【インタビュー】マーク・フェラーリ、「日本でプレイできる日が来るかもしれないね」

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1980年代に日本でも人気を博したL.A.メタルのバンドのひとつであるKEEL。代表的なアルバムである『The Right to Rock』や『The Final Frontier』は当時のLAメタルファンであれば耳にしていることだろう。

彼らも時代の流れとともに解散を経ているが、2008年以降はマークも復帰した再結成を2度果たし、現在も存続している。そのKEELのギタリストであるマーク・フェラーリは、当時キール脱退後に自身のバンドであるコールド・スウェットを結成し、1990年にリリースした『BREAK OUT』アルバムはグランジが流行した時代の中でもメロディックロックファンの心を射止めた良盤であった。これが唯一の作品となっていたコールド・スウェットも近年再結成を果たし、マークはKEELとコールド・スウェットともに活動中だ。

2024年8月にアメリカ・テネシー州で行われた<Monsters on the Mountainフェスティバル>にコールド・スウェットで出演していたマークがインタビューを受けてくれた。



──日本のインタビューを受けるのは久しぶりだと思いますが、日本の印象はいかがですか?

マーク・フェラーリ:僕は日本が大好きで、土地も人も大好きなんだ。幸運にも3回訪れることができて、またいつかその機会が来るのを願っているし待ちきれないよ。兄が英語の教師で1年間日本に住んでいた事もあるんだ。

── 1980年代のKEELの成功は日本の多くの音楽ファンにも影響を与えましたが、当時はどんな気持ちでしたか?

マーク・フェラーリ:当時は、日本に来るといつも僕たちの音楽をとても高く評価してくれて、素晴らしい日本の観客の前で演奏できることに興奮していたよね。

── KEELで4枚のアルバムをリリースした後、KEELを離れてコールド・スウェットと音楽事業を立ち上げましたよね。音楽事業ではどんな事をされていたのでしょう?





マーク・フェラーリ:テレビ番組、映画、コマーシャル、ビデオゲームなど、放送以外の用途で使われる音楽を制作する音楽ライブラリを立ち上げたんだ。それは "Master Source" と呼ばれているんだけど、2007年にUniversal Music Publishingに売却したよ。

── それらの事業のアイデアはどこから生まれたのですか?

マーク・フェラーリ:僕は常にこれまでになかったチャンスがどこにあるのかを考えてきたんだ。例えば、僕のやっていた音楽ライブラリ事業は、音楽の断片ではなく、ボーカル(歌)をフィーチャーした最初のライブラリとなったよ。

── 楽曲提供やプロデュースなど、これまでたくさんの事をされてきましたが、特に印象に残っている仕事はありますか?



マーク・フェラーリ:1996年にポール・テイラー(ウィンガー)とスタン・ブッシュと一緒に書いた「Capture The Dream」という曲を作ったことを誇りに思っているよ。この曲はオリンピックで何度も使われたんだ。何か提案する機会を与えられたから提出したんだけど、それがヒットしたんだよ。

──アトランタオリンピックのテーマ曲でしたよね。先日の<KEELフェスト>出演の反響はどうでしたか?

マーク・フェラーリ:今回が2回目の<KEELフェスト>で、1回目は2019年だった。どちらの回も参加してくれたお客さんの数も多かったし反応も素晴らしかったよ。KEELは2009年からライブを再開しているので、他のメンバーとも会えているしね。

── 2020年には両方のバンドで<Monsters of Rock Cruise>に参加したのを覚えています。いかがでした?

マーク・フェラーリ:あれは目まぐるしい日々だったよ(笑)。実はその<クルーズ>には3つのバンドで参加していて、キッスのトリビュートバンドであるコールド・ジンでのショーもやったんだよ。全てにおいてとても忙しかったけれど、それでも凄く楽しい経験だったね。コールド・スウェットは2025年の<クルーズ>にも参加するよ。

── 楽しみです。コールド・スウェットは未発表曲のアルバムもリリースされましたね。

マーク・フェラーリ:うん、『Unburied Alive』をリリースしたよ。これは古いデモ(「Unburied」の部分)と2つのライブパフォーマンス(「Alive」の部分)をミックスしたものなんだ。厳密に言うと2枚目のアルバムになるけど、最近書かれた新しい曲はないんだ。ただし、コールド・スウェットは今後数か月以内に新しいシングルをリリースする予定だよ。

── 新曲は嬉しいです。このアルバムのライブ音源はどこで録音されたものですか?

マーク・フェラーリ:2020年の<Monsters of Rock Cruise>と、1990年のドイツのマンハイムでの<Monsters of Rock Festival>のものさ。



── 新作はロン・キールのレーベルからリリースされていますが、KEELの新しいアルバムの予定はどうですか?

マーク・フェラーリ:うーん、現時点ではないけど、ロンの新しいリリース(ロン・キールのプロジェクト作品)『Keel World』アルバム収録の「Moving Target」という新しいシングルはあるよ。

── KEEL名義では14年ぶりの新曲ですよね。来年は<Monsters of Rock Cruise> の予定と、他に何かご予定はありますか?

マーク・フェラーリ:キールとコールド・スウェットはどちらも2025年にもっとライブをしたいと考えているよ。運が良ければ、どちらかのバンド(または両方)が日本でプレイできる日が来るかもしれないね。



取材・文・写真◎Sweeet Rock / Aki

< COLD SWEAT ~ Monsters on the Mountain Festival 2024 ~>

2024.8.24 GATLINBURG , Tennessee, USA
1.Four on the Floor
2.Lovestruck
3.Rain Down on Me
4.Fistful of Money
5.Cryin Shame
6.Let's Make Love Tonight
7.Long Way Down
8.Killing Floor

COLD SWEAT『UNBURIED AVIVE』

2024年3月29日リリース(CD 4月19日)
1.Rain Down
2.Claim To Fame
3.Long Gone
4.Out On My Own
5.Let's Make Love Tonight(Live 2020)
6.Long Way Down(Live 2020)
7.Four On The Floor(Live 2020)
8.Lovestruck(Live 2020)
9.Cryin' Shame(Live 2020)
10.Killing Floor(Live 2020)
11.Mannheim Medley(Live 1990)- I Just Wanna Make Love To You/Cryin' Shame/Killing Floor



RON KEEL『KEEL WORLD』

2024年8月2日リリース
1.Hollywood
2.Hard On The Outside(Heart On The Inside)
3.Moving Target
4.5 O'clock Shadows
5.Give Me Guitars(Or Give Me Death)
6.Weekend With My Friends
7.Guitar In The Grave
8.Neon Circus
9.Faster Horses
10.Taking Me Back
11.Embryo(BLACK SABBATH Cover)
12.Children Of The Grave(BLACK SABBATH Cover)
13.The Last Bottle On Earth


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