ジョージ・ハリスンの殺人未遂犯、精神異常を理由に無罪となる

'99年12月にGeorge Harrisonと彼の妻Oliviaを自宅で刺し殺そうとした男、Michael Abramが、精神異常を理由に無罪となった。Abramは、元Beatlesのメンバーとその妻を襲撃したことを認めたが、当時の精神状態について「取り憑かれていた」と主張。11月14日、英オックスフォード刑事裁判所は、Abramが夫妻を襲撃した時の恐ろしい様子をOlivia Harrisonから細かく聞き出し、George Harrisonからは供述書を通して宣誓証言を受け取った。この裁判で判事は、事件は「恐怖を起こさせる襲撃」だと述べ、Abramを無期限で精神病院に収容することを命じた。襲撃によってGeorge Harrisonは全身を何カ所も刺され、重傷を負った。

裁判中、精神科医のPhillip Joseph医師は、Abramを診察し、妄想狂精神分裂症と診断した。AbramはBeatlesを魔女の集団だと信じ、George Harrisonに取り憑かれていたと言う。Joseph医師は、「彼は平静を取り戻すためにHarrisonを殺そうとした」と裁判官に述べた。複数の精神科医の証言によると、Abramは事件以来入院し、精神病治療薬の投与を受けて安定した状態にあるとしながらも、まだ社会的危険性をはらんでいるため、すぐに釈放するわけにはいかないとのことだ。

担当の精神科医によると、Abramは自らの行為を深く後悔している様子で、Harrisonの家族に宛てた手紙を書きたいと言っている。Abramsの母、Lynda Abramは、Harrison夫妻が息子を許してくれることを望んでいる、とBBCに語った。
「去年、あの子は精神をとても病んでいました。普通の状態だったら、あんなことは絶対にしないでしょう」

Sue Falco、ニューヨーク