【年始特集】2024年更なる躍進が期待されるEBiDAN
2023年は過去に例を見ないほど、ダンスとボーカルで構成する「ボーイズグループ」が注目を集めた1年となった。躍進したアーティストは数知れず。彼らの魅力が多くの人の目に留まった結果であり、改めてボーイズグループの人気の高さ、裾野の広さを実感するところとなった。
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更なる活躍が期待されるアーティストが多数いる中、私が2024年最もその動向に注目しているのは、恵比寿学園男子部・通称「EBiDAN」だ。「EBiDAN」は、超特急を筆頭に魅力的なアーティストが多数在籍。1月から地上波初冠レギュラー番組『DAN! DAN! EBiDAN!』もスタートし、これをきっかけにより多くのファンを獲得することが予想される。
ここでは、名前は聞いたことがあるという方や初めて知ったという方に向けて、改めて「EBiDAN」について紹介する。趣向を凝らし制作されている楽曲にも注目頂きたい。
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■EBiDAN
EBiDANは、東京・恵比寿にあるスターダストプロモーションに所属する若手男性俳優・タレントで構成されたアーティスト集団で、「恵比寿学園男子部」の略だ。現在は、超特急、M!LK、さくらしめじ、SUPER★DRAGON、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiS、Lienel、ICExなどで構成されている。2023年4月にリリースした「前略、道の上より」が、『第65回日本レコード大賞』企画賞を受賞。また、2024年1月11日深夜1時からテレビ東京で初の地上波冠番組『DAN! DAN! EBiDAN!』が放送スタートした。グループの垣根を越え、個性を発揮できる企画が目白押しで、今年の要注目コンテンツだ。
■超特急
超特急は、2011年12月25日に結成した「EBiDAN」の最年長グループで12月25日に12周年の結成記念日を迎えた9人組のメインダンサー&バックボーカルグループだ。
曲ごとにセンターが変わる高いエンターテインメント性、驚きに満ちた自在なダンスフォーメーションが特徴だ。名前にちなんだ「○号車」「乗車」など、鉄道用語を用いた活動スタイルで、ファンの呼称は8号車。2022年8月8日に追加の新メンバー4名を発表し、現在の9人体制となった。変顔や奇声絶叫もありの全力投球のパワフルなステージは、一度体験したら病みつきになる。2024年4月からは全国9ヶ所15公演に上るホールツアー<Rail is Beautiful>も決定している。
■M!LK
2024年に結成10周年を迎えるM!LKは、5人組ダンスボーカルグループで、「何色にも染まることの出来る存在に」という意味がグループ名に込められている。2021年11月に、ビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。2023年10月にはグループ史上最大規模となる神奈川・横浜アリーナでの単独公演を行った。佐野勇斗は2023年に俳優としても精力的に活動し、日経トレンディが選ぶ「来年の顔」にも選出された。
横浜アリーナ公演にて発表された年間プロジェクト「BIG LOVE YEAR」は、“M!LKが全国の人に大きな愛と笑顔をお届けする”というテーマの元、全国でのファンミーティングやマンスリー生配信など沢山の企画が予定されている。
■SUPER★DRAGON
SUPER★DRAGONは結成9周年に突入したグループで、ラップやダンス、メンバーによるヒューマンビートボックスまで融合させたミクスチャースタイルな楽曲に、目まぐるしく変わる9人のフォーメーションダンス、そしてキャッチーで一緒に踊りたくなる振り付けが魅力だ。
ラーメンをこよなく愛する田中洸希、鉄道オタクで『タモリ倶楽部』など数多くの番組に出演している伊藤壮吾などメンバーの個性も豊か。2024年3月6日にポニーキャニオンよりメジャーデビューが決定。田中は「2024年“辰年”のドラゴンイヤーをスパドライヤーにします!」と熱く宣言している。
■ONE N’ ONLY
ONE N’ ONLYは、J-POPでもK-POPでもない、”JK-POP“として唯一無二のスタイルを貫く6人組ダンス&ボーカルユニットだ。TikTokフォロワー数は国内男性アーティスト1位の580万人超。南米・アジアを中心に海外からも高い支持を得る。
海外の曲にあわせて踊る動画を投稿していたONE N’ ONLY。2020年11月に、ブラジルのヒット曲「ヘカレイ」に合わせて踊った動画を投稿したところ、フォロワー数が半年間で250万人急増。ブラジルで人気が爆発した。2022年7月にはブラジルで開催された南米最大のアニメフェスで初の海外パフォーマンスを成功させると、2023年4月にはワンマンでのラテンアメリカツアー<LATIN TOUR 2023>を開催した。アグレッシブなラップにメロウなボーカル、躍動的なダンスと持ち味を磨き続ける6人は、2024年も世界を見据え活動を続ける。
■原因は自分にある。
2023年に初のアリーナ公演を行った、7人組ダンスボーカルユニット・原因は自分にある。からは2024年も目が離せない。否定的な意味で使われることの多い“原因”という語を肯定的に捉え、インパクトを与え続ける。「2次元と3次元と行き来する存在感」をコンセプトに掲げ、グループ名からも分かるように前衛的なユニットだ。
杢代和人は『仮面ライダーギーツ』に出演し存在感を高めたが、2023年は7人全員が主演を務めるドラマが放送されるなど、注目度は日に日に増している。2024年に5周年を迎える“げんじぶ”は、3月から全国5都市を巡るホールツアーを開催する。
■BUDDiiS
2020年9月に結成した、10人組のダンスボーカルグループ・BUDDiiS。2023年にはグループ史上最大規模の単独ライブを千葉・幕張メッセ イベントホールにて、2DAYS3公演開催した。
躍動的なダンス、リズミカルなラップは迫力満点。そして特に注目したいのは美しいボーカルワークだ。リアル兄弟ユニット「もーりーしゅーと」として活躍するMORRIEとSHOOT、中低域が持ち味のSHOW、そして曲作りも行うKEVINの歌声は心地よく響き合い、聴くものを魅了する。SHOOTは、ドラマ『君の花になる』の劇中に登場するボーイズグループ「8LOOM」(読み:ブルーム)のメンバーとしても活動。俳優としても着実に評価を高めている。2024年2月よりグループ初のホールツアーを全国9都市13公演行う予定だ。
このほか、まだ結成1年のLienelとICExの成長も目を見張るものがあり、どのように爪痕を残していくのか非常に楽しみだ。また、ダンスボーカルグループという括りからは外れるが、「EBiDAN」の中では異色のフォークデュオ・さくらしめじの存在感はピカイチ。『DAN! DAN! EBiDAN!』記者会見でも韻を踏んだ独特のパフォーマンスで報道陣を驚かせてみせた。10周年イヤーに突入した2人の更なる活躍にも注目だ。
文◎東 純史(BARKS)
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