【インタビュー】新浜レオン、木梨憲武プロデュース「全てあげよう」が物語る様々なフィールドから愛される理由「やっぱり、秀樹さん愛です」

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■西城秀樹さん、野口五郎さん、郷ひろみさん
■所さんに作っていただいた曲は新御三家風


──9月11日に「全てあげよう」追撃盤5種類がリリースされます。その“盛り上がレオン盤”のカップリング曲「全てあげよう with 木梨憲武 」は、木梨さんとのデュエットのような歌唱形態で、より熱くパワフルな歌に仕上がっていますが。

新浜:ある朝、木梨さんから「レオン、今日は何してる?」と直接電話があり、「リハーサルを予定しています」と伝えると、「それ一回飛ばしちゃって。今、レオンの家の下に車を駐めてるから、早く降りて来て」っておっしゃるんですよ。

──えっ、家まで木梨さんが迎えにいらしたんですか?

新浜:その日は過去イチ、突然でしたね。とりあえず最低限、人に会える状態に身なりを整えて、木梨さんの車に乗せていただいて行き先を尋ねると、「スタジオだよ。「全てあげよう」の追撃盤を出すんだろ? だったら、その中のひとつに俺と2人で歌ってるバージョンを録っちゃおうよ!」って。…気づいたら、後部座席でU-NEXT『木梨の貝。』のカメラが回っていました。

──さすが木梨さんです。レコーディングは、リハーサルなし、ぶっつけ本番ですか?

新浜:そうです。木梨さんとの歌い分けすら決まっていない状況で、まずは木梨さんが1曲丸々歌って、その後に僕が1曲丸々歌って。その後で振り分けをすべてその場で木梨さんが決めていきましたね。で、イントロと間奏、アウトロにセリフとか“あーい!”みたいなフェイクを入れることになり、それらは全て木梨さんが担当するんだろうなと思ってたら、「お前がイメージする秀樹さんをやってみなよ」と言われて。やったみたら、「いやいや、それは俺がやる秀樹さんのものまねじゃないか」って(笑)。急に言われたので僕もテンパっちゃって、秀樹さんのものまねをしている木梨さんをやっちゃったんです(笑)。

──完全に木梨さんペースですね(笑)。

新浜:さらにアウトロでは、木梨さんの「さあこっちへ来い。抱いてやる〜!」に続けて、僕が「そう、抱いてやる〜!」って子分みたいになってしまいました(笑)。



──盛り上がレオン盤は、ジャケットも木梨さんとのツーショットです。

新浜:楽曲制作からレコーディングの流れで、木梨さんと僕の2人でジャケット写真も撮影させていただくことになりまして。ジャケット写真で木梨さんが着ている衣装は、実は僕のなんです。木梨さんご自身もスタイリストの方がすごくたくさんの衣装をご用意されていたんですけど、「レオンが着ているその赤のシャツを貸してよ」から始まり、スパンコールのパンツ、カマーベルト、ブーツまで一式、全部僕の衣装をお貸ししたんですよ。シャツはたまたま色違いで赤と白を作っていたので、「お前は白ね」と木梨さんに言われ。撮影もあっという間に終わって、その後で木梨さんがボソッと教えてくれたんです、この撮影の意図を。「レオン、分かるか? 俺が赤だよな。で、お前が白だよな。紅白だよ」って。「レオンにはこの曲で、紅白に出てほしい」っていうメッセージを残して、スタジオを後にしたんです。もう感動しちゃって。改めて気が引き締まる思いがしましたね。

──カッコいい。

新浜:その場の思いつきで動いているように見えますけど、めちゃくちゃ先まで見通して、着地点が見えているんだと思います。自分もキャッチャーでしたから、視野を広げて、先の手を読んでいるつもりでしたけど、木梨さんの行動には遙か先にビッグサプライズが用意されているんです。勉強になるし、憧れるし、本物のエンターテイナーですね。今は、プライベートでもお食事に誘っていただいていたりしているんですけど、そこには成美さんがいらっしゃったり、時にはヒロミさんがいらっしゃったり、カンニングの竹山さんがいらっしゃったり。木梨さんを通じて人脈やきっかけを広げていただいていて。本当に感謝しかないです。

──楽曲やアートワークはもちろんですが、レオンさんのすべてが今、木梨憲武プロデュースとなっているわけですね。

新浜:はい。そして木梨さんの感性で完成されたものが、まさしく「全てあげよう with 木梨憲武」なんです。リアルタイムで秀樹さんを聴いていた方には、“懐かしいな”って思っていただけるでしょうし。「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」以外はあまり聴いたことがない方には、秀樹さんの雰囲気を改めて感じていただけるのではないかと思います。

──楽曲もそのアレンジも、これまでの新浜レオン作品とは異なります。

新浜:これまでリリースした新浜レオン作品は打ち込みが入ったり、昔と今を融合した形だったんです。でも今回は、生音のみで真っ向勝負しています。“これぞ歌謡曲”だという王道を感じながら楽しんでもらえたら嬉しいですね。


──追撃盤として9月11日にリリースされる6thシングル「全てあげよう」[追撃盤]は全5形態(盛り上がレオン盤、あなたの色に染まレオン盤、恋焦がレオン盤、虫刺さレオン盤、れおすけ盤)、3月27日にリリースされた6thシングル「全てあげよう」は全5形態(アモーレオン盤、コングラッチュレオン盤、繋がレオン盤、惚れ惚レオン盤、ゆらレオン盤)。計10形態がリリースされるかたちです。そのカップリングには、すべて異なる楽曲が収録されていますね。それも10曲中9曲が所ジョージさんの作詞作曲で。

新浜:「全てあげよう」の制作をきっかけに、所さんが10曲以上作ってくださったんですよ。その中の曲が収録されています。木梨さんは当初から、「(カップリングは)レオンのひとり新御三家にしようよ。西城秀樹さん、野口五郎さん、郷ひろみさんをやってほしい」という話をされてまして。そのリクエストに応える形で、所さんが曲を作ってくださり、新御三家風になっていると思います。

──まず「くちづけ」(あなたの色に染まレオン盤収録)は、デビュー時の郷ひろみさんを彷彿とさせる明るくノリのいい曲ですね。

新浜:“♪僕たち男の子〜”の雰囲気があり、歌詞にはそのまま“レオン”コールも入っているという。ぜひコンサートでコールしてほしいですね。「恋にゆれて」(恋焦がレオン盤)は、所さんが野口五郎さん風に曲を作ってくださいました。

──「夏の香り」(虫刺さレオン盤)は、花火や笛、太鼓の音が入っていて、タイトル通りの夏らしい曲です。

新浜:「夏は野外イベントも多いでしょ。ぴったりな曲を作ってあげるよ」と。「奇跡を信じよう」(れおすけ盤)に関しては、木梨さんの幼なじみであり、アニソンなどを手掛けている矢吹俊郎さんが作ってくれました。実は木梨さんとか所さんの音楽作品のほとんどが、成城にある矢吹スタジオで作られておりまして、そのスタジオのプロデューサーでもあります。アニソン感というかロック感があるという意味では、新たな一面を出せた曲であり、ライブで歌うのも楽しみですね。

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