【ライブレポート+インタビュー】RIIZE、日本初単独公演<‘RIIZING DAY’ in TOKYO>に「込み上げてくるものがあった」
RIIZEが5月11日(土)および12日(日)の2日間、東京・国立代々木競技場第一体育館にて日本初の単独公演<2024 RIIZE FAN-CON ‘RIIZING DAY’ in TOKYO>を開催した。その初日にはメンバーから直接ファンへ、9月に日本デビューすることに加え、7月末から全国9ヵ所15公演の初ホールツアーを行なうことが発表された。
◆RIIZE 画像
初尽くしとなった記念すべきコンサートのオフィシャルレポートおよび、2日目の開演前に日本デビューへの意気込みを語った公開インタビュー会の模様をお届けしたい。
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【ライブレポート】<2024 RIIZE FAN-CON ‘RIIZING DAY’ in TOKYO>
RIIZEがシングル『Get A Guitar』で韓国デビューしたのは2023年9月のこと。発売1週間でミリオンセラーを記録するなど、期待度の高さを証明した。日本では正式デビュー前にもかかわらず、今回のコンサート<2024 RIIZE FAN-CON ‘RIIZING DAY’ in TOKYO>は2日間約2万4千席のキャパに対して、50万件以上の応募があったという。これまでイベント出演はあったものの、“RIIZE”の名前を冠した日本公演を行なうのは“初”ということもあり、BRIIZE(ファンの愛称)や音楽ファンの注目度は沸点を超えたようだ。
RIIZEのグループカラーであるオレンジ色のペンライトの光で埋め尽くされた客席。メインステージ背面を覆う巨大ビジョンに雷鳴轟く映像が映し出され、その稲光とともにビジョン裏にスタンバイしたショウタロウ、ウンソク、ソンチャン、ウォンビン、ソヒ、アントンのシルエットが見え隠れしている。BRIIZEのボルテージが最高潮に達した瞬間、ショウタロウが「東京、行くぞ!」と叫び、 初の単独公演がスタートを告げた。
1曲目は「Siren」だ。グループ名“RIIZE”の由来となった“RISE(成長する)” “REALIZE(実現する)”という文字が正面にプリントされたジャケットを羽織り、高速で細かなステップを踏みながら、目まぐるしくフォーメーションを変えるパフォーマンスで身体能力の高さを見せつける。花火やファイヤーボールの演出も相まって、一瞬にして会場の熱気を上げた。
「こんばんは、RIIZEです」とメンバーが揃って挨拶すると、ショウタロウが「他のメンバーたちは、この日のために日本語を練習してきた」ことを明かし、一人ひとり日本語でコメントしていく。「油そばを食べましたけど、すごく美味しかったです」(ソンチャン)、寿司職人を志したことがあるという経歴から「今日は皆さんの寿司職人 ウォンビンです(笑)」など、日本ならではのエピソードも添えて、日本のBRIIZEを喜ばせた。
また、「BRIIZE、ただいま!」と叫んだショウタロウは、「おかえり!」という客席からの返事に続けて、「幼い時からコンサートをすることが夢だったんですけど、今、こうして日本に帰ってきて、やっとRIIZEとしてコンサートをすることができて、すごく感慨深いです」と想いを語った。
コンサートは最初の企画コーナーへ。メンバーがクレーンゲームに挑戦し、取ったカプセルの中に入っている質問に答えていくというものだ。「無人島に何か一つだけ持って行けるとしたら?」という質問では、アントンが「ソヒ」と回答し、ソヒも照れながら「アントン(笑)」と答える相思相愛ぶりを見せれば、ショウタロウも「ソンチャン」とメンバー愛をアピールした。また、「日本の好きなお菓子は?」という質問には、ウンソクが“じゃがりこサラダ味”を挙げたほか、ソンチャンが「それはお菓子じゃない!」とメンバーにツッコまれながらも「コンビニの野菜スティック」と答えるなど、日本に親しんでいるメンバーの様子を伺わせる回答も。このほか、「長い休みがもらえたら?」「本番前に食べたものは?」「尊敬する人は?」などの質問に答え、メンバー同士の関係性やそれぞれの人となりをのぞかせる場面となった。
続く2つ目の企画は「リアルタイム成長期」と題したコーナーだ。これは、韓国ソウルを皮切りに、東京、ロサンゼルス、香港、台北、マニラ、シンガポール、バンコク、ジャカルタと世界9ヵ国/地域で行われる今回のファンコンツアーを通して、メンバーの成長を見せていくというものだ。日本は同ツアー初の海外公演となるが、先の韓国公演でゲームに敗退して罰ゲームを課されていたアントンとウォンビンが、日本でミッションを遂行する模様が公開された。声が小さいことを指摘されることが多いアントンが、街中で大きな声で自己紹介をするなど、罰ゲームでありながら、メンバーの進化を垣間見られる内容にBRIIZEも思わず笑顔となった。
和やかな時間を過ごした後は、再びライブパートへ。ウンソクが「ここにいる人たちだけが見ることができるステージ」と紹介するとワン・ダイレクション「ワン・シング」のカバーが披露された。スタンドマイクを前に6人が横一列に並ぶと、それぞれの声の特徴を生かしながら恋の歌を唄い継いでいく。続く、ポップな「HAPPY! HAPPY! HAPPY!」では目の前にいるBRIIZEたちに手を振るなどしながら、キュートに届けられた。さらに、事務所の先輩・SUPER JUNIOR「엉뚱한 상상(White Christmas)」のカバーでは、RIIZEオリジナルのダンスを見せるなど、まさしく「ここにいる人たちだけが見ることができる」パフォーマンスを次々と展開していく。このパートを締めくくりは、「Love119 (Japanese Ver.)」だ。ショウタロウの「一緒に歌いましょう!」という呼びかけに、BRIIZEが大きな声で応え、ショウタロウとウォンビンが考案したサビのキャッチーな振付がステージと客席でぴったり揃うなど、RIIZE&BRIIZEの特別バージョンとして会場が沸いた。
ここで再び企画コーナーへ。サイコロを振って出た目に書かれたゲーム対決では、“兄チーム”のショウタロウ、ウンソク、ソンチャン、“弟チーム”のウォンビン、ソヒ、アントンが勝負を繰り広げた。負けたチームには、企画コーナー前半に行われた「リアルタイム成長期」に繋がる罰ゲームが課されるため、両チームとも必死な面持ちでの挑戦となった。メンバー同士でお姫様抱っこをしたり、アントンが一人でウォンビンとソヒをおんぶしたり、身体を張りつつ、メンバー同士の仲の良さが垣間見られるわちゃわちゃ感も満載のコーナーに会場からも笑い声が。勝負の結果、罰ゲームを追うことになったウンソクは少々不満そうな表情も浮かべていたが、メンバーもBRIIZEも笑顔が溢れるひと時を過ごした。
そして映像を挟んで、最後のライブパートへ突入。「Honestly」が始まると、ステージにスモークが立ち込め、そこに当たる照明の光の間を縫ってメンバーが現れた。同曲は6月に発売される1stミニアルバム『RIIZING』に収録される新曲で、甘美なボーカルが堪能できるR&Bナンバーだ。ミラーボールに反射した光が会場を照らす幻想的な雰囲気の中、愛を失った心境を綴った歌詞が切なくも温かく響く。そこから、「Talk Saxy」の激しいサックス音が場内の空気を一転させると力強いダンスで盛り上げて、「Get A Guitar」へ。開演前からコールを合わせていたBRIIZEとメンバーとの息はぴったりで、最高の一体感が生まれた。
ラストスパートは、RIIZEというグループが生まれるきっかけを作ったダンスナンバー「Joy」、1stミニアルバム『RIIZING』収録曲であり、忙しい日々を過ごしながらも前に向かって進み続けるRIIZEの姿と重なる「9 Days」、ミュージックビデオが高い注目を集める「Impossible」が日本初披露。しかし、初とは思えないほどにBRIIZEが完ぺきなコールを入れるなど、最後までメンバーとともにステージを作り上げた。
アンコールに応えてステージに帰ってきたメンバーたち。手に持ったペンライトを振りながら、RIIZE初のファンソングとなるミディアムナンバー「One Kiss」を楽しそうに歌唱し、歌を通してBRIIZEに変わらない愛を誓った。
「実は大事な、大事なお知らせがあります」とショウタロウが伝えると、「9月に日本デビューが決まりした!」とサプライズ発表が。これには会場から割れんばかりの歓声が上がった。ソヒは「発売までまだまだ時間がありますが、楽しみにしてください!」とアピール。さらにショウタロウが、「これだけじゃありません!」と前振りし、「7月から日本で初のホールツアーを開催します」とソンチャンが続けると、会場は歓喜の渦に。初の日本オリジナルシングルに、初ツアーと、まさに初尽くしのコンサートに相応しい発表となった。
改めて一人ずつ今の想いをコメントしていくメンバーは、夏ツアーへの期待感や、初の単独公演で緊張をしていたが、想像以上にBRIIZEに温かく迎えてもらったことへの感謝を述べていく。そんな中、ショウタロウは涙で言葉を詰まらせながらも、笑顔でこう語った。
「韓国に渡ってから、活動をする中で大変なこともあったんですけど、こうしてまた日本に帰ってきて、温かく迎えてくれることを幸せだと感じました。RIIZEとして単独コンサートをすることができて、すごく幸せでした。これからもずっと応援してくれたら嬉しいなって思います」──ショウタロウ
コンサートの最後は、「僕たちにとっても、特別な思い出が込められてる曲」とショウタロウが紹介したナンバーで、RIIZEの存在を世に知らせることになった「Memories」だ。疾走感のある爽やかなポップソングで、彼らのフレッシュな魅力と重なる楽曲に、新たな“Memories”となる景色を刻んで、日本初の単独公演が幕を閉じた。
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