AC/DC、ハリウッドのRock Walkに加えられる

北米ツアー中のAC/DCは、9月15日（金）にハリウッドのRock Walkの式典に参加した。Rock Walkは、映画スターの手形で有名なチャイニーズシアターにあるWalk of Fameの音楽版。式典の中でメンバーのAngus Young、Malcolm Young、Brian Johnson、Phil Rudd、Cliff Williamsは、柔らかいセメントへ手を押し付けた。この手形は、ハリウッドにある楽器店、Guitar Shopの入口の床にAerosmith、Kiss、B.B. King、Carlos Santana、Johnny Cash等の手形と共に並べられる。

式典に出席できなかったメンバーは、もちろん故Bon Scottである。AC/DCのオリジナルシンガーで、'90年に過度の飲酒の後、亡くなっている。ギタリストのAngus Youngは、Scottはこういうイベントを楽しんだろうと言う。
「たぶんBonはすごく喜んだと思う。特に彼はロスに来るのが大好きだったからね」
「彼のロスでの一番のお気に入りを教えてあげようか。彼はいつも“（サンセット）ストリップにあるちっこいタトゥー屋に寄って、俺のタトゥーの色直しをしてもらわなきゃ”って言ってたんだ。だから、今回ここに来られてたら喜んだろうね」

バンドはまた、ロサンゼルスのRichard Riordan市長より栄誉賞を受けた。Angus Youngは証書を受け取るとそれを口にくわえ、角を真似て頭の上に指を突き出して撮影用のポーズをとった。バンドとロスの政治家という奇妙な組み合わせに、この日イベントの司会を務めていたラジオ局のベテランDJ、Jim Laddは、思わずバンドの曲に引っ掛けたイヤミなジョークを言わずにはいられなかった。
「Riordan市長は“Giving The Dog The Bone”（犬に骨をやること）をどれだけ知ってるのかね？」

ここ数週間のAC/DCの栄誉の嵐は、これで終わりではなかった。9月18日（月）の朝、メンバーは目を覚ますとバンドがRock And Roll Hall Of Fameの候補に上がっているというニュースに迎えられた。

AC/DCが米国でそうこうしているうちに、地球の反対側の故郷、オーストラリアではシドニー・オリンピックの開催式を迎え、国民は老若男女を問わず大盛り上がりとなっている。なぜ、AC/DCのようなオーストラリアの大スターがオリンピックに参加しないのだろう？　答えは簡単なようだ。
「なんでオリンピックに参加してないのかって？　ドラッグテストに通らないからだよ」

AC/DCは、最新アルバム『Stiff Upper Lip』を従えての北米ツアーを9月20日（水）にカリフォルニア州オークランドで終え、その後10月、11月には英国、フランスでツアーを行なう。

記：Neal Weiss、ロサンゼルス