ザ・フーのピート・タウンゼンド、'69年のWoodstockを振り返る

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今から31年前の'69年8月16日、The WhoがオリジナルのWoodstock Festivalで夜明けの光を浴びながら演奏するという、ロックの歴史に残る素晴らしいライブを行った。映画『Woodstock/ウッドストック』を観れば、その神々しい瞬間を体験することが出来るだろう。しかし、Whoのリーダー、Pete Townshendは、Woodstock Festival全体の出来事に比べれば、それほど自然発生的なことではなかったと言う。

「あれはちょっと計画的だったんだ。実は俺が時計を見て、このまま(「See Me Feel Me」のパート)“Listening to you, I get the music”っていうところを長く演り続ければ、陽が上がってくるだろうっていうのに気が付いたんだ。ショウビジネスの家庭に育ったんで、そういうことを分かってたし、素晴らしい光景になるだろうっていうのが分かってたんだ」と言う。
「ステージに上がるまでも十分長い間待ってたんだけど、“Listening to you, I get the music”を何度も何度も何度も、もう40回位繰り返して、“やっと”陽が昇り始めたんだ。だから、俺にとってはそれは詩的な瞬間ではなくて、皮肉屋の英国人の勝利の瞬間の一つってとこだったね」

 この話が表しているように、Townshendはこの時の経験について明確に覚えており、その時に感じたこと、そしてそれ以後学んだことについて話してくれた。
「その時感じたのは、“自分はアメリカ人じゃない。ここでは部外者だ”っていうこと。最悪だったし、帰りたかったよ」と言う。
「もともと初めから出たくなかったんだ。でも、今までの経験を通してきて分かったことは、アーティストの立場としては、ここ(米国)が自分の国なんだってこと」

記:Darren Davis、Bruce Simon、ニューヨーク
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