【インタビュー】HYDE、新曲「TAKING THEM DOWN」と刺激的で濃厚な10ヵ月間を語る「我々も反撃を」
■これまでのエンタメ的部分の総集編というか
■演出に特化したライヴをしたいと思ってます
──HYDEさんがパンデミックとどう闘ってこられたかについて、ぜひ振り返ってみたいです。様々なアイディアを駆使して、屈することなくライヴ活動を続行してこられましたが、ご自身ではどう振り返りますか?
HYDE:いろいろやりましたねー。我ながらすごいなと思います。あの状況下でやれることはやったし、そして面白かったし。パンデミックがなかったら、ホールでライヴをするなんて考えもしなかったけど、やってみると“ホールもいいな”と思ったりしてね。着席指定があったり、声が出せなかったり、規制がある中なりに良いことって結構あったと思うんですよ。ライヴハウスでもちゃんと1人ずつ立ち位置が仕切られているので、パーソナルスペースが確保されてたり、ちゃんと演者側の声が聴こえたり。それはそれで面白いことができたな、と思います。
──制限があったとしても、その上で楽しむ努力を皆さんがしていました。
HYDE:うん。他のバンドもみんなそれぞれ、やりにくい状況下で頑張っていたので、仲間意識も感じましたし。知らないバンドのインタビューを読んだりしたときに、ライヴを試行錯誤しながら頑張ってるっていうことがわかったりして、“あ、みんな頑張ってるんだな”と思ったし。納得できない国からのお達しには内心ムカつくけど、そんな中、頑張っている人たちを見ると“仲間だな”と思ったりして、バンド間の連帯感も僕には妙にあったんですよね。
──HYDEさんはコロナ禍当初から配信ライヴならではの見せ方を開拓し、ライヴハウスで暴れるスタイルが無理ならばと、着席スタイルで鑑賞するオーケストラコンサートとして、20年前の1stソロアルバム『ROENTGEN』のツアーを開催されるなど、果敢に実験を繰り広げてこられました。そして、その成果や方法を成功例としてちゃんと他のアーティストやイベンターに公開されていましたよね。
HYDE:そうですね。だから、業界関係者は少しやりやすくなったと聞いてます。“HYDEがこれをやって大丈夫だったから、これはできる”という指標になるから。便利だったというか、僕のやったことを役立ててもらうこともできたんじゃないかと思います。
──先頭に立ってシーンを守らなければならないとか、音楽やエンターテインメント界を思うがゆえの使命感もあったのでしょうか?
HYDE:先頭に立つというわけではないけど、“他のやり方を考えられない人もいるかな?”とは思ったかな。“この規制だとライヴできないじゃん”と思ってしまうような、柔軟な考え方ができない人がいる可能性もある。だから、“僕ならこういうことができる”というアイデアをたくさん試すのは面白くもありました。“今だからこそできること、何かあるよな”って。
──HYDEさんならではのアイデアはパフォーマンスにも舞台にも溢れてましたし、お客さんに鳴り物を持ってくることをOKしたりというものありました。
HYDE:それこそ、L'Arc-en-Cielのマラカス(※公式グッズのバットマラカスライト。スイッチで色を切り替える機能の付いたマラカスで、声出し禁止のコロナ禍のライヴで、ファンが想いを届ける必須アイテムとなった)も、誰かがあの時期に発明したんだよね。最初は僕らだったような気もするし、その辺りはちょっと曖昧ですけど。
──声は出せなくとも、色と音によって気持ちを伝えられるようになったし、ステージ上の皆さんもそれを理解できるように、いつしか進化していきましたもんね。
HYDE:そうそう。悔しい想いもしたけど、そのぶん想いを爆発させることもできたりとか。
──では、この3年間で得たものも大きかったと。
HYDE:うん、ありますね。
──6月から開催される全国6都市18公演のワンマンツアー<HYDE LIVE 2023>は、コロナ禍のライヴ鑑賞にまつわる規制撤廃後、初めてのライヴになります。この3年間で得たこと、学んだことは反映できそうですか?
HYDE:どうでしょうね? たぶん最初のうちはみんなパーソナルスペースを意識するかもしれないけど、一瞬で元に戻ると思いますね。それが日本人の気質だから。すぐにギューギューになって「後ろ下がって!」って状況に戻るんじゃないかな。まぁ、それを残念と思うか元に戻って最高と思うかですけど。
──HYDEさんご自身はどうなることが望ましいですか?
HYDE:僕はね、もっとアメリカっぽくなればいいと思ってます。ちゃんとそれぞれのスペースがありながらクラウドサーフも安全にできるような。アメリカとかだと、車椅子の人が普通にクラウドサーフしたりするからね。
──そうなんですか? すごいですね、観たことがないです。
HYDE:フェスとかでよくあるんですよ。それこそSlipknotのライヴとかだと、客席の何十メートルも後ろのほうから、車椅子の人が前へ前へと運ばれていく映像が観られるじゃないですか。日本のって逆ダイヴだから誰も押し上げないし、すごく危険ですよね。ダイバーが自分で回転していかないといけないでしょ。しかも今はパーソナルスペースあったりして途中で落ちる可能性がある。逆に危ないですよね。アメリカの場合、後ろからダイバーがなぜか上手く運ばれていくんですよ、スペースはあっても。スーパーマンのポーズをしたまま前へ進んでいったりするし(笑)。なんで日本ってああならないんだろうなって不思議。あれなら誰も危なくないのに。
──ダイヴやクラウドサーフの成熟度の問題なんでしょうかね?
HYDE:国民性な気がしますね。あと10年経っても、日本はアメリカみたいにはならないと思う。安全にカオスな状況が作れるのが理想ですね。
──なるほど。<HYDE LIVE 2023>のステージ内容自体はどのようなものになりそうですか?
HYDE:これまでのエンターテインメント的な部分の総集編というか、僕が“良かった”と思うものは全部入れていきたいなと。ステージセットはかなりシンプルになるんですけど、そのぶん、演出に特化したライヴをしたいと思っています。あと、今回はツインギターになります。だからステージ上には6人。
──それ以外にメンバーの変化はあるんでしょうか? 覆面スタイルは変わらずですか?
HYDE:はい、それは変わらずで。日程によってスケジュールの都合の付かないバンドメンバーもいるので、メンバーが変わる会場もあります。6月18日(日)にZepp Hanedaで行う<BEAUTY&THE BEAST>は、1階スタンディングは男性限定で、2階席が女性という僕が大好きな企画モノのライヴなんですけど、男性限定の1階がなかなか埋まらないんですよ。今回はなんとかリベンジできないかなと思っていて、少しずつ増えてはいるんですけど、なかなかUVERworldみたいにはいかないですね(笑)。今回はその日にMVシューティングもしようと計画してるので、ぜひたくさんの男に来てほしいですね。
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