今最も注目を浴びる女流ソングライター【パート1】
ジャネット・ジャクソンに曲を書けたらエキサイティングね |
| ●キャンディ、ソロデビューしてどんな気分でしょうか? グループ時代とはどう違いますか Kandi: 素晴らしい気分よ。このアルバムにかかっている間、同時に他の人のプロジェクトもやってたから彼らの曲が出るのを見てきたわけだけど、今度は自分のでしょ? わくわくするのと同時に恐いの。みんなが私のことをどう思うかなって。でもわくわくしてるわ。 ●エクスケイプの解散理由は? Kandi: メンバーの1人(ラターシャ)がソロ・プロジェクトをやりたがって、残りの私たちはいいんじゃない?って感じで別々なプロジェクトをすることにして、お互いに解散しましょうって決めたの。 ●エクスケイプ時代には単独の自作曲はなかったと思うのですが、ソングライトはいつ頃から? Kandi: いつもソングライティングはしたいなと思ってたの。でも他人に聴かせたりはしないで、書いても自分の中にしまっておいた。そしてグループの解散が決まった頃、もう1人のメンバーのタイニー(タメカ・コトル)とデュオをやろうかなと思って、2人でデモ用に曲を書き始めたのがきっかけ。そしてプロデューサーのシェイクスピアと最初に書いたのが「No Scrubs」だった。それ以来ずっと彼と一緒に書いてる。「No Scrubs」はもともと自分達のプロジェクト用だったのよ。シェイクスピアがTLCと彼女達のレコード・レーベルに聴かせたら、みんなあの曲を使いたがったから「ほら、持ってきなっ」って感じで(笑)。 ●たとえば、『Off The Hook』にも6曲ほどエクスケイプとしてライター・クレジットがありますが、このときはすでにKandiが中心になって関わっていたんですか。 Kandi: 実際はジャーメイン・デュプリがエクスケイプのメイン・ソングライターで、彼が時々私たちにコラボレイトさせてくれたの。これが私たちのアイデアだったなんてとてもじゃないけど言えないレベル。ほとんどが彼のアイデアで、私たちはちょっと口を出す程度だった。今はほとんどが私だけど…。 ●歌詞を書くときはどんなシチュエーションで? Kandi: 過去の自分の恋愛関係について書いたり、友達の恋愛関係について書いたり、自分の周りで起こってることや、みんなが興味を持って聴いてくれそうなことについて書いたりする。なんか面白い話題を聞いたりすると書き留めておいて、あとで曲に入れたりもするわ。 ●曲作りをインスパイアするものは何(誰)ですか。 Kandi: たくさん。特に誰ってわけでもないし。たまに他のプロデューサーがやってることを見て「これなら私にもできそう」ってトライしてみたり。 ●歌うことに関してはいかがですか? Kandi: 私の好きなパフォーマーはジャネット・ジャクソン、マドンナにティナ・ターナー。なぜなら彼女達は歌ってパフォーマンスするのがうまいから。そういう人に憧れるわ。小さい頃から歌うのが好きで、ドナ・サマーの「Last Dance」が一番最初に覚えた曲だった。ユース・アンサンブル・オブ・アトランタに所属して、トライシティ・ハイスクール・オブ・パフォーミングアーツ(アトランタ)に通い始めた頃から本格的に歌い始めた。小さい頃はそれほどでもなくて年を重ねるごとに歌を沢山歌い始めたの。 ●シンガーからソングライターの道にも進出するようになって、大きく変わったことはありますか? Kandi: 一番大きな違いは、今のほうが業界の人達がちゃんと敬意を払ってくれるってこと。昔は「彼女は単なるアーティストね」って感じで私の意見なんて無意味だった。今は他のアーティストのヒット曲を書く人として関心を持ってくれて、私の意見にも関心を持ってもらえる。今だと私が「これはこうしたほうがいい」って言うと、「そうかもしれない」って思ってくれる。昔は「はいはいそーね、キャンディ」だったのに(笑)。 ●シェイクスピアとはいつ頃どのようにして知り合ったのですか? Kandi: エクスケイプの時代からいろいろ世話になってるイアン・バークという人物がいて、タイニーとデモを作ってた時彼がプロデューサーを探すのを手伝ってくれて、トリッキー(・スチュアート)という人を紹介してくれたの。トリッキーとシェイクスピアは一緒にスタジオを持ってるんだけど。で、彼がシェイクスピアを紹介してくれたの。1年半くらい前のこと。「No Scrubs」をレコーディングしたあとずっとシェイクスピアと一緒に書き続けてるの。「No Scrubs」は一緒に書いた4、5ケ月後に発売されたのよ。 ●当時まだ無名だったシェイクスピアといっしょに組んでやろうと思った理由はなんですか。 Kandi: 彼のトラックが気に入ったの。本当にいいトラックを持ってた。実際「No Scrubs」のトラックには、最初は別の歌がのっていたの。ちょうど私の頭の中に“スクラブス(情けない男)”について歌を書くアイデアがあったから、シェイクスピアに「このトラックいいね、でも別の歌を書いてもかまわない?」って訊いたの。彼は元の歌よりいい歌が書ける奴なんていないと思ったらしくて(笑)「いいよ、好きにやってみな」って私にくれたの。そしたら出来上がった曲をすごく気にいってくれて、それ以来一緒にやってるの。 ●シェイクスピアと共同で曲作りをする時はどのようなプロセスで作業を進めるのですか? 曲作りにおけるあなたとシェイクスピアの役割分担を教えて下さい。 Kandi: 普通はシェイクスピアがトラックを担当して、私が歌詞とメロディーを担当するの。 ●シェイクスピアはどんなプロデューサー? Kandi: 素晴しい人。私に好きなことをさせてくれるところが好き。割り込んできたりしないし。ああしろ、こうしろ、と言わずに基本的に「自分がやりたいようにやってみな」って感じで。クリエイティブにさせてくれる。これはダメ、あれはダメッていう人もいるじゃない。2人のチームワークはすごくうまくいってると思う。私が書く歌は彼のトラックをうまく補足してて、彼のトラックは私の歌詞をうまく補足していると思う。彼は面白いし、とてもクール。 ●逆にひとりの人間として、素顔のシェイクスピアはいかがですか? Kandi: 本当にいい人だと思う。ビジネスに関してはとても真剣。私はもっとクリエイティブなタイプだけど、彼は「はい、ビジネスに入りましょう」って感じ(笑)。お互いにうまくバランスがとれてるみたい。 ●今後もシェイクスピアといっしょに? Kandi: もちろん! 今回のアルバムは2人でエグゼクテイブ・プロデュースしたし、他にも今一緒にやってるプロジェクトがあるわ。アッシャーの次作を一緒にやってるし、ボーイズIIメンの新曲も終わってもうすぐ出るし、今出てるものの中にも一緒にやったのが沢山あるし。とにかく一緒に前進してるって感じ。 |
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