
“Muzzle”
“Disarm”
“Tonight, Tonight”
“Siva”
“Porcelina Of The Vast Oceans”

アンコール
“Cherub Rock”
“Ava Adore”

2ndアンコール
“For Martha”(ゲスト:Billy Corgan Sr.)
“Starla”
“1979”

Tim Sheridan、シカゴ、Neal Weiss、ロサンゼルス
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