元ドッケンのミック・ブラウン「僕がいま人生を満喫していることを、みんなに知ってほしい」
2019年に音楽活動を停止した元ドッケンのドラマー、ミック・ブラウンが、『Rimshots With Sean』ポッドキャストにゲスト出演し、引退した理由や現在の生活について語った。
◆ミック・ブラウン動画
ブラウンの引退に関しては、これまでドン・ドッケンやジョージ・リンチ、弟らが言及していたが、本人からは何も説明がなかった。友人から自分で伝えるべきだと勧められたというブラウンは、同ポッドキャストで、こう語った。「僕は(当時)63歳だった。ドラムをプレイすることで身体に痛みが生じ始めていた。それに、疲れやすくなっていた。あちこちの空港を渡り歩くのは本当にハードなんだよ。痛みはまだある。肩の痛み、だいぶ弱まってきたが指数本の関節の痛みなんかだ」「痛みがなければ、止めなかっただろう」と話した。
「でも、痛みはあり、手に負えなくなりつつあった。それに移動だ。40年間、あれほど高速で移動してきたんだ。もう、別の空港に行ったり、バンに乗ってホテルへ向かったり、ツアー・バスの中で過ごすなんて、うんざりだ。やり尽くした」
これまでの創作活動にも満足しており、止めることを決断したという。「最善の選択だったよ。その後、僕は人生を発見した。なにかを証明する必要はなく、鏡の中の自分を見つめ、“僕は誰なんだ?”と考える機会を持てた。友人たちと過ごす時間も楽しめる」
「僕にはもはや野心はない。もともと、音楽以外のことに野心などなかったけど。何もしなくてもいいほどの金はある。僕は(いま)何もしていない。バイクに乗ったりしてるな。それには情熱がある。それと、よく寝てる。やらなきゃいけないことは何もない。友人と楽しむ以外はね。そういうこと。僕はいまそんな立場にある。これ以上嬉しいことはない」「僕が人生を満喫していることをみんなに知ってもらいたい。まあ、これまでもずっとそうだったけどね」
ドラム・スティックは2年間触ってもいないそうだ。「僕はやり尽くした。全てをやった。自分が望んでいたこと全てだ。期待していた10倍以上をね。すごく感謝している。実際、“ワオ、僕はやったぜ”って涙ぐむほどだよ」
ブラウンの元気そうな様子に、ファンからは安堵の声があがっている。
Ako Suzuki