【インタビュー】お風呂でピーナッツ、トラップとハウスとJ-POPの斬新な融合に「今、本当にやりたい音楽を」
■まだまだやりたいと思えることがある時点で
■すごく嬉しいことだなって本当にそう思う
──樋口さんは今、自分の中で進化したい部分とか、意識している部分とか、ありますか。
樋口:私は最近やっと、海外生活が落ち着いてきたんですね。精神的にも仕事的にも、一旦落ち着いている感じがあって、フェーズが変わった段階にいるなということをすごく強く感じています。2〜3年前ぐらいに、1年半ぐらいめちゃめちゃ鬱だったんですけども、それは段階的に良くなるものだなということを最近ひしひしと感じていて、症状がひどい時は、新しい音楽がまったく聴けなくて、同じ曲しか聴けなかったんですよ。去年1年は全然元気ではあったんですけども、まだその余波があって、音楽をやらせてもらっているのに全然音楽を聴いてなかったんですよね、ここ2〜3年ぐらいは。でも最近は音楽を聴くのがすごく楽しくて、そこにかなり希望があるというか、音楽だけじゃなくてアートとか、いろんなものに新しい興味が出てきているところです。
──素晴らしい。いい時期ですね。
樋口:私は音楽に関してすごくコンプレックスが強くて。幼少期にいろんなジャンルの音楽を聴いてきたわけでもないし、楽典に触れてきたわけでもない。子供時代に何かを押さえていないともう何にもなれないみたいなことを、音楽以外でもなんでも思い込んでいたんですけど。今は視野が広がってきて、いろいろなものを吸収する土台が整ってきたことを実感するので、それがすごく楽しみです。もともとせっかちな性格で、“何かを完成させなきゃ、何かを始める意味はない”ぐらいに思っていたんですけど、“これが何かに繋がるんじゃないか”みたいなことは一旦考えずに、いろいろなものに手を出して、音楽を聴いたり、楽器に挑戦したり、ボーカルを練習してみたり、そういう心の余裕ができたことが、最近すごく嬉しかったことですね。
若林:昨年末に「ボイトレ(ボイストレーニング)行こうかな」みたいな話をしていて、それも今までなかったことだなと思うし、そんなにコンプレックスに思うこともないのにと思いつつ、でもボイトレに行ったらきっと変わることもあるだろうし、音楽のインプットを増やしたらまた変わるものもあるだろうし、また次のステップに行くための準備期間になったらいいですよね。地力をつけるみたいな。
──ジャンプの前に一旦かがむ、みたいな感じですかね。力をためておく。
若林:今までよりもライブの規模感が大きくなると、求められるものも変わってくるし。焦る必要はないですけど、お互いに地力をつけていけたらいいですよね。俺もギターレッスンに行きたいなと最近すごく思ってるし、純粋に頑張るというか、楽しめたらいいなと思いますね。
──二人から、いいヴァイブスを感じます。これからのお風呂でピーナッツ、ますます楽しみです。
樋口:まだまだやりたいと思えることがある時点で、すごく嬉しいことだなというのは、本当にそう思うので。24、25、26歳って、英語だとクォーターライフクライシスって言うんですけど、30歳前ぐらいでちょっと人生に悩み始めるみたいな表現があって、友達の話とかも聞いていると、この2年間ぐらいで社会に出て、社会にもまれて、悩みの段階が全然変わってきているというか、2〜3年前と話す内容も変わったなと思うし。そういう中で自分たちは、やりたいことや興味のあることが明確にあるタイプで、それが許される環境にいるので、恵まれているというか、すごくラッキーなことなのかなと思い始めたりしていますね。
若林:あと、今作っている曲もあるので。それもまた毛色が違う曲なので、楽しみにしていてほしいと思います。
取材・文◎宮本英夫
■デジタルシングル「擬態」
配信リンク:https://ofurodepeanut.lnk.to/gitai
※ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサービスにて
作詞 作曲:Jun Wakabayashi
編曲:お風呂でピーナッツ
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