【俺の楽器・私の愛機】1763「新年一本目一生モノ」

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【martin D-28】(愛知県岡崎市 気まぐれソングライター 33歳)


明けましておめでとうございます。烏丸さんご無沙汰しております。過去にGibson songwriterを始め所持する名器を掲載していただいた気まぐれソングライターです。

今回ご紹介いたしますmartin D-28(2025年1月1日購入)ですが、購入に至るまでのエピソードも含めまして、少々長くなりますがお付き合いいただければと思います。

遡ること9年前、名古屋某楽器店にて私は悩んでおりました(傍らに若干殺気走る妻)。悩みの種は人生で最初の一本、GibsonかMartinか…

martin、特にD-28っていつの世もプレイヤーが憧れる一本じゃないですか?当時まだ初心者に毛が生えたくらいのスキルの私でしたが、martinの普遍性、愛されるが所以、それらの外っ側くらいは理解していました。

私「やっぱりマーチンかな」
妻「お前にはまだ早い、悪いことは言わないからこれにしなさい」
私「…はい」

妻…を始め女性ってなんであんなに物事を俯瞰できるんでしょうね?妻が指し示したギター、Martinに比べ見た目きらびやか(フレットのパールとか赤茶ベッコウのピックガードとか)、それが当時から現在まで、私の半身と言っても良いくらいライブ、レコーディングを共にしてきたGibson Songwriterでした。

Songwriterと駆け抜けた9年間、「当時よりは!」ですが演奏技術、ギターとは何ぞやという知識など少しは身に付いた私今日この頃。

songwriterと日々を過ごしながらも、心の片隅には「この曲martinで演ったらもっと良いんじゃない?」など、martinへの憧れは冷めやらない気まぐれソングライター…

そして2024年12月30日、後輩のライブを見終わった私は名古屋某楽器店(songwriter買った店)に入ります。ラインナップを眺めます。songwriter(used)がある、価格、私が新品で購入した当時より1.5倍くらい高いじゃあありませんか!中古ですよ?ナーゼナーゼ

昨今のアコギプライス高騰はひとまず置いといて、本命Martinの試奏をひと通り済ませ後輩バンドの打ち上げに向かう気まぐれソングライター…

2024年12月31日、我が家に新年のカレンダーとティッシュペーパーがないということで、私は岡崎某ショッピングモールへ。◯イソーに向かう途中、右手に島村◯器店があったら烏丸さんでも吸い込まれますよね?

アコギ陳列棚、そこに唯一一機、輝きを放つD-28。あと年末在庫処理かなんかで強めの値引き札…気がつけば会計カウンター机上に御見積書。

私は…我ながら抜け目ないんです。店長さんに「山はここからです、明日午前、私が店に現れなかったら私のことは忘れてください」的なことを伝え鬼ヶ島(マイホーム)へ帰宅。

カレンダーもティッシュも買ってない、「見積書」という紙だけ持ち帰り。鬼ヶ島へ。

私「これ(ソングライター)買った時、Martinはまだ似合わないって言ってたけど、今の俺ならどうかな」
妻「ヤ◯ハとかヤ◯リの方が似合うよ」「マーチンはこ◯人しか買っちゃいかん」「◯◯万?はぁ?それだけあったら何が買えると思っとるん?◯◯◯!×□×□×□!」

私、酒も飲まないで何も食わないでただただ目だけバッキバキな、こんな大晦日初めてでしたよ。

ひたすら耐え忍ぶ交渉(髪がリアルタイムで抜けてました)を経て、決め手の試奏をしに行こうということにまとまり、再度岡崎某ショッピングモールへ。

島村◯器店員「あれ明日午前に来るか来ないかじゃなかったっけ?」みたいな狼狽など一寸も見え隠れせず、全てを察しかつギター知識のない妻(殺気)にも分かりやす~いように、Martinの歴史、普遍性、その良さ愛が所以を2人がかりで解説していただきました(岡崎島村◯器店員さん、本当にありがとうございました)。

2025年1月1日、新年の喧騒鳴り止まぬ岡崎某ショッピングモール、私は家族と島村◯器店に立っておりました。店員との再会。諸手続きを済ませ…

そして帰結。

長々としたためましたが私の伝えたいことは、妻という絶対的俯瞰者、妻なくして今の私はあり得ない、いつも楽器を選ぶ時は隣に妻がいる…ということです。

martin D-28、songwriter慣れしてる私的には正直まだ繊細過ぎて弾き語りに気を遣います(2025年1月1日16:52時点)。

でもそんなことより、このギターに出逢うまでの私を見守ってきてくれた、私の妻に感謝を捧げたい。

だから持ち帰ったmartinD-28で最初に演奏したのは、桑田佳祐の「ダーリン」。





   ◆   ◆   ◆

近年のマーティンの端正なヘッドストック、たまらんなぁ。永遠のD-28。世界のスタンダードD-28。アコギのテンプレD-28。いつかは手にしたいD-28。わかります。でもギターを弾かない奥方が首を縦に振ったのは、D-28の普遍の魅力…ではなく気まぐれソングライターさんとの夫婦愛っすよね。D-28購入顛末記を通し、その後ろに香るのはふたりの信頼感と深い愛情でした。正月早々、ごちそうさまっす。お腹いっぱいっす。でもマーティンへのあこがれと注がれてきた羨望の思いが、このD-28一本に注がれることでしょうから、ゴリゴリに鳴る一本に仕上がっていくことでしょう。それもまたとんでもない財産です。そういや紅白のイルカはやっぱりあのD-35でしたね。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
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